「【コロナ禍に直面した芸術、及び多くの職種の人々の危機に対し、のんさんが”再生(Reborn)"の願いを込めて描いた作品。コロナ禍を真正面から捉えた真摯な作品でもある。】」Ribbon NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【コロナ禍に直面した芸術、及び多くの職種の人々の危機に対し、のんさんが”再生(Reborn)"の願いを込めて描いた作品。コロナ禍を真正面から捉えた真摯な作品でもある。】
ー コロナ禍を今作程、真正面から捉えた作品は、記憶にない。
資料によると、のんさん(本当は能年玲奈さんと書きたい・・。)がこの作品の脚本作りを始めたきっかけはご自身が主催する音楽フェスが開催直前に中止になってしまった事だそうである。
思い返せば、2年前、正体不明のウイルスが一気に蔓延し、映画館は閉鎖。映画製作も中断。芸術活動(音楽、演劇・・)も全て中断。
飲食業も、閉店を余儀なくされ、閉塞感が世界を覆った。
だが、のんさんは”卒業制作展が無くなり、集大成がごみのように感じる”・・、という美大生の記事をネットで読み、衝撃を受けつつも、
”悔しくてモヤモヤする負の感情をリボンで結び、包めばまた形を作れる”
と前向きに捉え、タイトルにし、今作を制作した。
素直に立派な方だと思う。
◆感想<Caution! 少し内容に触れています。>
・美大生のいつか(のん)の両親と妹(菅原大吉さん、春木みさよさん、小野花梨さん)の明るいキャラクターが、重いテーマを取り扱ったこの物語に、笑いと軽みを与えている。
ー ソーシャルディスタンスを保つために刺股を持ったお父さんが現れたり、謎の黒装束の妹の姿。クスクス笑える。-
・そんな日々の中、いつかにも内定取り消しの電話が来たり・・。
- 当時は、厳しい事が今以上に多かった。-
・けれど、彼女が絵に夢中になったきっかけとなった中学生時代の田中君(渡辺大知)との公園での出会いや、その後のやり取りなど、何だか良いのだなあ。
- プリンを上げるも、スプーンが無かったり・・。ちょっとしたことなのだが、のんさんの脚本は良い。-
・親友の平井(山下リオ:あまちゃんで一緒だったなあ・・。)との遣り取りも、どこかおかしくて、切ない。
- ”絵を描くために学校に入るのが、何で悪いの!”ごもっともである。で、二人で実行した事。-
<重いテーマ(で、現在も続いている・・。)を正面から扱った、のんさんが”再生(Reborn)"の願いを込めて描いた作品。
どこか、ほんわりとしていて、透明感ある映像が綺麗で、素敵だなあと思いながらも、
”コロナなんかには負けない!”
と言うのんさんの強いメッセージが伝わって来た作品でもある。>
NOBUさんコメントありがとうございます。200本のレビューでも皆様に比べると断然少ないです。NOBUさんはそれにしても凄いです。質、量 とも。見習いたいです。火曜日が休み、なにを観に行くか迷っています。
NOBUさんコメントありがとうございます。映画館の事情もあるんだろうけど・・・中々全部カバー出来ません。城定監督の作品は是非とも観たいすが・・・
この作品も上映規模が小さい。
あと今を示す場合はマスクになっちゃうんですかね。せつない。学生の方は貴重な青春時代を無為に過ごしてしまった。外的要因で。
これもまたせつないです。