劇場公開日 2023年3月17日

  • 予告編を見る

「春のタイムマシーン」シン・仮面ライダー Toninuさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0春のタイムマシーン

2023年3月24日
スマートフォンから投稿

笑える

楽しい

興奮

 映像がグロテスクだとか、CGが陳腐だとか、ストーリーが暗いとかといった批判が多いですね。でも、それこそが監督が作りたかったものなのです。
 つまりこの映画はテレビ特撮としての仮面ライダーの再現、さらには仮面ライダー1号、2号の時代、オイルショックのあの時代を再現する映画なのです。
 グロテスクで、陳腐で、暗い世相、それが昭和仮面ライダーの登場した時代そのものなのです。
 この作品はタイムマシーンだと思います。50代後半の私は、小学生時代の土曜日7時半に戻ることができました。まだ生まれていなかった人は、令和という離れたところから昭和を眺めるのではなく、ぜひこの時代を体感してください。体感というのは、映画というメディアだからこそできる経験です。
 庵野監督作品には変な用語が沢山でてきて、話が理解できない、という方も多いようですね。大丈夫です。無視してください。
 庵野監督の繰り出す変な用語は、雰囲気作りのためのブラフなのです。エヴァは難解なストーリーが話題になったので、何か背後にしっかりとしたストーリーや思想の様なものがあるのではないか、と詮索している人が多いですよね。でも本当は何もありません。何も無いからこそ、ただ難解な用語を感覚でばら撒いたからこそ、エヴァが難解な作品であると当初誤解されていたのです。
 庵野監督は感性の巨人なのです。理性的なことはほぼ無視しているからこそ、素晴らしい作品が生み出せるのです。庵野ワールドは考えるものではなく、感じるものなのです。
 だからこの作品は、映画史に残るタイムマシーン映画となることができたのです。

Toninu
かせさんさんのコメント
2023年7月23日

シン・ゴジラもシン・ウルトラマンもそうでしたけど、仮面ライダーってこういうイメージでした。

かせさん
ぷぅさんのコメント
2023年3月25日

『 共感した 』を5個位押したい!(笑)

ぷぅ