劇場公開日 2022年1月21日

「二宮健らしさ健在もプロットが甘ったるい、主人公の色が弱め」真夜中乙女戦争 たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0二宮健らしさ健在もプロットが甘ったるい、主人公の色が弱め

2022年1月26日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

知的

良くも悪くも攻めが効いている作品。映像における挑戦は忘れてないが、今作は少し苦みが強い。

「これって面倒くさい奴の戯言でしょ?」と言えば片付きそうな程脆くて、中身は確かに痛さがぶり返している。大学生のため、キャンパスライフの表現度によってはのめりこめるのだが、これはもはや皆無…。というか、現実を逃げた人の話でもあるわけで。小説だったら確かに綺麗に見えそうな部分はあるが、やひり映像化されたことによる可視化でちゃちなモノになっている。

とは言え、一定の信頼を置いている二宮健。映像は綺麗だし工夫と冒険心はすごく感じる。肌感覚はCMディレクター上がりの監督さんと近いかも。今作はそれと作品の面白さは結びついていなかった形。

永瀬廉さんを主演に置いて、割とスケールも大きめ。だが、池田エライザのような華モノがあんな変わり者を気に掛けるにしては少し説明が足りないというか。黒服にしても距離があって、その心模様が透けなかったのが惜しいところ。少し甘ったるくなった気がする。

もうそろそろ大人な恋愛とか、エモさとか手を出して欲しいかな。大学生にしてはバランスが悪かったと思う。あと、『ファイトクラブ』っぽいと言われていたので観てみたいところ。自分はMr.Childrenが映画から作った「ファイトクラブ」なら知っている。つまり、「孤独が1番の敵だった」ってことか?確認してみたい。

たいよーさん。