「乙骨と里香の「純愛」の果てを見届けて」劇場版 呪術廻戦 0 Leoさんの映画レビュー(感想・評価)
乙骨と里香の「純愛」の果てを見届けて
巷で話題の呪術廻戦がとうとうスクリーンにやってきた。
原作を中途半端に見聞きし、アニメも年末に家で少しだけ齧る程度の知識での鑑賞でした。
そんな私、実はすでに二回観に行っています。
なぜなら。
大変良作だったからです。
作品の背景や細かい設定を入れてからもう一度ちゃんと楽しみたいと思ったからです。
(二回目は取り急ぎ、一巻〜八巻を読破して知識入れて観ました。作品の解像度増し増しで、観に行って一切後悔ないし何ならもう一回行きたい)
一、ストーリーがいい!
前述のように中途半端な知識の私でも十分に楽しめる作品でした。
導入がとてもシンプルで作品の世界にするっと入り込むことができました。
(後でも書きますが私はタイトルに入るまでのこのオープニングが最高に好きです。)
個々のキャラクターも魅力的で、一人一人に合った見せ場がしっかりあってすっかり虜になってしまいます。
本編のメインキャラクターの1年生入学前なので彼らがいないのは当たり前なのですが、
私はすっかり2年生組の虜となりました。
そしてなんといっても今回(これからも?)のヒール!夏油傑!!
彼を魅力的に描き切ったことで物語が大いに締まりました!
敵役でこんなに引き込まれたのは彼が初めてかもしれない…。
五条と彼との間に何かがあったと思わせる描写も多々あり、彼の人間性も垣間見えたので
ラストが相当切なかったです…。
また、私はアニメを見ると割と主役よりも脇役を好きになりがちなのですが今回は乙骨くんにベタ惚れして
帰ってきました。
この辺はまた後述で。
浅い知識しかなかった私ですが1回目の鑑賞でもポロポロ泣いてました。
優太と里香ちゃんの「純愛」に泣かん人おらんやろ…。
二、作画がいい!
「画」に対しては本当に様々に意見が分かれるでしょうが(好みあるし)少なくとも「私は」大好きな作画でした!!!!!
ポイントは「足」と「近接の表情」、そしてなんといっても「バトルシーン」!」
私は芥見先生の描くキャラクターたちの「靴」もとい「足」の描写やデザインが大変好きなのですが
今回の映画では乙骨の「足」の描写に色々な感情や意味を込めている気がしてたまりませんでした。
入学して初めて教室に入るときの「呪い」の描写、小学校での初めての実習後「自分を変えるんだ!」と己を鼓舞して踏み出す一歩、
夏油との戦いの中で見せる覚悟を決めて力強く踏みしめる一歩。
最高の描き方でした……。めちゃくちゃ好き…。
次!「近接の表情」。
「ひき」の絵と画面いっぱいに寄った絵とで顔のパーツ一つ一つの描き込み量がグッと増えて臨場感たっぷりでした…。
夏油戦直前の、乙骨の垂れ目がグッと寄ってきて伽藍堂の瞳の中に猛烈に煮えたぎる激情が迸ってぞくぞくしました。
五条先生はさすが瞳が綺麗のなんなの。IMAXの正しい使い方でした…。
狗巻くんが呪言を放つ瞬間のお顔も彼は目ではなく口に寄り気味だったのも彼の特性にあっててよかった〜!!と、顔を
覆いました。(主観かもしれないけど)
最後!「バトルシーン!」
これを存分に堪能したくてIMAXで二回目鑑賞しました。
各キャラの見せ場をこれでもかと見せてくれで原作ファンの誰推しの方も嬉しかったんじゃないでしょうか。(だってナナミンまで見せ場あったもんね!)
私はパンダが夏油の前に登場するシーン、予告で散々観たんですけどいざスクリーンで観るとバトルの始まりを感じて一気に興奮しました。
ラストの乙骨(+りか)VS夏油は言うことなしに最高に熱いので何回でもみたい!!
ちなみに二回目見に行く前に原作を見てから乙骨が放つ「黒閃」の描写を理解できたので…本当…履修してよかった…。
最高に鳥肌たった…。
また、五条先生があれだけアクティブに動いてくれるのもいいですね!(原作だと強すぎて必要最低限しか動かないキャラなんだもの)
キレ散らかす五条先生に人間味を感じてたまらなかった…。
三、「音」が全て最高!
音の種類としては「声優さんの演技」「劇中・主題歌等の音楽」があると思うんですけど、兎にも角にも声優さんたちの演技に終始圧倒されてました。
本当は全員語り尽くしたいのですがピックアップすべきはやはり緒方さんと櫻井さんかと…。
乙骨憂太の成長をその声だけであれだけ鮮やかに演じ切ってくださってもう本当に感謝しかないです。
「失礼だな、純愛だよ」
「愛してるよ、りか」
の破壊力は半端じゃなかったです。
涙腺が大崩壊しました。
そして櫻井さん!夏油傑を演じてくれてありがとう!!
夏油がただの嫌なとんでもない悪い奴にならなかったのはストーリーの描写はもちろんだけど、櫻井さんが声に夏油の人間性を載せてくれたから
こそだと思ってます。
五条との最期の会話が全てです。
「呪いあおうじゃないか」のあの宣戦布告のシーンは予告で何度も聴いたのに劇場でいざ浴びると震えと鳥肌が止まりませんでした。
この人は天才だ…。
夏油傑を生きていると思わずにはいられません。
今後の活躍も期待しています!!
劇中歌・主題歌はどちらもかっこよすぎてひとまず映画のサウンドトラックを買いました!(本当にサントラ買ったの久しぶり…)
和物のテイストの強い作品なのに洋の雰囲気の強いロックサウンドをぶち当ててきたのが粋で最高でした!
特に!!オープニングの乙骨が朝起きてから五条先生と一緒に呪術高専の門をくぐるまでの一連の流れで流れるGreatest Strengthが一等好きです。
私も朝流そう…。
あと!あと!主題歌!欲を言うとエンドロールで歌詞を横に書いて欲しかったです!
King Gnuの常田さんは曲で「乙骨憂太と折本里香」の純愛の形を見事なまでに描き切っていて本当に素晴らしい歌詞なのでぜひ歌詞を観ながら聴いて欲しいです!!
正直もっと語ろうと思えばまだまだ語れるのですが止まらなくなるのでこの辺で!
お願いなので今から見に行く人!(が、ここまで読んでるかわかりませんが…)
IMAXで観て欲しい!!
素晴らしい作画と!!素晴らしい音楽と!!素晴らしい演技とストーリーを!!
大画面大音量で体感してください!!
乙骨が里香とともに貫き続けた「純愛」の結末を!!ぜひ!!堪能してください!!
作品愛あふれる、熱量ハンパないレビューですね!
自分も本作の立役者は、夏油傑と櫻井孝宏さんだと思います。敵役の人物造形がしっかりしていると作品が締まりますよね!