「「ソン・ガンホにハズレ無し」だが・・・・」王の願い ハングルの始まり Imperatorさんの映画レビュー(感想・評価)
「ソン・ガンホにハズレ無し」だが・・・・
ハングルは、日本語と語順が同じであること以外は知らないので、文字の創製のシーンは全く分からなかったが、隣国の歴史の勉強になったのは良かった。
漢字を読み書きし専有することで、民衆を支配する特権階級。
かつては仏教が国を支配していたが(そして国を滅ぼした)、この時代は儒者が支配し、仏教は貶められ、大衆の中で生きていたこと。
今も昔も、中国の顔色をうかがって生きている隣国の事情が、浮かび上がってくる。
ハングル文字の創製なかりせば、文化まで支配されていたかもしれない。
ハリウッド映画や韓国映画は、俳優の演技は上手いものの、過剰な演出で、中身のない感動の押し売りをしてくる印象があって、好きではない。
とはいえ、ソン・ガンホは素晴らしい。
王なのだから、もう少し強圧的な演技でしかるべきだと思うが、本作でも“苦悩する王”を好演していた。
ただし、ソン・ガンホが良くても、ソン・ガンホの出る映画が良作とは限らない。映画「パラサイト」がその典型だ。
この映画も、ウィキペディアによると、世宗が仏教を保護しようとしたというのは、史実に反するらしい。
全くの作り話なのだ。となると、作品としては評価できない。
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