「賛否分かれそうですが、僕は大好きです。」シン・仮面ライダー バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
賛否分かれそうですが、僕は大好きです。
シリアスになりすぎない、重くなり過ぎない、ただリアルを追求しているわけではない、
かと言ってただの焼き直しではない。
昭和にTVにかじりついて見ていたライダーが、
石ノ森先生が産んだライダーが、ただ、ただ、そこにいる!!!
あの立ち姿こそ!石ノ森ライダーだー!
ヒーローか?いや、ヒーローじゃない、運命に遊ばれるように転がるのように、戦う意味に惑い立ち向かう人間達の物語なのです。そして、勧善懲悪じゃないところがいいじゃないかいいじゃないか。
石ノ森作品のオマージュがふんだんにあり、TV版、原作漫画へのリスペクトたっぷり。
あぁ、待っててよかった!って満足満足。リスペクト部分で嬉しかったことは多すぎて書ききれません。
確かに郷愁的な嬉しさはありました。仕方ないです。僕はTVの1号2号ど真ん中世代。
そして庵野作品大好きで、エヴァファン。あの効果音、ライダー見参感、BGMは
昭和ライダーに胸躍らせていた人間にとっては落涙モノですし、アクションの絵がいちいち格好いい。琴線に触れまくりなんです。
1回目は「かっこいい」だけで終わってしまい、落ち着いてみるために2回目に。そして色紙欲しさもあり(笑)さらに落ち着いて見るために3回目まで完了です。
正直初回は聞き覚えのない言葉が多くって、「?」が先行してしまった初回鑑賞でしたが、回数を重ねたらストーリーは咀嚼できて面白みが増しました。ある意味「ベタ」な展開です。色々とコネコネしていますが、「ベタ」展開です。けど、いいんです。だって、仮面ライダーってわかりやすい物語のはずなんですから。ただ、ちょっぴり大人向けに作られています。だって「幸せの定義の争い」なんですから。その辺りが難しい問題定義とわかりやすい着地で「いい塩梅」になっていると思いました。
そして、あぁシンジにレイにアスもいる・・・なんて思っちゃうような雰囲気やストーリーの仕込みは、庵野監督テイストってことにしておきましょう。どうしてもそう見えちゃう・・けどこれが庵野さん。まさかセルフオマージュじゃないよなぁ。。。
本郷の切なさ、頼れる一文字、サポートしてくれる彼ら(ラストの名乗りは反則)、まんまレイの彼女とSHOCKERの面々。際立つキャラが最高に楽しませてくれた懐かしくて新しい仮面ライダーは何度見てもいいです。見るほどに味わいが深まります。
続編期待したいけど・・・難しいかぁ・・・
だって、それっぽいの出ちゃったしなぁ・・・。