「MCUだった」真夜中乙女戦争 せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
MCUだった
上京したての大学生"私"が毎日憂鬱な日々を送る中で、"黒服"と出会いイタズラをしかける集団ができ、それが東京大爆発計画へと発展していく話。
まず、いつも誰のレビューも読まずに書くようにしてるけど今回咀嚼しきれなくて、MCUだ〜🥴っていうアホな感想しか思いつかなかったので、色んな人のやつ読んでかなり参考にして自分語りとしてこの感想を書いてます。
MCUだと思った理由も一応書いておくと、サノスの石というセリフがあってその後SNSのアカウントが無作為に消されるというまさにSNS内"指パッチン"が起きてたこと。さらに、途中別世界線のコロナ禍でマスクをする"私"達が出てきた時はマルチバースですか!?ってなったからです(笑)
ここからは真面目な感想↓
この全編を覆う不穏さ、鬱の雰囲気、無気力な"私"はまさにこの世代の世の中にずっと希望を持てないしもはや期待すらしてない感。
私も池田エライザさんと同い年で、この96,97年生まれって絶妙に苦しいことを体験しないでスルスルとここまで来れちゃった世代だと思っている。生まれた時から日本は不況、3.11もそこまで自分の価値観を揺さぶられるにはまだ早かった、ゆとり教育をもう辞めると言われる中ギリギリゆとり教育で卒業、就職倍率がかなり高い時に難なく就活を終え、コロナ禍で会社に行けなくなる前に普通の社会人生活も送れてる。
まさに上手く順応しながら社会に馴染んできている"先輩"のような感じだけど、別に大きな希望もなければ大きな怒りもない。少し下のZ世代程自由ハツラツに生きることも出来ない(だってゆとりだもん笑)。だからこそ私は高度経済成長期やバブル期世代のある種の時代熱みたいなのが羨ましいとずっと思っていて、心の中は"私"のように全てをぶっ壊したい衝動で溢れてるのかもしれないと思った。
でも所詮それは映画の中だけの世界("私"の妄想)であって、実現することは一生ないのだが。