「劇場三部作の中で一番期待度は低かったが一番良かった」ARIA The BENEDIZIONE アリアさんの映画レビュー(感想・評価)
劇場三部作の中で一番期待度は低かったが一番良かった
ARIA The AVVENIREはまさかの劇場版!ARIAの新作が見れる!という意味では
内容どうこうではなかったと思います。新キャラとしてアイちゃんの同僚として
あずさ、アーニャを出しつつ、アテナさんが出せない苦しい状況をああいう演出で乗り切った。
3本立ての代わりに内容は薄くならざるを得ない状態でした。
※ARIAの楽曲とはどう考えても相反するロックごっこの西沢幸奏をEDに
採用したのは最悪でしたが。
ARIA The CREPUSCOLOは鉄板のアリス主役かつ、アテナさんに佐藤利奈を使うという
英断を下して、結果的にはこれが大当たりでした。しかし内容的にはテレビシリーズから続く、
アリスやアテナの相手を思うが故のすれ違いの延長線上。話に不満はないものの、新鮮さには欠ける印象でした。
そんな中で迎えた「ARIA The BENEDIZIONE」。はっきり言えばキャラ人気は決して高くない姫屋のエピソードが蒼のカーテンコールのラストか~というのが見る前の印象。
実際、藍華と晃の関係性はテレビシリーズでしっかりやってるので、どうにもパワーダウン感は否めない・・・。
と思わせておいて、、、、なんですかこれ?!気合入れすぎでしょ。
歴史のある姫屋だからこその「レジェンドゴンドラ」を藍華が受け継がないというところからスタートして、3期のOriginationではOPのなかでさらっと終わった藍華のプリマ昇進試験。
通常の試験開始⇒最後にグローブを取って二人ともSDキャラで号泣。だったのを
「⇒」の中に実は・・・・。と盛り込んでいるので隙間感はあるものの、あれはずるい。
そして、2期Natural屈指の号泣回である、灯里とゴンドラの別れの姫屋版も盛り込む。
そして、これまでの劇場2作と最も異なるのが、過去二作は出てくるキャラ皆にスポットがあたる
(もちろん主役はいるにしても)ようにしていました(キャラ紹介的な側面もあるんでしょうけど)。
しかしARIA The BENEDIZIONEは終始テレビシリーズに近く、話をきちんと描くことに特化した印象。その為、灯里やアリスもほぼ聞き役に徹しています。まあ社長に至っては出てなくない?!
そのお陰で、藍華と晃の関係性がブレることなく、そして無理もなく話を纏めてる。
EDではウンディーネの新録と併せてAnimationから続くこれまでのARIAの場面写真を流されてまた号泣。深夜アニメ発なのに15年も続くARIAだからこそですね。
1期のオレンジの日々や灯里が過去に行って水路が出来る話など、15年も前のエピソードなのに
今でも思い出して泣ける。こんな作品は他にないですよ。
なんとか4期・・・難しければOVA展開でもいいので・・・やってほしい。
最後に、テレビシリーズを知らずに見に行っても話が分からないと思うので、
そこは最低限Originationまで見てから行きましょう。その辺を知らずに批評するのは論外です。