「面白かった」劇場版 呪術廻戦 0 SP_Hitoshiさんの映画レビュー(感想・評価)
面白かった
普通に面白かった。
とても丁寧に作っている印象。アクションシーンも良かった。
アニメの劇場版ではあるが、アニメとか原作漫画読んだことない人でも分かるようになってる。
原作のこの部分は読んだことないけど、もともと「呪術廻戦」の前に連載してたところの話らしいから当然か。
はじめ精神的にも能力的にも情けない主人公が終盤で無双モードになる展開は爽快感がある。
ただ、主人公がシンジ君のしゃべり方そのものなのが気になってしまった。
声優は同じだろうなって思ったけど、「死んじゃだめだ死んじゃだめだ死んじゃだめだ死んじゃだめだ」って、これはダメで…わ…。
ボス(夏油)の動機と思想が気になっていたが、オチは「呪術師だけの世界にしよう」というもの…。うーん。正直、「浅い」「古い」「ありきたり」の三拍子と思ってしまった。呪術廻戦て少年漫画の作法にしたがっているように見えて、思いがけなく深かったり真実をついてたりするところが魅力だと思っていたので、やや肩透かし。まあ、五条さんとの過去話でどうしてこういう思想に至ったかが掘り下げられるのかなあ。
夏油の考えって、ちょっと穴がありすぎる。もし呪術師以外を全部殺しちゃったら、この社会を支えている無数の職業の人がいなくなってしまうということ。呪術師というのは「呪いを祓う」という特殊能力を持っているだけの人だから、その人だけいてどうするんじゃ、っていう。食べ物作ったりインフラ支えてる人たちの方が生存に必須という意味では重要性は高い。
呪術師が「えらい」ということになる世の中にしよう、というのだったらまだ分かるかな。ハリーポッターの純血主義がそれに近いかな。労働力になる人間をわざわざ殺す必要性が無い。X-MENのマグニートーだったら一般人も全員ミュータントにしてしまおう、というものなんで、労働力の問題はクリアされてるけど。