「みんなオイラが悪いのさ♪」Mr.ノーバディ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
みんなオイラが悪いのさ♪
冒頭では予告編でも見られた取り調べシーン。ニーナ・シモンの「Don't Let Me Be Misunderstood」を聴くことができる。ちょっとこれはいいぞ!と音楽映画の匂いがプンプンしてくるのです。アニマルズ、サンタ・エスメラルダのカバーでもお馴染みの「悲しき願い」だ。日本でも尾藤イサオがカバーし大ヒット。映画『キル・ビル』でもエスメラルダバージョンが使われてましたが、『キル・ビル』では奇遇なことにRZAの曲も使われてました。もしやタランティーノも絡んでるのか?!などと書いてみましたが、正直言うと、アニマルズがオリジナルだと思っていた・・・反省。元は公民権運動に身を投じたニーナ・シモンが歌うことで深い意味を持っているらしいです。
その他、音楽はカッコいい曲満載。特にしびれてしまったのはパット・ベネターの「ハートブレイカー」でした。また、サッチモの「この素晴らしき世界(what a wonderful world)」がこんな場面で使われるなんて驚きも!やっぱり暴力だらけの世界への皮肉を込めたんでしょうね。
三文字の組織の“会計士”というnobody=ハッチ。CIA、FBI、色んな組織が考えられるけど、“会計士”とは名ばかりの恐ろしい存在のようです。普通の生活がしたいと言って、身分を隠してイタリアで知り合った女性と結婚。もう暴力の世界には戻らないはずだったのに・・・と、意外な素顔が露わになっていく展開。もう謙遜の意味を遥かに超えちゃっています!
暴力アクションばかりが目立ってますけど、なんだか奥が深そうだったり、老人施設に入っている父親がクリストファー・ロイドという意外性。しかもボケてるわけじゃなく、元FBIの人間として大活躍しちゃいます。そして無線の相手が誰なんだろうと気になっていたら、それがRZAだったんですね。
結構笑えるシーンもありました。序盤のつまんない1週間の連続なんて絶妙な編集。隣人のスポーツカーやら金型工場を兵器工場に変えちゃうとか、まぁ、派手なこといっぱいやってくれてます。こんだけ人が殺されてるのに、爽快感を味わえるなんて・・・やっぱオイラが悪いのね。
世代的にはゴッドファーザー公開が生まれるちょっと前ぐらいという自分ですが、キル・ビルやステップワゴン抜きにしても当然知っている名曲です!
初めて認識したのは恐らく尾藤イサオver.だと思いますけどw
ほんとポンポさんは名プロデューサーですね!
kossyさんへ
脚本のデレク・コルスタッドは絶対にガンヲタだと思うんですよね。ガンの使い方が、常に萌えポイントを突いてますw
ハートブレイカーはオリジナルなんでしょうか?最初は何の曲かわかりませんでしたw