シン・仮面ライダーのレビュー・感想・評価
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温故知新
オープニングのタイヤにしびれている余韻もなく、懐かしいバイクチェイスに突入。それだけでもうニヤニヤしてしまった。びっくりするくらいなビジュアルのオーグ達に沸き、びっくりするくらい懐かしスタイルのダブルライダーに沸騰。
シンっぽい血しぶきも、独特なライダーの赤色と緑色も、ありがとうございます、っていう感じでした。ルリルリ、サソリオーグ、ハチオーグはかわいくて目を離せない魅力いっぱい。特にハチオーグが光ってました。
ストーリーはライダースタイルを維持しつつ、しっかり庵野監督の作品になっていて、さすがでした。マニア垂涎の作品になってます。
なんでこんなに面白く撮れるのか、本当にすごい。
シンシリーズは思いがけない俳優さんの見たことない個性を引き出すようで今回もいろいろ魅せていただきました。
「真の安らぎはこの世になく」を読んでの鑑賞は味わい深く、1度目より2度目、3度目と観るたびに違うところで楽しめる。
シン・仮面ライダー2号も観たい。
やっぱりもう一度観ようか。
本物のアクション
『シン・ゴジラ』を監督し、『シン・ウルトラマン』を総監修した庵野秀明監督が、昭和の子供向けSFヒーロードラマを、またも映画にリメイクした本作ですが、前2作を遥かに優る、濃密で強烈な思い入れと入れ込みが感じられる作品です。
オープニング冒頭から注釈なしで、台詞のないバイオレンスアクションシーンが次々と展開し、短いカットを小刻みに細かくつないで、いきなり早いテンポで小気味よく物語が進みます。ジェットコースターのように、観客が息つく暇なく一気に物語に引き込まれていくのは、アメコミ映画のようです。
が、ひと段落した後は物語の背景や経緯を説明するシーンになり、急にテンポが間怠くなってしまいます。ロジカルにストーリーを進行しようとして理屈っぽくなり、軽快だったテンポが滞り、観客を冷静に戻してしまうのは如何にも惜しい。よく意味は分からないがとにかくワクワクさせていた陶酔感を一気に冷ましてしまい毀損してしまいました。元来奇想天外でイロジカルな設定なのだから、科学的に辻褄を合わせようとする意義は不要で、観客に一切論理的思考にさせないように突っ走るべきでしょう。
また登場人物が少人数に限定され、而も単純に正義か悪かに峻別できるシンプルな人物設定の一方で、各人のキャラクターは凝りに凝った扮装と暴力性を持ち、各々の人物(怪人?)が非常に濃密に描写されて強烈な印象を観客に与えてくれました。
ただ、そもそもが子供向けのSFアクションである原点を忠実に遵守したがために、敢えて広大で深遠な世界性は加味されず、ストーリーが展開する時空間は極めて狭い領域に設定されています。大人感覚としては、映画としてのスケール感がこじんまりとした感は禁じ得ません。この点はやや不満が残ります。
原作のTVドラマの基本線を守って即物的にストーリーが進んでいきますが、ラスト30分辺りから、急に人間的な情感が盛り込まれ世界観が変質し、役者の演技が肌に纏わりつくような湿潤さに覆われてきました。長回しや寄せアップも増える。そして迎えるラストの池松壮亮扮する仮面ライダーと森山未來扮するチョウオーグのアクションシーン長回しは、2時間の本作の中で唯一の手持ちカメラで撮られたために、混沌とした躍動感と緊張感に満ち、久々に見応えのあるアクション映像でした。やはりVFXを使わず人間同士が生の肉体と肉体をぶつけ合うと、スクリーンにも高い熱量の迫力、互いのギラギラとした感情の昂ぶりがモロに伝播してきて、観客の潜在的闘争心を鷲掴みにして掻き立てます。庵野監督の、アクションへの徹底したこだわりと執着が強く感じられるシーンでした。
『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』が明るい画調のヒューマンドラマだったのに対し、本作は終始暗い画調で人間性が薄く無機質的に演出されたのも、庵野監督の本作への思いの深さの証左だと思います。
それは、エンドロールでのクレジットで、少なくとも5つ以上に名を連ねていたことからも改めて実感します。
鑑賞が苦行
これ好きだわ。それでいい。
これ、なんか良かったわ。好きな感じだわ。自分の感想としてそれでいいわ。自分は庵野ファンなんだろうな。強くそう感じた。チャンネルが合うんだろうな。ただし、手放しで他人に勧められるかと言えばそうではなく人を選ぶので星一つ減らして星4評価としました。
凡作だっていう人がいるのもわかる。別にストーリーが凝ってるわけでもないし、リアルで不自然の無い展開でもない(ツッコもうと思えばいくらでもツッコめる)。チープ感?を感じる人もいると思う。でも、なんか特撮としてこれでいい気がした。
なんか庵野が「カッコイイ」と思う「放映当時の特撮仮面ライダー」を磨き上げた感じ。行ってしまえば金のかかった同人映画。
庵野と同じように「カッコイイ」と思えればこの映画が楽しめる。この演出自分は好きだわ。
好きなものは仕方ない
かっっっっっっっっっっっけぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!
バッチバチにキマってる画面のかっこよさ
ただあるいているだけでもたたずんでいるだけでもとにかくかっこいい、かっこいいだけじゃなく悲しさや苦しみを背負ってたたかってるのがにじみ出てて最高〜〜〜〜〜〜!!となりました
5回みたんですけど見れば見るほど物語の情報もまとまってくるしバチバチにかっこいい画がガンガン脳みそに入ってくるので脳汁がめちゃめちゃ出ます
台詞回しもわたしはめちゃめちゃに好きです。
本郷さんが震えながら喋るシーン、全てに優しさと悲しさと決意がにじみでていて、仮面ライダーの悲しい運命を背負いながらたたかっているのがわかる…
庵野さんそしてささえてくださったすべてのスタッフの方々、いつもいろんなこと言われて本当に大変だと思うけどこんな素敵な映画をこの熱量で撮ってくれて感謝しかないです、ありがとうー!
カッコイイ!!
役者の演技すごい良かった!
シンシリーズはゴジラから見て楽しみにして見に行きました
仮面ライダーは子供の頃少し見てたくらいです
役者さんの演技が良かったと思いますね
葛藤して暗い雰囲気で話す池松さんやさわやかな一匹狼の柄本さん マッチしてたなぁ
風景の綺麗さは映画館の大画面で見るから惹きこまれましたね
特に最後のバイクで走るシーンはすごい好きです
ただ・・ゴジラやウルトラマンであった被害を受ける一般市民があんまり出てこなかったので現実に溶け込んだ特撮の世界っていうのが見たかったです。
ショッカーライダーとの戦闘シーンは暗くてよくわかんなかったです
にわかですいません!ただ楽しめました!配信されたらまた見たいです
呪縛
髪の毛が見える仮面が良かった!!
庵野作品は8割は見てますが、実写作品ではずば抜けて良いです。たぶん1番優れています。
R12指定なので興業成績はシンウルトラマンの半分になりそうですが、R指定さえなければシンウルトラマンと同程度の興業収益を叩き出せたはずです。
大人向けにリアルに描写されているのでR12指定になるのは仕方ない。
3回泣きそうになりました!これは庵野作品では初めてのことです!この意味でも相当珍しい作品といえます。エンターテイメントに意識的にしたということでしょうか?
プロフェッショナルな技術である通常の殺陣ではなくアマチュア的だがエッセンシャルマターを押さえたアクションが刺さりました。
本郷仮面ライダーの仮面から後ろ髪が見える予告編を見て、「こりゃいい!!絶対行かなければ。」と思っていましたが、この直感は間違っていませんでした。
1人の人間が変身した等身大のヒーローという感覚が本当に表現されています。あの中に入っているのは本郷なのだ。コートを羽織った姿も良かったなあ。これを見るだけでも映画館に行く価値があります!!
変身ベルトの造形も超カッコいいなあ!!
素晴らしい造形センスだなあ。
1号のパンチを受け止めた2号の「いいね!」
も良かったなあ。
ところどころに入る風景のシーンも芸術的に美しい物でした。
豪華キャストだし演技も素晴らしいものでした!!!
緑川ルリのビデオレターは反則級に泣かされました!!!
この映画に限らず関係者が精魂込めて制作した映画を批判している身の程知らずの素人さんが見聞されるが、誰が何を言っているんだ?????
自分ならもっと良い映画が作れるとでも?????
面白いライダー映画
ある評論家が「面白いライダー映画」だが「面白い日本映画」ではなかったと評しました。
私はそれこそ庵野監督への素晴らしい賛辞であると思います。
多くの巨匠が有名になるにつれ業界のドル箱としての役割を負わされ、高尚で高級な「日本映画」を撮らざるを得ないのに対し、庵野監督はいつだって自分の作りたい物しか作りません。
別の評論家が「大衆が出てこない。社会とのつながりが無い」と批判していましたが、本質が見えていない意見だと思いました。
ゴジラ第一作は超越的な国難にさらされた日本国民こそが本当の主役である映画。
ウルトラマンは超科学や巨大生物、人知を超えた存在への憧憬とロマン。
そして仮面ライダーは孤高のヒーローにして異形の化け物が己の存在に苦悩するドラマ。
と、庵野監督は作品毎に異なる本質を理解し、映像化しました。
だからシン・ゴジラは国民映画、シン・ウルトラマンはお茶物TVの延長、シン・仮面ライダーは昭和のチープさを残しつつカルトなヒーロー映画となったのです。
仮面ライダー大衆が出てこないのは当然です。
だって端から見れば化け物同士の殺し合いですから。
私は庵野監督よりやや下の年齢ですが仮面ライダーを初めて見たのは新聞のTV欄の下の広告写真でした。
三つ目の昆虫人間(クモ男)と凶暴な歯を持った化物(それがライダーでした)を見て、この作品にはウルトラマンのようなヒーローはいない、気持ち悪い化け物同士が戦うんだと思ったのを覚えています。
その後番組を見るにつれ、この異形の姿にかっこよさを感じるようになっていきました。
そして漫画版の怪人が組織内の成り上がりや野心を抱いているのを見て人間臭いと思ったものです。(子供心に大人の汚い世界を見させられた気分でした)
庵野監督もおそらくは初期の怪奇番組としてのライダー、2号が登場してからのヒーロー番組、漫画版の暗い大人の世界と重層的な世界を堪能したのでしょう。
孤高のヒーロー、されど打算的な政府と協力せざるを得ない、そういった大人の事情、純粋なヒーローではいられない苦さ。
つまりヒーローでは無く、ヒーローになろうとした男達のストーリー。
本作の本郷と一文字はそれらを表現していたと思います。
トンネル場面のCGがチープと言われますが、別シーンにそうと判らない程の精緻なCGがあることからして本来のクオリティは相当高いものだと思います。
それをあえてチープにしてスピーディな、しかも暗くてよく見えないものにした。これも庵野監督のこだわりだと感じます。(2回目鑑賞では多少目で追えたけど)
この映画が爆発的にヒットしないのはある意味当然でしょうが、伝説として語り継がれていく作品ではあると思います。
言ったでしょ。私は常に用意周到なの。
謎の組織に囚われたバイク乗りの青年本郷猛は緑川ルリ子に助けられる。
彼女の父であり、本郷の恩師である緑川弘博士によって、猛の体はバッタの能力を備えた人造昆虫人間バッタオーグに作り替えられていた。
人ではない強大な力を手に入れた猛は、人を自分の手で殺す感触に葛藤を感じながらも、大切な人を守るヒーローになっていく。
仮面ライダーミリ知らだったが、キャストとシン・シリーズに釣られて鑑賞。
結論から言えば素直に面白かった。
ただ、良いところも悪いところも半々くらいなので、ウルトラマンと比べても同じくらいかな。上回るでもなく下回るでもなくって感じ。
エヴァもゴジラも観てないけれど、庵野監督は人間の愚かさに苦悩する人間側の人非ざる者の物語みたいなのが絵描きたいのだろうか。
とにかく、正義と悪の二面性みたいなものが強く全面に押し出されていた。
冒頭から血飛沫を上げて仮面ライダーに殺されていくショッカー達の画は子供達にはかなり衝撃にトラウマとして映るだろう。
誰かの笑顔を守るためならどんな手を尽くしても悪を駆逐する。
その姿こそがヒーローたるものだと、決してヒーローはカッコいいだけの存在ではないと、大人でも気付かされる。
そんなヒーロー像と自身の姿に劇中ずっと苦悩し続ける本郷猛。
シン・ジャパン・ヒーロー・ユニバースとして、大人向けな一面も観れてそこは良かった(実際仮面ライダーシリーズって結構グロいとか聞くし)。
ただ、大人向けな一面を感じつつも、結構敵役オーグ達はコミカルに、悪く言えば幼稚に描かれていて、そこのギャップに少しついていけなかった。
前述の血飛沫も正直リアリティには欠けるので個人的には無駄な描写に感じる。
政府の人間として登場した竹野内豊と斎藤工の扱いも前2作と世界線を共有するための道具でしかなく雑だし……
この作品で最も良かったところはキャスティングかなと思う。
豪華な面々だがなんとも渋く良いキャスティング。
池松壮亮の本郷猛は流石だし、蝶オーグの森山未來とその後ろから出てくる仮面ライダー2号の柄本佑、顔が割と似てるのもナイスキャスティング。
脇役も渋い。1番楽しみにしてた塚本さんはすぐ死んじゃったけど……
そしてなんと言っても、ヒロインの浜辺美波。
浜辺美波をあそこまで綺麗に撮れてるだけでも本当よくやってくれたアンノくん。
久しぶりに推し活復活しようかと思うくらい輝いてた。
ダークな役の雰囲気もハマっていて、確実に前より上手くなってる。
成長と言えば西野七瀬もすっかり女優になったなと。
それにしてもビデオで浜辺美波に遺言残させるなんて、なかなか粋なことしてくれるじゃないの。
良いところと悪いところが交互にやってくるジェットコースタームービー。
観て良かったとは思うけど、ちょっと色々言いたくなる映画だった。
やっぱ大衆向け作品はそこまで合わないのかな。
さて次は何のシンをやるんでしょうか。
ガメラとかやって欲しいような欲しくないような……
〈追記〉
結構今回は素顔を隠したキャラが多かったから、声だけで役者さん当てるのがなかなか面白かった。
概ね分かったけど、手塚さんと仲村トオルは分からなかったわ。
クレジットで安田顕、ん、、、安田顕⁈
「犯人」役ってそれはずるいよー。
カタルシスを捨てた仮面ライダー
エヴァンゲリオンファンとしての感想。
庵野秀明監督のシン・シリーズとして、シン・ゴジラ、シン・ウルトラマンと続いての名作のリブートである今作。前2作は個人的にもとても楽しめたし、興業収入も非常に高かったのに対し、今作はどちらもいまいちである。その原因は何か?初見の時から考えていて、今日2回目の視聴をしてやっと見えてきた。その原因はカタルシスの不足である。
ゴジラやウルトラマンは正体不明の生命体、すなわち人類を脅かす絶対的な敵との戦いである。敵は打ち負かすべき悪であり、視聴者はそれと戦う日本政府や禍特対にスムースに感情移入することができる。
一方で今作のショッカーは、仮面ライダー旧作のそれと異なり、「幸福を追求する組織」とリアリティを持たせるべく現代的にアップデートされているのだが、それが余計だったように思える。
最強の敵であるチョウオーグ・緑川イチローは母親を惨殺されたという過去を持ち、ハビタット世界という理想郷に人類を導こうとしていた。いわばイチロー自身の正義のために戦っているのである。ライダーたちとの戦いのなかでその意図が明らかになるにつれ、視聴者はショッカーを悪とみなすことが難しくなり、感情移入に迷いが生じてしまうのである。
シン・エヴァを観た人はすぐに気がつくと思うが、これはWILLEとNERVの戦いの構造(また、その目的さえも)とほぼ同じなのである。敵とみなしていた側にも主人公とは異なる形の正義があることを目の当たりにした時に、主人公を、ライダーを手放しに応援できなくなってしまうのだ。
戦いとはある正義と別の正義の衝突であることは現実世界においては真理である。しかし、視聴者は必ずしもそのリアリティを映画には求めていない。むしろ虚構としての悪を打ちのめす正義を欲しているとさえ言える。それは、水戸黄門から半沢直樹まで時代を問わず勧善懲悪物が支持されていることを考えてもわかる。
ゆえにシン・仮面ライダーを、エンタテイメント作品として見れば失敗だと言える。例え子供騙しであってもショッカーは同情の余地もなく叩きのめすべき悪でいるべきであった。これはあくまで私の推測であるが、庵野秀明は本作を作るうえでシン・エヴァを引きずってしまったのではなかろうか。今回シン・エヴァのスピンオフ短編が併映されていたために余計にそう思えてしまった。
それが正解だったかどうかは10年後20年後の今作の評価が答えを出してくれるだろう。
爽快感ゼロ
深すぎる原作愛+エヴァ要素が入ってちぐはぐ
結婚式で初代仮面ライダーへ扮し披露宴に臨んだという庵野秀明氏。その愛の深さが窺い知れ、この人が描く仮面ライダーが前作の内容からどうなるか予想出来たのと、ライダー作品の知識皆無ゆえ見送り予定だったが、本作の冒頭25分を特別配信で見てしまい、その冴えわたる演出に負け劇場へ足を運んだ---結果、概ね想定通りの話だったがラスボスの目的が呼称が違う“人類補完計画”だったのにビックリ。過去の一件で人に絶望したラスボス、彼は過激組織"ショッカー"に所属する幹部で人類を魂だけの理想郷へ送り出す計画を立て、その組織でバッタの怪人(劇中ではオーグと呼称)に改造された主人公が仮面ライダーを名乗りラスボスの妹であるヒロインと共に計画阻止に奔走する---てのが大まかな話。目的が世界征服は流石に…と感じたか現代風にアップデートした事で【シン・エヴァンゲリオン劇場版】のセルフオマージュになり、そこへシン・ゴジラから続く独自用語と小難しい理屈が飛び交うアニメ調の会話劇、とどめに監督の仮面ライダー愛が炸裂してるであろう原作再現演出などが集約された本作は、これまで以上に尖り倒したストーリーに変貌していた。
もちろん、エヴァから続くハッタリの効いた戦闘演出と描写は健在で、仮面ライダーの怪力がもたらすスプラッタ撲殺表現、一撃必殺も頷ける超高度からのライダーキック、ジェット噴射で空を飛ぶバイク、ハチ怪人の高速移動攻撃に量産ライダーの一糸乱れぬバイク追撃など冴えわたる部分もある、しかし大半は前述の会話劇に何で出したか謎の前作ヒロインの役者が演じるサソリ怪人のギャグパートは恥ずかしくなり、それまでの話の流れ上自然な展開とわかってもラストバトルが泥仕合めいた地味戦闘の末、エヴァかな?と既視感ある精神世界での語らいで締められる、どうにも本作は盛り上がり難い作風だった。
以上、粗削りで盛り上がりずらいとはいったが観た事自体に後悔はない、強いて言うなら派手な戦闘を求めると肩透かしを食らうので注意。
面白いかと言われれば・・・
大人向けライダーということはPG12という年齢設定から想像はできる。主人公の心情や、改造人間の悲哀などに焦点が当たっているのかと思いきや・・
・冒頭でいきなり君は改造人間だと説明される。
色々小難しい理論を並べられ、初っ端から置いてきぼり感が強い。
・イマイチ戦う理由に共感できない。
キャラの深掘りができていないので、いきなりショッカーとの戦いに身を投じる主人公に共感しづらい。
・ところどころに漂うチープ感
言い換えれば昭和レトロ感。CGも安っぽい。これはあえて狙ったものなのか?
一言でまとめると、没入感は薄かった。正直、途中ウトウトしかけた。・・とはいえ、見どころもあり。
・1号と2号の共闘
1号のピンチに駆けつけた2号。BGMは期待通り。このシーンは胸熱。変身ポーズもいいね!
・バイクのチェイスシーン
これぞ仮面ライダーって感じ。CGでどうにでもできるだろうが、あえて実写なところが良かった。
・エンドロール
あー、終わった終わったといって席を立ってはいけない。
私は仮面ライダーといえばBLACK世代なのでリアルタイムではないがライダーは見ていた。なので所々入るオマージュや、BGM、ライダーキックのかっこよさなど刺さるシーンはあった。
しかし、仮面ライダーを知らない、もしくは平成ライダー育ちには???な映画だと思う。鑑賞後、明るくなった座席を見渡すと、まあ年齢層の高い事。たまたまかもしれないが、見事に昭和ライダー育ちであろう方々がほとんどだった。
大人向け仮面ライダーとしては十分鑑賞に耐えるものだし、庵野節全開のエヴァ風味な味付けは面白かったが、全くといっていいほど万人向けではない。
監督の自己満足のような気がするが、まあシン・シリーズ観てれば分かることでもあるかな。もし、続編があるなら観たいとは思う。
爽快感があるでもなし、感動シーンがあるでもなし、感想としては・・表現が難しいな。
全901件中、161~180件目を表示