「あらゆる面で圧巻の作品。」アメリカン・ユートピア ごーるどとまとさんの映画レビュー(感想・評価)
あらゆる面で圧巻の作品。
正直トーキングヘッズは通ってきてなくて。むしろトムトムクラブの方が聴いていたかもw
だからごめんなさい、デヴィッド・バーン氏に特に思い入れは無かったんで割と冷静に観てたんですよね。あーなるほど、こういう感じの作品なのね、と。
小劇場っぽい演出が面白いなぁ、と。
ところが途中から何か別の感情がわーっと湧いてきて。
このオジサン何者?いくつよ??こんなに歌って踊って大丈夫なの???
バンドメンバーも楽器抱えてるだけでもかなりの体力がいるのにあんなにも動き回って。楽器もいくつも持ち替えてるし時にはダンサー並に踊ってるし。
と、どんどん彼らのパフォーマンスに圧倒されていきました。
ブロードウェイの劇場ってそんなに大きいハコはあまり無いイメージであれ位の大きさが主流だと思うんですが、あの距離であのパフォーマンスをみれたらそりゃあ盛り上がりますよね!
だんだん技術的な面に目が行くようになってきて一体カメラいくつ入ってるんだ?あの会場でたくさんカメラ入れての撮影は大変だっただろうな、マイクはともかく、楽器の配線も全く無いって全部ワイヤレスで飛ばしてるってこと?照明さんも絶対外さないな!などなど考えながら凝視していました。
ラストの客席内をうねり歩くところは一番前のカメラはGoProみたいな超小型でしたね、いろいろ凄いわ!
いつの間にかスパイク・リー監督作であることをすっかり忘れていましたが、後半になるほどと納得!
そんなメッセージ性やポリティカルな面を置いといても純粋に映像作品として楽しめるし圧倒されます。
70手前のD・バーンがめちゃくちゃカッコイイぞ。
キレキレだぞ。
彼らが自転車で劇場を飛び出してBWを走る姿には思わず胸が熱くなりました。
S・リーの演出も冴えてるぞ。
コロナ前は来日版のミュージカルをよく東京の大箱で観ていましたが、観客も一体となってワオとかフーとか声出して乗れるのはたまらなかったです。
この作品もBWで生で体験したくなりました!
あたしゃBWに行くまで絶対に死ねないな。
(全く同じことを「ザ・プロム」のレビューでも書いていますね。影響受けやすいタイプなのでw)