「RUN出来ない」RUN ラン どすこいたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
RUN出来ない
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考察の余地が多分に含まれた非常に面白いサイコスリラー。代理ミュンヒハウゼン症候群?虐待の連鎖?共依存?母親のエゴと親子の幸せとは?
まず未熟児の出産といくつかの病名、症状を挙げた時点で観客に対するミスリードは完璧。前半は母親が暴走していく共依存、もしくは代理ミュンヒハウゼン症候群のお話かな?と思わせられます。
中盤以降、ストーリーが進むにつれ、母ダイアンとクロエの関係が明らかに。この辺りからクロエに対する仕打ちは全て、ダイアンの過去の犯罪を隠蔽する為だったのでは?との疑いが出てくるのですが、では何故あんなに一生懸命勉強を教えて大学受験までさせたのか?大学受験はさせるけど、最初から合格通知を捨てるつもりだったのか?やはり共依存なのだろうか。ダイアンの背中には虐待の跡らしき傷があったりと、彼女の胸中は非常に複雑です。
ラストも衝撃的でありながら、クロエ主観のみのシーンになっているので、実はどうとでもとらえられるのです。ダイアンに話した事は、ダイアンを苦しめるための嘘かもしれない。口から出した薬は飲ませる為ではなく、きついブラックジョークのつもりだったかもしれない。2人は傷つけ合いながらも、深いところでは親子の愛で繋がっていたのかもしれない。
何が言いたいのかさっぱり分からないレビューになってしまいましたが(笑)サラ・ポールソンとキーラ・アレンの演技合戦が凄い!全編にわたって全く崩れることのない緊張感と恐怖に飲み込まれました。「ミザリー」が好きな人にはどストライクだったのでは?
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