「綺麗事ではすまない世界の二面性、夏油の理想」劇場版 呪術廻戦 0 未佐緒00さんの映画レビュー(感想・評価)
綺麗事ではすまない世界の二面性、夏油の理想
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原作、アニメ、完読はしていません、でも、この映画だけでも楽しめます。
今回の主人公乙骨と里香の呪いと恋愛がメインになっていますが、時折、覗く、呪術師の世界の表と裏、歪んだ醜さを見せつけられました。
現実世界でもそうですが、綺麗事だけではすまない、そこには少なからず犠牲なった弱者もいて、そんな人間を自分の目的の為に手を差し述べた夏油を純粋な悪とは思えず、そこが見ていて辛かったです。
五条の強さが際立つので、思わず、夏油と比較してしまうのかもしれません。
人助けをしながらも陰では犠牲になった者もいる、では、それは純粋な正義で善なのかというと、そうではない、いや、多少の犠牲は仕方ない
割り切ることも必要だ、しかし、声を上げて正しい事をしているとしていると言えないなら。
「こちらは大義だ」
そう言った夏油の言葉は本心だったのか、それとも。
乙骨が呪いを解きたい、夏油が呪術師の楽園を作りたい、どちらの気持ちも純粋で正しく見えて、善悪の境界線の上で揺れているような曖昧さも感じられます。
現代社会と同じ、正しい事を成すための犠牲と失うもの、それを映画の中で見せつけられた気がします。
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