「走るバイクはかっこいい。人機一体」シン・仮面ライダー LSさんの映画レビュー(感想・評価)
走るバイクはかっこいい。人機一体
どちらかといえばウルトラ派で、昭和ライダーの名は分かるが怪人の識別はできないくらい。監督の名前と予告編での浜辺美波のかっこよさが足を運ばせた。IMAXで観賞。
導入のクモオーグのパートは、展開にも造形にも痺れワクワクした。その後は、毎週放映のシリーズだったら悪くなさそうなのだが、まとめてだとどうもメリハリがない感じ。特に(どんだけお金がないのかと思わせる)ロケやセットのチープさと登場人物の少なさが目につく。
一番ひっかかったのは、シン・ウルトラマンのレビューに書いたのと共通する、アクションの重量感がない点。ウルトラでは外星人テクノロジーだと割り切って理解していた重力に縛られない(ように見える)ヒラヒラした格闘戦だが、ライダーでは肉弾戦への期待が(全く思い込みなのだが)強かったので、特に工場上空での空中戦など、個人的には物足りなさがあった。ただ「こんなの仮面ライダーじゃない!」と思うほどライダーについて知らないので、これも監督のオリジナルへのオマージュなのかとも思う。(バンク風なライダーキックの見せ方とか特に)
全編を通して、コートを纏ったバイク乗りのスタイリッシュさと、バイクで走る姿の格好よさが印象に残った。まさに仮面ライダーが「ライダー」である所以か。
アクションの重量感、肉弾戦への期待、仰る通りだと思います。
これだけ仮面ライダーを壊せるならば、監督はさほど仮面ライダーを愛していないんじゃないか?と感じてしまいました。
ウルトラマンとはどうも扱いが違うようです。(シン・ウルトラマンは宝物に対するようなリスペクトを感じました。本作にはそれがありません。)
そうですね。ただ(原作オマージュに加えて)監督の描きたい点は別にあるのかなとも思いました。ストーリーにもあまりフォーカスできなかったので再度観たいと思っています。