そして僕は途方に暮れるのレビュー・感想・評価
全95件中、21~40件目を表示
家族再生の物語
この映画は家族再生の物語です。
家族がぶつかり合って家族らしくなっていきます。しっかりしたお姉さん役をした香里奈さん、お母さん役の原田美枝子さん、お父さん役の豊川悦司さん、友達役の中尾明慶さん、バイト先の先輩の毎熊克哉さん、どの方も素晴らしいキャストでした。久々に良い映画を観ました。この映画を製作した監督と関係者のみなさまに深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
所作に共感皆無も好展開
2023年劇場鑑賞4本目 秀作 68点
とにかく人間からも現実からも逃避行を繰り返す、なるべくして生まれた救いようもないモンスターのお話
ストーリの起伏やまとまりが良く十分楽しめた印象で、藤ヶ谷くんが同棲している前田敦子との些細な出来事で軽蔑し堪えられずその場を後にする。
その後も藤ヶ谷くん自身は認識していない失礼だったり無礼な所作に対して次第に住人が苛立ち、その後の態度に向き合えず居心地が悪くなると直ぐまた逃げるを数回繰り返す。
実家に帰ると母が宗教か何かに遂行している事実にショックを受けまた逃げ、後輩にもバイト先の先輩や大学の後輩、唯一の友達や姉にも見捨てられ、頼る人がいなくなった時に同じ様に家族から逃げた暫くぶりの父と出会う。
そこから自分と現実に向き合う様になり、やるせないけどどうしようも無い自身の資質に周りも一定の反省のポーズに関心し、そんな彼に向き合おうとしますが、最後に更生仕掛けた彼をまたも元のレールに引き摺り込む出来事で終焉。
思い返してみるとやっぱり良くできている印象でした
是非
『そして僕は途方に暮れる』鑑賞。書き連ねたセリフより魂の叫びを。序...
『そして僕は途方に暮れる』鑑賞。書き連ねたセリフより魂の叫びを。序盤、1mmも感情移入出来るか!ってなってた主人公にあそこまで引っ張り込まれるとは。一筋縄ではいかない展開も◎ しかし藤ヶ谷くんとても良い役者だな。
人間なんてそんなもん。その瞬間瞬間を生きているんだから。
#前田敦子 さん
こういう役を演じると秀逸。
そして#藤ヶ谷太輔 さんのなんともナチュラルなクズっぷりがお見事だった。
ロードムービー的なタッチだけど
やたら人間臭い現実逃避のリアリティは
「最悪だなコイツ」とも思うが「なんとなく解るよな」とも思う。
そんな表裏一体な人生観って、誰もが心のどこかにある闇みたいなもんだと思う。
ここまでなまめかしくどうしようもない人生観を描いたのに、
ラストの展開が少しギュッと粗まとめしちゃった感じが、勿体無かった気もするなぁ。
しかし俳優としての藤ヶ谷さんには魅了されました
『逃げも正義』
#三浦大輔 監督
#中尾明慶 #野村周平 #毎熊克哉
#香里奈 #原田美枝子 #豊川悦司
自己啓発には共感できない性格なもので・・・。
2018年春にシアターコクーンで上演された舞台の映画化とのこと。舞台版の作演出の三浦大輔が脚本監督だそうだ。印象としては、自己喪失の青年が、関係する人物を訪ね歩くロードムービー的なものだが、そうなると超絶傑作な2010年の「春との旅」の役者の至高の演技合戦と比較してしまう。舞台版の主役でもあった藤ヶ谷太輔が「舞台的な空間の狭い演技」をし続けるので、イライラする。
良くも悪くも三浦作品
完成披露試写会にて
救い様の無い主人公に救われないラスト。三浦大輔の作品だと思うと納得するんだけど、クズ男にバカ女しか登場しなくてモヤモヤしました。
舞台挨拶のトヨエツが素敵すぎました。
ダメな奴だと思いながらもちょっと共感
とにかく煩わしいことから逃げまくる男の話。
最初はこんなクズならそりゃあ途方に暮れるでしょって思ってたけど、徐々にクズというより周りに甘やかされたダメ人間なんだなと理解。
それでも逃げて、逃げて、転がり込んだ先の自分の父親がプロのダメ人間でした(笑)
父親の人生観に思わず笑ってしまった。
トヨエツのセリフ、なんか聴きやすくていいなぁ。
主人公ほどではないけど、人間多かれ少なかれダメな部分はあるし、黙っとけばなんとかなるかなと思う気持ちも分からなくはない。
最後まできちんと途方に暮れさせるオチも良かった。
イマイチ没入できなかったのは演技のせいか、演出のせいか…
それでも面白かったです!
オレも主人公同様のクズ!スマホから始まり、泊めてくれる友人や先輩、両親も健在で何より前田敦子の様な恋人が居るだけ裕一の方がマシ!オレには偶に泊めてくれる友人が一人居るだけだから!
2022年 「前田敦子」演員、AKB1作品。
今朝東京から帰ったばかりだが、1日の映画の日だし最寄りの劇場の上映が明日迄とあって一日一回限りの16時50分の回しかないのだが、今は車も動かないのでバスで往く事になるが、タイミング的に16時40分発便しかない!しかも駅まで!駅で映画館の在るイオン往きに乗り換え何とか到着!しかし、本編が始まって居たので券売機での販売は既に終了!だが、バス代を掛けて来ただけに諦める訳にはいかない!スタッフに交渉して何とか入る事は出来たが、当然アタマ15分位欠ける・・・!?
主な感想はタイトルに殆ど込めた・・・、家族四人が集まる処では迂闊にもウルウル来て仕舞った!結局主人公の様なタイプは変わらない(変われない!?)と想うが・・・!?
レイトショーにて
行き当たりばったりに行動して、人とトラブルになると、生活の全てを投げ出して、どこまでも逃げようとする男のロードムービー。僕も逃避体質で、映画と近いことをやったこともあるダメ人間だが、逃げ続けるって、とても苦しい。トヨエツ演じる父が言うように、逃げて、逃げて、とことん逃げ続けると、やっと面白くなって来るんだよ、なんて言えたら清々しいなと思う。
自分勝手で腹立たしくもある主人公が、少しだけ反省して成長し前向きになるけれど、基本的にはずっと人生から逃げ続けるだけの映画。嫌なものを見せられたような、それでも生きていけると少し癒されたような、複雑な気持ちになった夜だった。
もう登場人物全員馬鹿しかいなくて「一生途方に暮れてろ」案件なんだけ...
もう登場人物全員馬鹿しかいなくて「一生途方に暮れてろ」案件なんだけど…?
主人公の裕一が1番か2番くらいにやべー奴なのは勿論なんだけど、誰がどう考えても周りの人間があのモンスター育ててんじゃん。
裕一は何もわからないならもう謝んな。喋んな。一生そこで土下座したまま化石にでもなってろ!
あと父親はごめんなさいしてないからダメです。
そしてごめんなさいしてない人を迎え入れる奴も迎え入れる奴なので、みんな救いようがありません!以上!!!解散!!!!!!
中途半端だからこそリアルなのか
クズっぷりが中途半端。
だから、家族の大晦日も中途半端な予定調和なんだなあ〜と思いつつ観ていた。
でも、中途半端だからよりリアルで、ダメダメの純度が高いのかもしれない。より、現実的なのかも。
と、観終わった今は感じている。
(東京03の『蓄積』という(素晴らしい)コントを思い出した)。
どしゃぶりの雨の中、姉の部屋までやって来て、部屋に入れてもらって。そのまま、ザックを廊下に置いて、びしょ濡れのはずなのにソフアに座って、って。
細部の描写で?だった。
苫小牧はもっともっとはっとするような風景を持っている、美しい街だと思う。
前田敦子さんは悪くない。
人間のあいまいさをうまく描いている
共感と反感の120分と謳っているとおり、100%共感を抱くものでもなければ、100%反感だけが芽生えるというものでもなかった。
ちょうど半分ずつ。
そんな映画だと思う。
終盤で藤ヶ谷太輔演じる主人公が、逃げ続けてきたこれまでの自分に終止符を打ち、変わろうとするのだが、どう変わってよいのかが分からない。何かしなくてはいけないのは分かるのに、どう言葉で表現してよいかが分からない、と泣いて謝るシーンの見応えが凄かった。人間の弱さ、小ささ、あいまいさをとても繊細にリアルに描き出していると思う。
見終わった後、爽快感とは真反対の感情に包まれるが、不思議と、自分の人生の節目で見返したくなるような、そんな映画だった。
男は…
男って
仕事を抜いたら
ホントなーんも残らない
っつーのを
マジマジで感じた
「すべての男は消耗品」
って誰か言ってたな…
歳を取ると理解できる
豊悦のゴミ役も
スゲ〜し
香里奈の姉役も
良かった!
最後のオチは
だいたい読めた(笑)
今の私に必要な映画だった。 映画が好きでよかった。
個人的にはすげぇすげぇ面白い映画だった。
『窓辺にて』から言葉をちょっと借りると、
「今私に必要な映画だった」って感じがする。
ちょうど、色んな現実から逃げたいと思っていたところだったから…
臆病で不器用な主人公が、現実や人間関係から逃げて逃げて逃げまくるはなし。
なんか主人公が憎めないのは、人に言われたことから反省して、本人なりに頑張っているからだと思う。家事をしはじめたりとか。
人間関係を切りまくって、いよいよ底辺に堕ちはじめた終盤でやっと、どうにかして現実に向き合い相手と対話し始める。
世間一般からは「そんなの人として当たり前だろ」って思われることかもしれないけど、
だからこそ、本人は分かっているからこそ、すごくすごく勇気のいることだったと思う。「よく頑張った」と私は褒めたい。
「なんか、なんか…」上手く言葉にできなくて、
でも必死にもがいていて、恥ずかしくて痛々しくて情けなくて、でも美しかった。
限界値まで人間くさい映画だったと思う。
後輩くんという存在は結構面白かったと思う。
というか、彼女、親友、先輩、後輩、等々と接するときの主人公の変わり方や関わり方がリアルでとても面白かった。笑 それだけでもう十分面白い。
親友に、「好きな監督が駄作を作ったとしても、監督自体を嫌いにはならないだろ?そういうことだよ」というようなことを言われるんだけど、このセリフがまた暖かくてとてもいい。
ちょこちょこと、映画ネタを挟んでくるのも個人的にはとても好きだった。
あとはもう、トヨエツの存在感が最後まですごい。笑
そこででてくるか!?とびっくり!笑
たしかに、「がんばった」わ!!笑
酸いも甘いも失敗も、あくまで人生のなかの1ページ。
どうしようもなく途方に暮れても、「面白くなってきた」とドーンとかまえてみろ。案外周りの人は優しいし、どうにかなる。
苦しくなる展開は多かったけど、根本にとてもとても優しいメッセージを感じた。
考えることをしないで生きてきた男が、突然考えなければならなくなったら…やっぱり考えられない。
三浦大輔作・演出、藤ヶ谷太輔主演の舞台劇の映画化だそうな。
三浦大輔監督は残念ながら今まで自分にはハマらなかった。
イケメン男優を壊して見せる…みたいなところに感心してはいたが、映画自体はどう評価して良いのやら、途方に暮れるばかりだった。
本作では、主演の藤ヶ谷太輔が鼻水を垂らして泣くのだが、結局それもカッコよかったりする。
逃げて、逃げて、逃げまくってきた甲斐性のない主人公。
同棲している恋人から浮気を追及されてアパートを逃げ出すと、親友、先輩、後輩、姉、母と他人を頼っては、またそこで不甲斐なさを露呈して逃げ出す。
そして遂に、逃げ回って生きる達人“父親”と再会する。
父親役の豊川悦司のダメ男ぶりが秀逸。
自ら「牢屋みたいだ」という安アパートの一室で、「ここが一番落ち着く」と言ってのける余裕綽々ぶり。
終盤、藤ヶ谷太輔は髭を生やしてはいるが綺麗に切り揃えていて無精髭には見えない。一方、豊川悦司の髭と長髪は、無精以外の何物でもない印象だ。
劇場出入口の真ん前に貼られていた『仕掛人・藤枝梅安』のポスターの写真とは大違いなのだ。
元々、豊川悦司はこういう役が得意なのだが。
藤ヶ谷太輔は、何度も何度も振り返る。
人は、後ろめたさを感じたとき、つい振り返ってしまうものだ。
大晦日にバラバラだった家族が集まって大団円かと思いきや、物語はまだ続き、どんでん返しが待っていた。
この展開は想像できたのだが、途中でそうはならなかったと思わせるエピソードがあって、どんでん返される。
恋人から別れ話をされたとき、主人公は涙ながらに一つだけ彼女を問い詰める。これには「どの口が言うか」と思うが、つい数日前にダメな自分を親友は見放さないと知ったばかりなのだから、いったい何を信じればよいのやら…という思いだったろう。
そして、主人公が最後にまた振り返り、それまでとは違った表情を見せる。
吹っ切れたように見える彼の表情だが、前に一歩踏み出す晴れ晴れとしたものなどではないと思う。
彼は途方に暮れて、なす術がなく、どうして良いか考えられず、またその場しのぎの人生を歩むに違いない。
彼は成長などしていないのだ。
そして、誰か世話をしてくれる人を渡り歩きながら生き永らえるだろう。
なぜなら、彼のようなイケメンを世の女性たちは放っておかないから。
色男金と力はなかりけり
(ひがみ半分)
他のキャストも皆上手かった。
恋人:前田敦子
親友:中尾明慶
先輩:毎熊克哉
後輩:野村周平
姉:香里奈
母:原田美枝子
全95件中、21~40件目を表示