Mr.ノーバディ

劇場公開日:

Mr.ノーバディ

解説

一見してごく普通の中年男が、世の中の理不尽に怒りを爆発させて大暴れし、やがて武装集団やマフィアを相手に激しい戦いを繰り広げる姿を描いた痛快ハードボイルドアクション。「ジョン・ウィック」の脚本家デレク・コルスタッドと製作デビッド・リーチが再タッグを組み、人気テレビシリーズ「ベター・コール・ソウル」の主人公ソウル・グッドマン役で知られるボブ・オデンカークが主演を務めた。郊外にある自宅と職場の金型工場を路線バスで往復するだけの単調な毎日を送っているハッチは、地味な見た目で目立った特徴もなく、仕事は過小評価され、家庭では妻に距離を置かれて息子から尊敬されることもない。世間から見ればどこにでもいる、ごく普通の男だった。そんなハッチの家にある日、強盗が押し入る。暴力を恐れたハッチは反撃することもできず、そのことで家族からさらに失望されてしまう。あまりの理不尽さに怒りが沸々とわいていくハッチは、路線バスで出会ったチンピラたちの挑発が引き金となり、ついに堪忍袋の緒が切れる。監督は「ハードコア」のイリヤ・ナイシュラー。共演に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のクリストファー・ロイド、「ワンダーウーマン」のコニー・ニールセンほか。

2020年製作/92分/PG12/アメリカ
原題:Nobody
配給:東宝東和
劇場公開日:2021年6月11日

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(C)2021 Universal Pictures

映画レビュー

4.0超景気のいいバイオレンスアクション!

2021年7月31日
PCから投稿

うだつのあがらない中年男が、実は秘めていた戦闘スキルを解き放ち、死んで当然の悪党どもを退治する。なんともシンプルなプロットながら、ボブ・オデンカーク演じるキャラの説得力と、リアルとファンタジーの絶妙なバランス、そして倫理感はともかく胸のすくようなオッサン、ジイサン、オッサンのチームのはじけっぷりで終始ワクワクさせてくれる。ビックリするくらいたくさんの人が死ぬ映画だが、それもにぎやかで景気がいい。公序良俗を気持ちよくコケにして楽しませてくれる、バイオレンス映画の手本のような快作だ。

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村山章

4.0表情を変えずに変身するダメ親父のリアル

2021年6月13日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

興奮

見るからに風采が上がらず、仕事場ではもちろん、家族からも軽んじられているダメ親父の権化みたいな主人公が、実はとんでもない切れ者だったという設定は、映画に意外性を求めるファンにはうってつけ。最大の肝はダメと切れ者の間にある落差だと思う。そういう意味で、『ブレイキング・バッド』やそのスピンオフ・ドラマ『ベター・コール・ソウル』で知られるボブ・オデンカークが演じるハッチの格差はジェットコースター級。疲れ果てた表情をほとんど変えずに逆方向へと振れまくる分、凄みとリアルが逆に強調されている。別に彼は"超人ハルク"ではないのだ。その分、『ジョン・ウィック』や『アトミック・ブロンド』の製作チームが用意した格闘シーンはかなり激しく、オデンカークは撮影に入る前の約2年(2年も!?マジか)をトレーニングに費やしたという。前作『ハードコア』で全編POV映像に挑戦したロシア人監督、イリア・ナイシュラーは、本作で変身ものというか、原点回帰ものを巧みにアップデートしてみせた。夫婦愛というロマンチックな要素を挟み込みつつ。こうしてハリウッドアクションは外部から新しい血を注入し、マニネリを打破していく。これからも、ずっと。

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清藤秀人

3.5オデンカークの当たり役になるといい

2024年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ミスター・ノーバディ

筋書きは単純で、構成が『ジョン・ウィック』によく似ている。また、初老の男が自らの出自を明かさずに平凡に暮らしている設定は『イコライザー』や『96時間』などでも繰り返し語られてきた構図だ。特徴的なのは、徹底した暴力の描写と、殴ったほうの拳も折れているんじゃないかというほどの、痛みの伝わり方だ。そして、主人公が強すぎないのがいい。5対1で闘えば、それなりにケガをする。

ところで自衛のためならば異文化のならず者たちを叩きのめそうが殺してしまおうが個人の自由なのだろうか。この問題では、よくアメリカの憲法が引き合いに出され、銃の規制なんかに従う気のない市民たちにとっての錦の御旗になっている。

『女神の見えざる手』と対極の映画だろう。

『ブレイキング・バッド』の主人公が平凡な化学教師だったように、この映画では主人公が“何者でもない”会計士に過ぎない。冒頭には、冴えない男がゴミ出しもろくにできない様子が繰り返し描かれ、社会のひずみに飲み込まれたマイノリティは犯罪に手を染めることでしか生活が出来ない。子供のミルク代を稼ぐために、裕福そうな家に強盗に入るヒスパニックの夫婦を、一瞬で小物だと見抜くと、自分は被害者にもかかわらず強盗にもうそれ以上危害を加えようとしない。たとえ自分が手傷を負っても、家族から失望されようとも、近所中の笑いものになろうとも、かたくなに何かを守ろうとしているように思える。それは、明かすことのできない秘密。それこそがこの男の正体で、映画の主題でもある。

どうやらシリーズ化されるようだ。

コロナ禍で、先の見えない状況だ。映画の製作も二転三転するようで、予断を許さないが、オデンカークの当たり役になるといい。『ベター・コール・ソウル』の味のある演技を、もっと見せてほしい。

以上に上げた映画やドラマを楽しめた人ならば、きっと気に入る映画だと思う。

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うそつきかもめ

3.5ランボーっぽさを期待してましたが、少し違いました。 でも、アクショ...

2024年1月16日
Androidアプリから投稿
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ハーブ
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