「愛も秘密も記憶も閉じ込めた、フタリノセカイ」コットンテール サスペンス西島さんの映画レビュー(感想・評価)
愛も秘密も記憶も閉じ込めた、フタリノセカイ
2024年劇場鑑賞17本目 秀作 65点
何かと不思議で飄々とした役が多いリリーさんと、久しぶりの映画出演である個人的ジャニーズ出身で一番顔面が好みな錦戸亮の親子役ということで、豪華キャストの割にミニシアター系で、玄人好みのような香りがして兼ねてより期待していた作品
まず、物語冒頭の電車から記念日に行きつけの魚屋さんからお寿司屋さん、そこから青年期の奥さんとの出会いのシーンと、少ないセリフと空間、画角にメインで映す被写体とその周りに映る背景や背中などの写り込みとピントのボケ具合、キャラクターを魅せる洋風な小粒な掴み演出など、最初から良作を匂わす惹きつけ具合は万歳で、好感触でした
それから、父と息子の関係で息子視点で幼少期から学生期、社会人数年を送り様々な時期を越え男同士の接し方や親子のあり方を、距離がありながらも伺いながら歩み寄ろうとしている様は、逞しくすごいと思った
それに対して父は何処か関係を閉し、奥さんについても彼のこれからについても自分一人で抱え込んでいる印象で、でも正直映画の作りとしてそこの成長を主題に描きたいはずだけど、推測するにその父役のリリーさんのキャラクターの深みというか説明が薄味な気がして(上品な脚色で良いともとれるが)、まぁこういったことがあって今こうなっているのはこうで〜と理解はできるけど、いまいちガッツリと惹きつけられなかった
イキリスの街並みや駅構内、田舎道などの画はとても綺麗で、木村多江介護シーンや親子トイレでシーン、他にも引きつられるシーンが多かった印象です
配信きたら見返して理解を深めたい
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