「キャストはすごく良い!!!!」そして、バトンは渡された メルさんの映画レビュー(感想・評価)
キャストはすごく良い!!!!
まずはじめに言っておきたいのは、低評価をつけていますが、キャストの方たちはみなさんとっても素敵です。
本当にみんな小説から飛び出てきたんじゃないかってぐらいにイメージ通りだし(とくに森宮さん!)、演技も良いし、醸し出す空気感も好きでした。
でも、映画の作り方が「泣かせに来てる感」が露骨すぎてすごく残念でした。
そもそも優子はあんなに泣き虫じゃないし、優子の過去として語られるはずの部分を全く別人の「みぃたん」の話として描く必要あったのでしょうか、、?ミスリードにも程がある。
優子の「不幸じゃない」という状況は担任との面談で表したつもりかもしれませんが、それじゃあ「みぃたん」の泣き虫加減とも食い違ってしまうし、そもそも優子はあんなふうにずっとクラスで浮いていたわけでもありません。森宮さんとぎくしゃくする場面も、もっと大切に描いて欲しかった。
あと個人的には、早瀬くんが結婚を許してもらうために、森宮さんに自分のピアノの録音と熱い手紙を送りつけていたエピソードが大好きなので、そこは削らないで欲しかった...。(これはあくまでも個人的見解です笑)
「ザ・泣ける映画」にするために削られてしまったセリフやエピソード、改変された設定が多くて、物語の軸や重心がずれてしまっているように感じました。
原作が大好きで、俳優さんたちも素晴らしかっただけに、構成が本当にもったいない...。
もちろん映像化するには多少の改変が必要なこともわかるのですが、これに関してはもうちょっと原作の世界観を守ってほしかったです。
きっと原作を知らない人は楽しめたのだろうし、私は原作のエピソードを頭の中で穴埋めしながら観て泣いてしまったけれど、やっぱりちょっと不服です。
でもほんとに俳優さんたちは最高なので!!!それだけはめちゃくちゃ強調したいです!!!!