「知るべき真実とは。」クローブヒッチ・キラー MARさんの映画レビュー(感想・評価)
知るべき真実とは。
10年ほど前まで猟奇的な連続殺人が起きていた町で暮らす主人公タイラー。父の車から怪しい写真が見つかったことから、実は父こそが犯人ではないかと疑うようになり・・・といった物語。
父のドンはボーイスカウトの隊長(?)を務めており、家族との関係も良好。息子にガールフレンドが出来たと喜び踊る一家・・・良い家族じゃないか。
それでも、疑心を拭いきれないタイラーはキャシーと協力しながら真実を探求していき、そして・・・。
古風な効果音ともの寂しげな町の空気感で雰囲気はグッド。
まだ10代半ばのタイラーの、真相を知りたい想いと、直視したくない現実の狭間で揺れ動く様子に胸が痛む。
成長物語・・・とは違うけど、揺れる想いの傍ら、小さな決意が垣間見えるシーンはどれもタイラーを大人の表情に近づける。
そう、ノラにだって家族がいたのだ・・・
そして迎えた山場。
哀しく響く乾いた音は決別の合図か?
信頼と裏切り、ささやかな願いと虚しさの詰まった名シーンだった。
考えてしまいますね~。
最初の写真を見つけてなければ・・・知らぬが何とかと言いますが、この結末ならばどっちが良かったのだろう・・・観た皆さんはどう思ったでしょうか。
重々しい塊がズシンと心に残るような作品だった。
それと、免許ばかりじゃなくて、もうちょっとエグいモノが発掘されて欲しかったかな~。それこそ図面通りの・・・。
別にサイコな描写が好きなわけでは無いけれど、そこら辺のドキドキをもうちょっと味わわせてくれれば、更に高評価だったかも。
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