「狭いところでぐるぐる。じわじわ怖い」クローブヒッチ・キラー ユウコさんの映画レビュー(感想・評価)
狭いところでぐるぐる。じわじわ怖い
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面白かった。最初から最後まで緊迫感がハンパない。
ストーリー展開は、ありきたりな展開になりそうで、少しずつずれていて、不思議な感じ。いい意味で予想外。
それを支えるのが主人公タイラーの、いつも怯えているような投げやりなような、感情のない顔。
彼は、巻き毛の友人のように、心底宗教を信じてるのではなさそうだし、信心深い町での異端児キャシーを嘲るでもなく、ただ家族に隷属している。
連続殺人の真相は、伯父と父なのか、父のみなのか、伯父の事故は自殺未遂なのか父によって仕組まれたものなのか。
暴けば暴くほど、その血を引くタイラー自身も、そのヘンタイの素質があるのでは?と見てる側に思わせる。
そして、始末の様子が最後の最後に回想として示されるが、正当防衛ではなかったこと。その時のタイラーがテキパキ生き生きしていることにぞっとする。
タイラーとキャシーの推理くらいで真相にたどり着くのに、迷宮入りしてた地元警察の無能さからすると、おそらくこちらもこのままになるんだろう。そして疑われずに健気な人として生きていくんだろう。
なかなか後味悪い映画でした(ほめてる)
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