RUN ランのレビュー・感想・評価
全182件中、141~160件目を表示
鑑賞中、恐怖心がボディーブローの様に徐々に効いて来るイメージ。
これは恐ろしい作品だった!
最後の主人公のセリフで完全にノックアウトされた印象(笑)
過去に観たパソコン画面のみで娘探しをする作品の監督と言う事で期待して観賞。
これが期待以上に面白かった!
前作はネットを駆使した展開だったけど、本作はある理由によりほぼアナログで進む展開。
この時代なのにスマホもパソコンも使う事は無し。
大学を目指す足が不自由に加え、色々な疾病を持つクロエ。
そのクロエを優しく気遣う母親ダイアンのほぼ二人だけで進むストーリー。
毎日飲む薬にクロエが違和感を感じ、そこから真実を見出だす展開。
ダイアンが何故あんな薬を飲ませるのか?
予想も出来なかったけど、理由を知った時の恐怖感はかなり高め。
クロエがとても頭が良いのも見所。
映画館から抜け出すシーン。
家の中での大冒険。
自宅地下倉庫であるものを飲むシーン。
どれも良く考えられていて面白い!
さすがワシントン大学を目指す女の子。
奇しくも病院にあったワシントン大学の広告のキャッチコピーがかなり良い仕事をしてくれました(笑)
絶体絶命的なシーンが多めで満足度はかなり高めで面白かった!
後半の病院のシーン。
かなりヤバイです。
ハラハラ感ハンパ無し。
ラストシーンがめっちゃ怖い!
と言うか、なかなか上手いオチ!
クロエよりお母さんのダイアンの方が頭が良いと鑑賞中に思ってしまいました( ´∀`)
病気や障害をこんな風に描いていいのかなー、と思っていたら、現実の事件の方がもっと強烈だった、という一作。
Macのデスクトップ画面ほか、インターネットに接続されたウィンドウ上でのみでドラマを成立させた凄腕の演出家アニーシュ・チャガンティが、今回はインターネットを封印して作り上げたサスペンス・ホラー、というか「毒親」ジャンルの作品。
本作は予告編が示すように、我が子に傷害を負わせて献身的な親として振る舞うという、「代理ミュンヒハウゼン症候群」の一つの症候を取り上げています。同種の症候は、最近でも『IT/イット ”それ”が見えたら、終わり。』(2017)や『ファントム・スレッド』(2018)でも登場しますが、本作の主人公、クロエの母親ダイアンはなかなか強烈。クロエの身体の自由が利かない、というところがさらに本作の緊迫感を底上げしています。精神的な症状や身体の障害を、娯楽映画を盛り上げる要素として記号的に扱った、という批判も出そうなところ、本作によく似た事件は実際に起きていて、それは『見せかけの日々(原題”The Act”』(2019)というタイトルでHuluで配信されています。こちらの実話の方が、フィクションである本作よりも、ある意味強烈だったりする…。
娘に対する愛情と憎悪がダイアンの行動をエスカレートさせていくけど、「それでも実の子に対する愛情ゆえなのでは…」と観客がちょっとでもダイアンに肩入れしそうになるところを、粉々に打ち砕いてくれるチャガンティ監督の設定の周到さというか底意地の悪さ。これがために観客は安心して母親を「敵認定」できるようになるのですが、その分映像的には非常に盛り上がる後半部分の緊張感が、少し失われてしまいます。非常に素晴らしい作品だけど、ここだけは惜しいです。
クロエが真実に気づく発端となるある「薬」を見て、「あ、『クイーンズ・ギャンビット』だ」と思ったけど、こちらの薬はさらに凶悪だった!
母娘の歪んだ愛情、共依存の物語
序盤からハラハラドキドキのノンストップサイコスリラー。
まさにRUN.立って走れ!逃げろ!だ。
単純なあたしにはわかりやすくて面白かった。
色々な考察がある中で、妄想をしてみる。
この映画のテーマ、監督が伝えたっかったこととは何か。
虐待の連鎖?代理ミュンヒハウゼン症候群?
いやいやこれは母娘の歪んだ愛情、共依存の物語です。
それはクライマックスの病院のエレベーターの中、母であるダイアンが娘クロエに囁く言葉。
「確かにそうかもしれない、ただあなたも私を求めている、心の奥底ではね」(うろ覚え・・すみません)
これがラストシーンでのクロエの行動の理由です。
本当の母娘ではなく、自分を誘拐し障害者にした相手にも関わらず、笑顔で接見し楽しくお喋りをする。
お互いに愛しているし、依存しているんだと思うのです。その関係は変わらない、今までもこれからもずっと。
立場が逆転した二人。
自由を手にしたクロエ。歩くことだってできるようになった。
自由を奪われたダイアン。歩くこともできず寝たきりだ。
(医療?)刑務所の中でネットも電話もできず外界と隔絶され、まるで以前の自分のようだ。
そんなダイアンにクロエがすることは一つ。愛を確かめる事。
「ママ、お薬の時間だよ。」
私のことを愛しているなら飲めるよねと。
リベンジ介護 お母さん、アタシ頑張ってるよね
題名が Run.
Run for my lives. ということですな。
しかし、車椅子生活。足が動かないのよ!どうやって、逃げる?
未熟児で生んで、育ててくれたシングルマザーは大学の物理の先生らしい。
そんなに悪い人には見えないけど。
本当に毒母なの?
過干渉になりがちの母親と障害のある娘の生活。仕方ない面もあるよね。
自宅での自習(ノルマあり)。通信制高校?大学の合否通知郵便を首を長くして待っている娘(クロエ)。郵便配達の車が着くと、玄関に急ぐが、いつも母親がブロック。
二階に自分の部屋あり。階段に車椅子電動リフトあり。
スマホなし。オヨヨ。もちろん、母親は持っている。外界から完全に遮断されている。独占支配の常套手段。こわ~い。
喘息、不整脈、糖尿病、麻痺などたくさんの病気で、内服薬が数種類。背中の皮膚病は副作用か? でも、チョコレート菓子も少しなら🆗。飴だね。母親が買い物から帰ってきて、テーブルの上に紙袋を置きっぱなしに。いない隙にチョコレート菓子を狙って数個ちょろまかしたときに緑とグレーのカプセルのクスリを発見。普段飲まされているクスリ。Trigoxin。 だけども、名前はクロエじゃなくて、母親ダイアンの名前になっている。んんん? 洗面台の上の棚のクスリを手製のマジックハンドで取って見ると、クロエの名前になっている。しかし、浮き気味のラベルをはがすと、その下に母親の名前のラベルが。んんん?
Trigoxin ってなんのクスリ? 夜中にPC💻で調べようとすると、インターネット回線がOFF。昼間に薬屋さんに固定電話から電話したら、ダイヤル通知で、ダイアンさんですねと言われ、母親にバレるので、あわてて切った。適当にあかの他人に電話して、インターネットでTrigoxinをググってもらう(面白い展開)。すると、Trigoxin は不整脈のクスリだけども、赤いカプセル💊だと言われる。んんん? お母さん、前に映画に行ったのはいつだったった? 親子で腹の探りあい。 映画館に入って、わざと飲み物を全部飲み干して、途中でオシッコ。外に出て、ドラッグストアへ。長蛇の列を割り込んで、薬剤師さんに緑色のカプセルを渡して、これは何のクスリ?と質問。薬剤師さんはこれは貴方の薬ではなく、お母さんの薬だから、個人情報なので、教えられないと。そこで、咄嗟に親子で謎解きゲームをしているから内緒で教えてよと。すると、これは犬の薬。足を麻痺させて、痛みを取るクスリねと。そこへ、母親が息急き切って飛び込んでくる。あたしの娘に何をしゃべったのと、ものすごい剣幕。強制連行されてしまう。
ほほう。麻酔薬だったのか~
足だけ麻痺する飲む麻酔薬ってあるのかよ~と思ったが・・・・そして、二階の部屋に閉じ込められてしまう。
鍵アナを針がね二本でピッキングロック解除。でも開かない。外からドアの取手に鍬を通して固定してあった。その執念深さに凍りつく。
さて、クロエは電源延長コードを何本も繋いで、毛布をからだに巻き付けて窓から這い出した。スロープになっているヒサシから落ちないで、這いずりながらけっこうな移動距離。母親の部屋の窓に延長コードにハンダゴテのコンセントを刺して、熱したハンダゴテの先を窓ガラスに突き刺して穴を開けた。そこへ、口に含んでいた水を吹きかけると窓ガラスにヒビが広がる。よく、呑み込まなかったね。オジサンびっくりしたよ。ガラスを割って中に入り、自分の部屋の前にくると、鍬を外してドアを開けて、車椅子に乗って、一階に行こうとすると、電動リフトの電源コードが根元できられていた。その執念深さにまたもや凍りつく。クロエは車椅子を階段から落とし、階段を転げ落ちた。おいおい、せっかく歩けるようになるかもしれんのに、脊髄やってもうたら知らんで~
母親の部屋で箱に入っていた秘密を知ってしまう。クロエの名前の死亡診断書を見つける。未熟児は生後2時間ちょっとで死亡していた。では、私は?小さい頃の走っている写真。病院から新生児を奪われた両親と思われる写真の載った新聞記事の切り抜き。クロエはダイアンが病院から他人の新生児を奪って育てた子供だった。本当の母親ではなかったのだ。
道路に出て車椅子で必死に逃げる。対向車が来る。巡回の医者の車だった。クロエにきづいてくれた。そして、何も言わないのに、事態を察知してくれた。しかし、そこへ母親の車が。医者は母親に彼女を渡さず、自分の車に彼女を乗せて、診療所に向かおうとしたが、母親は背後から医者の肩口に空の注射器を突き刺す。クロエは家の中の麻酔器のある実験室に戻されてしまった。医者の死体を引きずって家の中に運ぶ。鍋の中には茶色いシチューみたいなもの。でも、絶対、シチューじゃない。魔女の作った毒薬だ。母親はそれにアルコールのような透明の液体を入れて混ぜ、注射器で吸って、クロエに襲いかかってきた。そんなドロドロのものを血管に注射されたら、死ぬか良くて、脳死。わざと子供の血管内に変なものを注射して、そのあと娘を介護するよい母親を演じることで満足感を得ようとする精神病(代理ミュンヒハウゼン症候群)かな? アンタここまでやっちまったら、もう手遅れだよ❗ 足に少し力が入るようになっていたクロエは納戸のような狭い部屋に逃げてロックした。そこはたくさんの薬物が棚に置いてあった。ドアを壊して、母親が入ってきたその刹那、有機リン製剤(農薬)を一気に飲んだ。救急車をすぐに呼ばなければ、死んでしまう。ダイアンの自分に対する歪んだ愛情に賭けたのだ。病院に運ばれ、胃洗浄されて、一命をとり止めた。意識が回復し人工呼吸器から離脱できそうになっていた。アジアン系のカッコいい看護師さんと筆談をしようとしたときに、ついてないことにコードブルーが鳴り、看護師がベッドを離れたその隙に、「真相」が明らかになることを恐れた母親が上手に気管チューブを抜き、点滴や心電図のコードを外して、車椅子にクロエを乗せ、病院を脱出して家に連れて帰ろうとした。戻ってきた看護師がもぬけの殻のベッドの上のノートにクレヨンで「MOM」とかかれたスケッチブックをみつける。止められた下りエスカレーターの前で警備員に見つかり、銃を持っていた母親は警備員に撃たれ、エスカレーターから転落する。
あぁ、クロエ、助かって良かったと思ったら、7年後。
痩せてやつれた母親のベッドサイドにクロエが。口からラップに包まれた緑色のカプセル3個を出して、「お母さん、お薬の時間よ」チェックの厳しい医療刑務所の母親のもとに足しげく面会に通う親孝行娘。義足の仕事も偽善的な感じ。
おいおい、娘の復讐劇だったのかい。普通とは逆パターンの代理ミュンヒハウゼン症候群だった。娘の方が一枚も二枚も上手。参りました❗
映画は全体的にあんまり怖くはなかったけど、やつれた母親の顔が気持ち悪くて怖かった。キーラ・アレンは実生活でも車椅子を使うコロンビア大学の学生らしい。新人俳優?すごいがんばっていたよ!感動した!
気分良い映画ではありませんでした。
なんで高評価ばかりなんですかね?
見てて気分悪かったんですけど。
要は、母親の異常な愛情は、娘?を束縛したいが為のそれだったということね。
しかし、映画館から出てドラックストアで順番を抜くものの、みんなおとなしかったり、さらには、母親も映画そっちのけで、そこに来ちゃうし、また、いきなりMOMだけで、全てを察して、撃っちゃうし、なんか腑に落ちないシーン多々ありで、興醒め。
そして申し訳ないが、オーデションで選ばれた新人女優さんとやらも魅力無かったんですけどね。
色んな恐怖が味わえる
これは恐ろしいですね・・・
車椅子生活という自由に動けないシチュエーションは
監禁のようなシチュエーションとは違った怖さ。
自由に動けるようで思うようにはいかない歯がゆさ。
完全にバリアフリー化されていない現代を映し出しています。
身体的な束縛だけではなく、心理的な束縛も与えられ
娘クロエは生きた心地がしなかったでしょう。
信じていた人間が信じられなくなった時の不安な気持ちは
私たちも生活の中で味わう可能性のある恐ろしさです。
色んな恐怖が味わえる90分間でした。
サイコマザーのサスペンス
気が狂った母親と娘のサスペンス。
凄く凄く面白かった。
特に後半は息を呑む場面が連続‼️
ラストは圧巻。スッキリ。
観に来て本当良かった。
時間もあっという間でした。
サスペンス好きの方は試しに是非お勧めです。
母親の行き過ぎた愛情はもはやストーカー並
正直下手な男女間の愛憎劇よか圧倒的に怖いです。喘息、糖尿などなど、一人で5つか6つくらいの病気を抱え込む娘のために、恋人も友人もつくらず、毎日勉強を教えたり家庭菜園をつくったり。挙句の果てには自分の元から逃げ出さないよう、薬を盛ってみたり筋弛緩剤を打ってみたりなんてこともします。かなりヤバい母親です。
そんなヤバい母親に育てられた主人公。やたらと理工系に強い女子です。でも確か第一志望の大学は理工系じゃなかった。なんでや。
この女子が映画の冒頭から何となく(うちの母ちゃんヤバい奴かもしれん)と勘づき始めるのですが、正直何がきっかけで母ちゃんを疑うようになったのかがあんまりわかりません。発端となった原因が『見たこともない薬ナニコレ』にあるのは百も承知なのですが、そもそもなんで突然処方薬を疑うようになったのか。私が見落としてるだけかもですが、そもそもここ母子家庭なので。あんま母親を疑うような出来事って起こりにくいかと思うんすよね。
そんな感じで徐々に母ちゃんを疑い始める主人公。
なお、この映画の一番のキモは母ちゃんに監禁された主人公がいろんな道具を使って脱出する場面です。日本なら、たぶん入学試験免除で工学部に入学できます。たぶん。
それで、最終的には母ちゃんがなんでそんなに娘に執着しているのか。その理由が明かされるのですが、これがなんとまあお粗末な種明かしで。
…いやさ。インターネットすら断絶させるような人が紙ベースの情報管理すら出来ないってのは、どうなのよ???
最後の場面でうへえと思うところはありましたが、全体的には一本道。
まあでもここまで子どもに執着する親の像もそんなに見たことがなかったので、ホラー・サスペンスよりもサイコパスな人物像を見たいという人には楽しめる作品なのかもしれません。
母親の描き方が薄いのかなぁ・・・
前半は退屈。
ある程度展開すると、『ミザリー』のような監禁スリラーのようになる。
母子の関係について明かされていくが、ツッコミだらけな感じなので呆れ返るが、まぁ付き合えるかな。
結末は良いと思う。
ただ、娘を思うが余り暴走する母親の描き方がイマイチ。
ビンと来ないんだよネェ・・・
【背中の傷/引き継がれるもの】
虐待を受けていた子供が親になった時、虐待をすることが多いという話を聞いたことがある。
この映画は、母親のダイアンの背景を語っているようで、更に、その背後にある暗いものを、意図的なのか示していない。
そして、何かよからぬものが、不透明なまま引き継がれていくという怖さをストーリーのフレームワークにしているのだと思う。
ダイアンは、もともと虐待を受けていたのだろうか。
それともミュンヒハウゼン症候群だったのだろうか。
そして、代理ミュンヒハウゼン症候群に転じたのだろうか。
しかし、外部からの同情を欲していたわけではないのだから、代理ミュンヒハウゼン症候群と言っていいのだろうか。
僕達の世界は、今や情報が溢れ、カテゴリー分類する手段に事欠くことはない。
ただ、実は、曖昧な部分が残っていて、この作品のダイアンはそうした存在であることを示唆しているのではないのだろうか。
そして、クリアに分類されないものは、放置され残っていくのだ。
(以下ネタバレ)
レビュータイトルの背中の傷は、映画をご覧いただければ理解してもらえると思うが、それは、DNAとか、そういう括りとも異なるところで、引き継がれていく、きっかけになった、大元の最初のものではないのか。
亡くなった赤子のクロエも、きっかけではあったが、全てを物語っているとは思えない。
エンディング、
クロエの子育ての話や、取り出したクスリに背筋が凍る感覚を覚える。
引き継がれたのだ。
母の異常な愛情
母娘二人の家庭。娘は様々な病気を抱えており足が不自由で車椅子の生活を余儀なくされている。
ふとした事情で母に与えられた薬に疑問を持った娘クロエは、薬を調べているうちに、母の恐ろしい企みに気づく。一方母親も娘が感づいたことを察知し、遂に娘を監禁し始める。
なんとなく、表面に見えているものとは別の事情があって、最後に全部ひっくり返るパターンなのかな、と思ってみてたんだけど、そんなことはなかった。クロエが見たとおり、母は異常だしクロエは一方的な被害者だった。
それにしても、「我が子」を手放さないため、生まれてすぐ亡くなった実の娘と同一視するため、薬漬けで病んだ状態を保たせるという悪魔の発想もさりながら、持ち前の科学リテラシーを駆使して脱出を図ったりと、クロエも実に大したもので、中盤辺りのサスペンスはなかなかに面白かった。
全体的に恐怖感の煽り方が実に巧みで、ややこじんまりとした感はあれどそれなりに楽しめた。
90分でこの充実度。
数年前に家族で観たこの監督の作品(=Searching)が素晴らしかったので彼の作品というだけで観にいくことを決めた。しかし予告編をみて家内も娘もNGだったので1人で行ってみた。前作もテンポが良かったが今回はそれ以上で、90分の作品に仕上がっている。最後の数分を除いては概ね僕の予想通りの筋書きであったがとにかく無駄な描写、セリフが全くと言って良いほどないのが素晴らしい。
サラ・ポールソンの怪演
母ダイアンと2人暮らしのクロエは、生まれつきの多くの病気により、薬漬けの車椅子生活をしていた。しかし、前向きで好奇心旺盛な彼女は地元の大学への進学を望み、自立しようとしていた。ある日、薬の件で母親ダイアンに不信感を抱き始めたクロエは懸命に調査し、ダイアンが新しい薬と言って飲ませてた緑色のカプセルが、人間が服用してはならない薬であることが判明してした。クロエはどうなる・・・という話。
実の親がこんな事するのか、って観てたら、実は・・・だったのでなるほどとは思った。
クロエ役のキーラ・アレンも上手かったが、母ダイアン役のサラ・ポールソンが気持ち悪いほどの怪演だった。
惜しい。
ストーリーも分かりやすくハラハラドキドキもあり悪くないんですけどね、何か物足りない、前半に比べ後半はちょっと退屈ない感じ。
クロエちゃん演じた女優さんの演技はとても良かった、可愛いですし。
サクッと観るにはオススメです。
アンダーコントロール
かなり映画を見慣れていらっしゃる方(例えば週一年間50本とか、そこまでいかなくても月一年間12本くらい映画館に足を運ぶくらいの方)であれば、かなりの確率で、うん⁈どこかで見たことあるような、と感じると思います。
私の中での〝元祖〟は『ミザリー』です。
最近では『グレタ』なんかも既視感ありの仲間に入ると思います。
でも、このパターン、何度見ても怖さは変わりません。
主人公に感情移入しながらも、そこは違うでしょ!、もう少し後方に注意しなきゃ!とかイライラさせられるのも毎回同じなのですが、まぁお約束。
オリンピック招致の演説で、前首相がフクシマについて、『アンダーコントロール』、つまり、管理下にあると言ってた記憶がありますが、この母親にとってこの娘はいつまでも自分の『アンダーコントロール』の世界におきたかったのですね。
『テネット』で勉強したエントロピーの法則のような難しい話を持ち出さなくても、いつまでもコントロール出来るものなどないことはみんな経験的に知っています。ましてや、成長過程のこどもは大人が思うよりずっと賢いし、伸びやかです。
対象が何であれ、何事かをコントロールできると勘違いした人間の傲慢さは、他の誰かにとっての痛みや無遠慮な振る舞いに繋がります。自分がその当事者(加害者側・被害者側を問わず)になってしまうかもしれない、という潜在的な恐怖感があるから、この手の映画を観ると、割とリアルに怖い理由のような気がします。
全182件中、141~160件目を表示