RUN ランのレビュー・感想・評価
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母親の行き過ぎた愛情はもはやストーカー並
正直下手な男女間の愛憎劇よか圧倒的に怖いです。喘息、糖尿などなど、一人で5つか6つくらいの病気を抱え込む娘のために、恋人も友人もつくらず、毎日勉強を教えたり家庭菜園をつくったり。挙句の果てには自分の元から逃げ出さないよう、薬を盛ってみたり筋弛緩剤を打ってみたりなんてこともします。かなりヤバい母親です。
そんなヤバい母親に育てられた主人公。やたらと理工系に強い女子です。でも確か第一志望の大学は理工系じゃなかった。なんでや。
この女子が映画の冒頭から何となく(うちの母ちゃんヤバい奴かもしれん)と勘づき始めるのですが、正直何がきっかけで母ちゃんを疑うようになったのかがあんまりわかりません。発端となった原因が『見たこともない薬ナニコレ』にあるのは百も承知なのですが、そもそもなんで突然処方薬を疑うようになったのか。私が見落としてるだけかもですが、そもそもここ母子家庭なので。あんま母親を疑うような出来事って起こりにくいかと思うんすよね。
そんな感じで徐々に母ちゃんを疑い始める主人公。
なお、この映画の一番のキモは母ちゃんに監禁された主人公がいろんな道具を使って脱出する場面です。日本なら、たぶん入学試験免除で工学部に入学できます。たぶん。
それで、最終的には母ちゃんがなんでそんなに娘に執着しているのか。その理由が明かされるのですが、これがなんとまあお粗末な種明かしで。
…いやさ。インターネットすら断絶させるような人が紙ベースの情報管理すら出来ないってのは、どうなのよ???
最後の場面でうへえと思うところはありましたが、全体的には一本道。
まあでもここまで子どもに執着する親の像もそんなに見たことがなかったので、ホラー・サスペンスよりもサイコパスな人物像を見たいという人には楽しめる作品なのかもしれません。
母親の描き方が薄いのかなぁ・・・
前半は退屈。
ある程度展開すると、『ミザリー』のような監禁スリラーのようになる。
母子の関係について明かされていくが、ツッコミだらけな感じなので呆れ返るが、まぁ付き合えるかな。
結末は良いと思う。
ただ、娘を思うが余り暴走する母親の描き方がイマイチ。
ビンと来ないんだよネェ・・・
【背中の傷/引き継がれるもの】
虐待を受けていた子供が親になった時、虐待をすることが多いという話を聞いたことがある。
この映画は、母親のダイアンの背景を語っているようで、更に、その背後にある暗いものを、意図的なのか示していない。
そして、何かよからぬものが、不透明なまま引き継がれていくという怖さをストーリーのフレームワークにしているのだと思う。
ダイアンは、もともと虐待を受けていたのだろうか。
それともミュンヒハウゼン症候群だったのだろうか。
そして、代理ミュンヒハウゼン症候群に転じたのだろうか。
しかし、外部からの同情を欲していたわけではないのだから、代理ミュンヒハウゼン症候群と言っていいのだろうか。
僕達の世界は、今や情報が溢れ、カテゴリー分類する手段に事欠くことはない。
ただ、実は、曖昧な部分が残っていて、この作品のダイアンはそうした存在であることを示唆しているのではないのだろうか。
そして、クリアに分類されないものは、放置され残っていくのだ。
(以下ネタバレ)
レビュータイトルの背中の傷は、映画をご覧いただければ理解してもらえると思うが、それは、DNAとか、そういう括りとも異なるところで、引き継がれていく、きっかけになった、大元の最初のものではないのか。
亡くなった赤子のクロエも、きっかけではあったが、全てを物語っているとは思えない。
エンディング、
クロエの子育ての話や、取り出したクスリに背筋が凍る感覚を覚える。
引き継がれたのだ。
母の異常な愛情
母娘二人の家庭。娘は様々な病気を抱えており足が不自由で車椅子の生活を余儀なくされている。
ふとした事情で母に与えられた薬に疑問を持った娘クロエは、薬を調べているうちに、母の恐ろしい企みに気づく。一方母親も娘が感づいたことを察知し、遂に娘を監禁し始める。
なんとなく、表面に見えているものとは別の事情があって、最後に全部ひっくり返るパターンなのかな、と思ってみてたんだけど、そんなことはなかった。クロエが見たとおり、母は異常だしクロエは一方的な被害者だった。
それにしても、「我が子」を手放さないため、生まれてすぐ亡くなった実の娘と同一視するため、薬漬けで病んだ状態を保たせるという悪魔の発想もさりながら、持ち前の科学リテラシーを駆使して脱出を図ったりと、クロエも実に大したもので、中盤辺りのサスペンスはなかなかに面白かった。
全体的に恐怖感の煽り方が実に巧みで、ややこじんまりとした感はあれどそれなりに楽しめた。
90分でこの充実度。
数年前に家族で観たこの監督の作品(=Searching)が素晴らしかったので彼の作品というだけで観にいくことを決めた。しかし予告編をみて家内も娘もNGだったので1人で行ってみた。前作もテンポが良かったが今回はそれ以上で、90分の作品に仕上がっている。最後の数分を除いては概ね僕の予想通りの筋書きであったがとにかく無駄な描写、セリフが全くと言って良いほどないのが素晴らしい。
惜しい。
ストーリーも分かりやすくハラハラドキドキもあり悪くないんですけどね、何か物足りない、前半に比べ後半はちょっと退屈ない感じ。
クロエちゃん演じた女優さんの演技はとても良かった、可愛いですし。
サクッと観るにはオススメです。
アンダーコントロール
かなり映画を見慣れていらっしゃる方(例えば週一年間50本とか、そこまでいかなくても月一年間12本くらい映画館に足を運ぶくらいの方)であれば、かなりの確率で、うん⁈どこかで見たことあるような、と感じると思います。
私の中での〝元祖〟は『ミザリー』です。
最近では『グレタ』なんかも既視感ありの仲間に入ると思います。
でも、このパターン、何度見ても怖さは変わりません。
主人公に感情移入しながらも、そこは違うでしょ!、もう少し後方に注意しなきゃ!とかイライラさせられるのも毎回同じなのですが、まぁお約束。
オリンピック招致の演説で、前首相がフクシマについて、『アンダーコントロール』、つまり、管理下にあると言ってた記憶がありますが、この母親にとってこの娘はいつまでも自分の『アンダーコントロール』の世界におきたかったのですね。
『テネット』で勉強したエントロピーの法則のような難しい話を持ち出さなくても、いつまでもコントロール出来るものなどないことはみんな経験的に知っています。ましてや、成長過程のこどもは大人が思うよりずっと賢いし、伸びやかです。
対象が何であれ、何事かをコントロールできると勘違いした人間の傲慢さは、他の誰かにとっての痛みや無遠慮な振る舞いに繋がります。自分がその当事者(加害者側・被害者側を問わず)になってしまうかもしれない、という潜在的な恐怖感があるから、この手の映画を観ると、割とリアルに怖い理由のような気がします。
不自然に鎖がつながった
身体に障害を持つ娘に対し甲斐甲斐しく世話をする優しい母親、しかし実は裏の顔がある。
それに気づいた娘が体が不自由な体にもかかわらず事態の打開のために母親に挑む・・
こういった作品ならこれまでにもあった話で、名作サーチを作った製作陣がいまさら作るわけない。数え方にもよりますが、あと3ひねりはあります。
作品自体は、短い上映時間でテンポよく話が進むので、文字通りあっというまにエンドロールを迎えます。
この作品は解決が難しい問題を取り扱っています。
虐待を受けた人が立場の弱い人を虐待する側に回る「虐待の連鎖」というものがあるそうです。
深層心理の奥に深い傷を負った人は、自分の行動を抑制することができないとか・・
治療薬もなく、解決するのが困難なテーマだそうです。
この作品の最後の描写は、鎖が不自然につながったようで、個人的には好きではありません。
(もちろん、とらえ方は人それぞれだと思いますが)
キーラ
車椅子やら這う仕草やらこりゃすごいと思ったらそもそも車椅子の女優さんなんですな。看護師のサラソーンが綺麗。
子供がいる身としては、子供があの歳まで親を疑わないはずがないし、子育ての愛憎ってもっと深い気がするので星3つです
#51 今どき携帯電話も持ってないなんて
主人公が回りと通信する手段が全くないのがあまりにも不自然。
携帯も持っちゃいけなくてインターネットも使わせてもらえないことに、17歳まで疑問に思わなかったのに薬が変わったことで急に不信感を抱くところがおかしい。
とは言いつつここまでミニマムな出演者で、ここまでハラハラ感を出せる技は凄い。
ママの過去とか、主人公の父親は誰かとかもちょっとは描いて欲しかったな。
こんなネタあったか。
内容こそ違うものの子供を私物化する設定で昔の邦画「この子の七つのお祝いに」を思い出しました。考える所によると「この子の七つのお祝いに」を韓国映画でリメイクして欲しい。絶対ヒットすると思います。お礼は良いです。金持ってたら自分がやりたい位です。て言うか本題に、逸れましたが、イヤイヤ怖いです。こんな目に遭ったらゾッとします。出来れば配役と音楽をも少し考えてもらえたら、もう少し面白くなってました。惜しい作品です。でも面白いよ。どっちだ。って話だけど評価の通り3.3です。普段は「1」か「4」なのですが考えられないネタでしたのでチョットとだけ良くしてあげました。お礼はいりません。
コンパクトなサイコスリラー。
逃げ場のない状況作りがうまい。からだが不自由、いなかの一軒家、電気やネットとか切られたら即アウト。ワシントン大学ってことで娘の頭の回転のよさもうなづけて全体的に嘘っぽさがないからスリラーとしてじゅうぶん楽しめる。面白かった。
事実は小説よりも奇なり
ドキドキさせられるし、コンパクトでサクッと見るのにちょうど良い。
ただ、ラストは完全に蛇足。
あれがなければもっと良かった。
この作品の元になったと思われる実際の事件の方は、仰天ニュースだったか、アンビリバボーだったかで見た記憶があるが、展開がより衝撃的だっただけに、「フィクションが負けてますやん……」て気持ちにもなる😅
海外ではドラマ化されているらしい。
そちらも気になるな〜。
RUNと言っても走ら無い、逃げろだね
随分前に、ミュンヒハウゼン症候群疑い(代理じゃない方)の方と対峙したことがあります。いろんな所に傷があって、抗生物質飲んでもずっと膿が止まら無いの。普通人間から検出され無い菌が出てくるの。でも、免疫機能は正常だったりします。自傷行為の証拠を掴まなければなら無いので、長い間一緒にいたり話を聞いたりしました。いわゆる精神障害みたいなところはなく、頭は良い方で段々話に引き込まれて行きました。凄く同情すべきことが複数重なっている家庭環境でした。今回気づいたのですが、代理ミュンヒハウゼン症候群であった可能性も考えるべきでした、ご家族とは電話でしか話しませんが。ドメスティック・バイオレンスは世代を渡り伝播することを本作でも、示唆されていますね。あ、その方はもう少しのところで私の前から消えてしまいました。元気でいればいいのですが。
本作の監督は、Searchでも制限された条件で見事なサスペンス作品を見せてくれました。これも同様に全くだれる事なくゾクゾクしながら楽しめました。内容について書くとつまらなくなるので辞めときますが、終わり方も非常に良くできています。医学的なリアリティについてはやむおえ無いレベルなので、気になりませんでした。前日に見たMr.ノーバディやアマプラで見た変態小説家とかThemでも出てくる、地下室って最低ですね。監督の手腕は見事ですが、大作とか撮ると失敗しそうで心配です。なに?Search2ならぬSearching2をもう撮っただと!
とはいえ、普通星4つをつけるところですが、主演のKiera Allenの演技を加算して5つにしました。車椅子の動きが超クイックなんですよ。短期間の練習ではでき無さそうですもの。どうやら、中途障害で車椅子利用者らしいです。見た目はもちろん、顔芸も見事です。なんなら、CGがあるんだからスーパーヒーロー(ヒロイン?)だってできるよね。ファレリー兄弟みたいに社会に普通にいるように、映画にも普通に障害者が混ざっているべきと考えるし、役があっていれば障害者の役は障害者が演じれるよう機会が与えられるべきと思っています。37secondsの佳山明さんもあれだけ演技できるんだから、どんどんテレビドラマとか出れればいいのに。
サイコスリラーの名作
ガラガラでしたが緊迫感で館内の空気は張り詰めてました。
展開も読めず想定外のストーリーは楽しめました。
小粒でもこういう作品が見たかったと言える作品です。
ヒッチコックのスリラー好きな方にはオススメします。
母親の顔がだんだん怖くなります。^_^
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