劇場公開日 2021年5月21日

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茜色に焼かれるのレビュー・感想・評価

全136件中、61~80件目を表示

5.0頑張れが命令口調で駄目なら「まあ頑張りましょう」でいいじゃん

2021年6月21日
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鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

興奮

2021年映画館鑑賞53作品目 6月21日(月)フォーラム仙台 尾身会長や玉川徹が観たらニッコリの徹底的なコロナ対策 思わず笑ってしまう 日本の現代劇といえばここ数年東日本大震災を絡めることが多かったがこれからはコロナを取り上げるのがトレンドになりそうだ 石井裕也監督の代表作と言っても過言ではない 個人的にはインディーズ時代の『ガール・スパークス』が1番好きだが 全体的に胸クソ悪い とても不愉快 不幸の連続でも笑えるコメディー映画は過去にいくらでもあるがこれはそういった種類の作品ではない それゆえに神社の乱闘シーンは痛快だし田中良子の一人芝居はインディーズ時代からの石井裕也監督らしい笑い所 教室での先生と良子の距離も笑える 冒頭の斜め下にたしか「田中良子は芝居が得意」という字幕が出てくるが映画のタイトルではない 本編で家賃とか時給とか食事代とか生活に纏わる値段がしょっちゅう登場するのがこの映画の特徴の一つ 具体的で親切な情報でも年月が経てばいずれ夏目漱石の『坊っちゃん』のようにわかりにくいものとなるだろう 交通事故で夫を亡くした妻と中学生の息子の奮闘記 良子は元女優で元カフェ経営者で今はホームセンターの生花部門と風俗店従業員の掛け持ち 尾野真千子の芝居がとにかく素晴らしい 怒りや悲しみの表現がやっぱり非凡 特に居酒屋のシーンが好き 息子純平は読者好き 特殊な環境で本を読む 全て父の遺品のようだ 塾にも行かず家で勉強するわけでもないのに成績はトップクラス 『エスパー魔美』の高畑さんみたい 風俗店の同僚ケイを演じた片山友希も素晴らしかった 彼女の出演作品は何本か観たはずだが記憶にない スレンダーな高岡早紀という印象 弁護士役の嶋田久作の憎たらしさもたまらない 世の男性にとっては朗報 尾野と片山のオッパイがちょっとだけ拝める キャラクターの言動に共感できないと映画を楽しめない人には向いていない 僕は必ずしも共感は必要だとは思わない だって世の中みんな違って当たり前じゃん みんな同じだよねって教育受けてきたのかもしれないがそんなもの嘘っぱちだよ 純平を虐めた挙句に放火するよう連中はそういった人たちのなかでも最低最悪の部類かもしれない 床に擦り付ける自慰行為はおすすめできない なんか痛そう 防弾ガラスも突き抜ける冴羽獠のタフなチンコのようならともかく 親に見つかったら匍匐前進してたと誤魔化せるかもしれないから案外いいかも 僕は潰れるのが怖いのでやりません

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野川新栄

3.5冗長

2021年6月21日
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鑑賞方法:映画館

ちょっと長かった。尾野さんは良かったが、息子さん役のセリフ回しがイマイチに感じた。 最後の尾野さんのシーンが岩井志麻子さんに見えた。 永瀬正敏さんはカッコ良かった。。

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hanataro2

4.0尾野真知子の凄まじさ

2021年6月20日
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いやー尾野真知子力。凄いな。尾野真知子でなくてはこんな映画になってなかったろうってくらい主演のパワー。石井裕也監督作品も何かっていうと最近パッとした印象がないのだけどこれはよかった。最近起こったあれやこれやの現代の事象からひとりの子持ち主婦を作りあげたのだろうけど、アメリカやヨーロッパだけでなく、こういう日本の現代ドラマもできるさって。背負う女、背負って生きてく女の力強さ。ミッドナイトスワンなどより数段よかった。これだけてんこ盛りでラストカットの爽快感もよかった。

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ONI

3.0ん~

2021年6月19日
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鑑賞方法:映画館

尾野真千子は上手いけど、 内容的には凡庸。

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バル

4.0女優、思い切り吼えろ

2021年6月18日
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この社会に在ることが辛い。その中でも、ちっぽけな欲望に振り回される男であることが辛い。 それでも彼女は損得勘定なしに思うまま生きていく。亡くした夫への愛情に根差すその意味を考えられないまま。傷つき、際限のない苦しみの中でどうして生きるのか? 永遠に続いてほしい茜色の夕焼けの下、自転車を漕ぎ続ける。そこに大切な人が乗っているから。

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すぅ

4.02021年ベストムービー!⭐️⭐️✨

2021年6月17日
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鑑賞方法:映画館

この世に生きている意味が見出せなくなった人たちが、自らの命を絶つことも、その人の自由な選択なのかも知れない…。 でも、それはあまりにも悲しい選択だと思う。 こんな世の中だから、仕方が無いのか? いや、そんなことはないはずだ。

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stoneage

4.0まぁ、頑張りましょ…ってハナシよ

2021年6月17日
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鑑賞方法:映画館

平日の夕方、貸し切り状態の劇場で観賞。 石井裕也監督、「青色」の次は「茜色」か。 尾野真千子がアッパレな体当り。 事故の加害者側が謝らないから賠償金を受け取らないとか、夫が外で作った子供の養育費を夫の死後も払い続けるとか、普通できることではない。 頑張りましょ…の範疇を越えているのだが、尾野真千子演じる田中良子は頑張り続けるのだ。 息子の純平(和田庵)が母の行動の意図を図りかねて、やり場のなさから貧乏ゆすりをする。 ところが、その癖は母親譲りだったことが後に分かる。 居酒屋でケイ(片山友希)相手に遂に思いの丈をぶちまけた時の尾野真千子の貧乏ゆすりには凄みすらあった。 これは、強烈なキャラクターである田中良子が主人公だが、「いい男」の少年とダメな大人の男たちを対比して我ら男の観客に突きつける、男のための映画だった。 市営住宅の家賃が安いのは税金のお陰…だとするとそこで暮らしている人たちは税金から生活費を得ていることになるのか? 中学校の不良先輩に言われたことを純平が気にするのも分かるが、恥じることはない。 あの不良たちにそういうことを吹き込んだ大人がいるはずで、子供たちのイジメは結局のところ大人たちの価値観が産み出しているんじゃないか! 教師が態度を一変させるほど純平は高い学力の持ち主だった。 頭がいいなら純平は将来偉くなって、あの不良たちの上に立つ存在になってほしい。 そうなっても、きっと純平は彼等を見下さず、手を差し延べるんだろうな… 「純平くん、いい男」とケイに言われなくても、彼は彼女を本気で守りたいと思っていた。でも、中学生の男の子なんて、社会ではたいした力はない。シータを守るパズーになんかそうそうなれないのだ。 純平の悔しさや無力感こそが、男の子が男の子である証。我々かつての男の子の胸にしみるではないか。 一方で、良子の周囲の男模様はある意味辛辣だ。 死んだ夫(オダギリジョー)だけがファンタジーで、ほかの男たちは皆リアルでダメだったり悪だったりな男たち。 よくもまぁ、これだけダメ男のパターンを並べられたものだと思う。 そして、このダメ男たちのどれかに自分が当てはまりやしないかと胸に手を当てたなら、まだ心がある証拠かな? ♪また一つ、女の方が偉く思えてきた。 ♪また一つ、男のズルさが見えてきた。 (by河島英五)

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kazz

5.0痛々しいほど自分に素直。文句なく尾野真千子の代表作!

2021年6月17日
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日本ってホントに民主国家?と疑いたく事柄が多く、理不尽な規則規則で雁字搦め。熱意も謝罪もなく規則だから、規則に反してないから・・でもおかしい事多いじゃないですか〜。ドン底でも一生懸命生きている人々が報われなくっちゃ!でも映画観ているとどんどん息苦しくなっていく。なんでだろう?生きるってそう言う事?人の強さ・優しさ・弱さ・ズルさが見えてくる。でもこんなご時世。どんな事でもいい 何かにしがみつきながらでも心の寿命を終わらせないよう私達へのエールにも思える映画。秀作でした。

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momo

3.0どれが本当の自分か。

2021年6月14日
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泣ける

悲しい

自分自身だからこそ 自分のことがわからない。 「なんでー?」っていう「サイアクなこと」ばかり 自分に降り注ぐ。 自分が正しいことをしていても 正しくない人にもみ消される。 悲しさを見破られないように取り繕う。取り繕う。 一時的か、一生か。 分からなくなることってあるよね。 生きてる意味なんて分からない。 多分だれも。 けどそんな「サイアクなこと」続きの中、 普通の「ヤサシサ」に触れると めちゃめちゃ神かと思うけど やっぱ「サイアクなこと」に囲まれてないと分からない 温かさに気づけるのもまた 「サイアクなこと」に囲まれてるからこそというか。

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kyaroline

4.0最後が、、、茜色なんとかならないのか

2021年6月13日
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泣ける

幸せ

なんとか観ることが出来ました。 タイミングが合わず、公開スクリーンも少ないので、これは観られないかもと思っていましたが、評判が良いのでなんとか鑑賞しました。 尾野真千子さんの最高傑作ですね。 言葉にできない怒りや不満や幸せが滲み出ていました。 また、片山友希さんも良かった。 交通事故やコロナなど、とても現実的な題材で心に来ます。また、どうしょうもない男が沢山出てきて、別の意味で心に来ます。 なんて酷いことを言うのか、なんて酷いことをするのか、、、と。切ない。 可哀想とか強いとか幸せとか、一言では表せない、微妙なところが良かったです。 先生に息子を褒められるシーンが良かったな。その後の夕食で子供に望むことは、、、やっぱりそこだよね。と。 ポスターにもあったので、ある程度は覚悟していましたが、「茜」色の不自然さが気になってしまった。天気のことなので限界があるのでしょうけど、最後の最後、ここぞという場面であの光は辛い。急に別撮り感というかスタジオ感というか、、、 あと、最後はちょっと意味不明でした。 でも、いい話にもしない、悪い話にもしない、そこにリアルを感じた。

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だるまん

5.0良かった

2021年6月13日
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上手く言えないけどよかった。 息子に心掴まれた。 辛いことあっても親子愛ですべて救われる気がした。

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まろ

4.5めちゃくちゃよかったです尾野真千子

2021年6月12日
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泣ける

笑える

好き嫌いは確実に分かれそうな作品。 ネガティブ派は相当過激に叩きそう。 でもよかったんだよなぁ。 荒削りながら強烈に心に刻まれる映画。 良子と純平とケイが愛おしい。 何をおいても攻守ともに完璧な尾野真千子の映画。 引くところは引いて主演にありがちな独りよがりの芝居にならず、 まだ蒼さが残る片山友希や和田庵ら若手の良さも引き出す「受け」の芝居も素晴らしい。

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たなかみん

4.0日本の「今ここにある危機」

2021年6月12日
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現実にあった事故をなぞらえた理不尽な交通事故により、夫をあっけなく亡くした主人公。中学生の一人息子を育てるため、さらには亡夫の父親の老人ホーム代を払い、亡夫の愛人の子供の養育費まで払うため、昼はホームセンターのパート、夜は風俗嬢として働く。 社会の理不尽さ、コロナ禍の閉塞感、薄ら笑いに象徴される他者への共感力の欠如といった、日本の「今ここにある危機」が描かれている。 「まあ、頑張りましょう」という主人公の口癖は、自分の感情に蓋をする呪文に聞こえる。居酒屋で風俗の同僚ケイに、自分の思い、怒りを噴出させるシーンには、胸を揺すぶられる。 出演者だけでなく、行き交う人々が皆マスクをしているという、今の日常でありつつ、将来振り返ってみたら異様な姿が、劇映画として作品化されたことが貴重。 映画としては、後半の、息子の純平がケイに憧れ、主人公が幼なじみの熊木と出会うあたりから、雰囲気が変わり、軸がぶれる感じはある。撮りながらシナリオが出来上がっていった面はあるのだろう。ユーモアを交えだすのは、石井裕也監督らしいとも言える。 尾野真千子の憑依ぶりはもちろん、片山友希の真摯さ、永瀬正敏の味わいも印象に残った。

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山の手ロック

4.0現代版異端の鳥

2021年6月11日
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悲しい

興奮

ストレスレベルあがる映画。登場する男は全員クズ。 尾野真千子がすごい。

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はと

2.0 和田くん、片山さんの演技がまだ不自然な感じがしました。  脚本も...

2021年6月10日
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 和田くん、片山さんの演技がまだ不自然な感じがしました。  脚本も後半になるにつれてグダグダになってた気がします。  特に最後に神社のシーンでケイや中村が都合よく表れたのがご都合主義で謎。  あと良子と熊木のベットシーンで自分が風俗で働いて汚れてるかもしれないからうんたらかんたらといっているところ。10台の若い子ならそういう思考になるかもしれませんが、アラフォーの風俗勤務の女性がそういうこと言っているのはかなり気持ち悪かったです。そもそも風俗の女性はそういう思考になりません(はっきりと断言します)。  あとどうせコロナ渦の時世を描くならもっと不幸の原因をコロナによるものとして描いた方がよかったと思います。  業種間での格差も描いた方がよかったと思います。  自分の知り合いの人で借金してお店をオープンしたとたんにコロナがきて、資金がショートして首つった人がいます、一方で、補助金もらって全然困らん、とかそもそも逆に恩恵受けてうはうはみたいな人もいます。そういうの描いたら、面白そうな気がしました。  コロナ渦という設定が、世の中なんか不景気になってるよね、って何となく雰囲気だすのとみんなマスクつけてるだけで全く生かせてない気がしました。

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にゃも~ん♂

2.5生き方下手のいっちゃってる母親に自分勝手ないっちゃってる死んだ親父...

2021年6月10日
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生き方下手のいっちゃってる母親に自分勝手ないっちゃってる死んだ親父。一見マトモな賢い息子も最高の母ちゃんとか言って、結局いっちゃってるし。皆んな勝手にいっちゃってて下さいって感じ。子供は親を選べないってホントだな。

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ダリア

4.0トップのトップ

2021年6月10日
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泣ける

笑える

悲しい

コロナ禍に生きる全ての人達に向けた映画 旦那さん役オダギリジョーでびっくり笑 交通事故で亡くなってしまう 加害者は、アルツハイマーで捕まらなかった。ただ官僚という肩書きがあり、たぶんそのお陰で実際捕まらなかった。 実際にニュースにもなり、社会を揺るがしたことが冒頭で絡めてありました。 本題はそこではないのですが、 コロナで貧困、 女だから舐められる おばさんだから舐められる 被害者だから舐められる 税金をもらって暮らしていて舐められる とても映画でよく描かれてました。 世間に傷つけられて それでも生きていく 尾野真千子と息子役の二人良かった ケイちゃんも良かった ケイちゃんみたいな子、沢山いるだろうなと思った。 永瀬正敏さん最初嫌な感じの役だったけど、最後、色々助けてくれて良い役と思った笑 トップのトップ 頑張りましょう♪

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アプソ

4.5田中良子も尾野真千子も演技が上手いのです

Nさん
2021年6月6日
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いい映画でしたね。いやー社会って理不尽。いったいなんで苦しい思いをしながら必死に生きてるんだろうねーほんと死ぬかイカれるか宗教入るかしかまともに生きる術はない、笑。 この映画はすごくアップの映像とか見上げる感じの面白い角度からの映像とか多くて、人をしっかり映している感じがして好きだった。たまーに入る引きとドアップとぼけやる背景、なんかよい。 尾野真千子もじゅんぺー役の子もステキで好きでした。ケイちゃんもよかったね。なんか苦しい中生きていく強さ、あったかさ。まぁ頑張ろう、そう思える。 できれば、尾野真千子が惚れる男はもうちょいイケメンというか、色気のある男にして欲しかった。どうみたって、オダギリジョーのほうが圧勝にカッコよくて、好きになったと言われても腑に落ちない、笑。

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N

5.0希望でもなく絶望でもない茜色の空

2021年6月6日
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人に勧めたくなる映画にも一応私なりの判断があります。 ①まぁ、それなりに映画好きな友達になら ②マーベルとかディズニーとかリーガルものとか割と嗜好がハッキリしてるあいつになら ③映画好きかどうかに関わらず、多少煙たがれることがあっても、とにかく見てほしい、知って欲しい、感じて欲しい、と勧めてしまう この映画は間違いなく③でした。 コロナ禍であらためて浮き彫りになっている諸課題への問題提起は言うまでもありません。 多くの方が述べられている通りです。 それよりも私が斬新だと思ったのは、 夜の闇に向かいつつある〝茜色に染まる夕方〟がまだまだ続くんだね、しょうがない、まぁ頑張ろう。 というメッセージです。 いや、そんなメッセージ発してるつもりはないけど、と監督は言うかもしれませんが。 明けない夜は無い。 という言い方はよく聞きますが、宵闇がそこに迫ってるようにしか見えないけれど、空が茜色のうちは転倒しない程度にはペダルを漕ぎ続けてみようよ。 こんなまったりした励ましがなんだかとても新鮮でした。 もうひとつ、今までと角度の違うアプローチだと思ったのは、〝自分探しの罠〟についてです。 今の自分は本当の自分では無い、これは俺のやりたいことでは無い、こんなはずではなかった… どんな状況に対しても、自分本来の姿ではないことにして、抱えている鬱屈を説明したり、納得させてしまうことがありますが、いつも〝今の自分〟を演じているのであって表面の部分は芝居なのだ。そして、芝居を演じているのは紛れもなく自分であり、その自分に本来の自分とか偽りの自分などという違いなんてない。それでいいじゃないか。 コロナ禍だからこその要素に目を奪われがちになりますが、生きることについてのリアルな視点が、じんわりと深く胸に突き刺さってくる素晴らしい作品だと思います。 オダギリジョーさん。 『湯を沸かすほどの熱い愛』でもダメ夫でしたが、 この作品でも決して誉められた人物ではありません。 それでも、奥様が惚れてしまったんだから仕方がないという設定が無理なく伝わってくる独特の雰囲気は健在です。 永瀬正敏さん。 裏社会に通じる一種のプロ。 風俗嬢個々の人生に立ち入るようなお節介はしないけれど、素人のルール違反と大切な商品(彼女たち)を守る仕事はキチンとする。 皆さん、本当にいい仕事をしてますね。

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グレシャムの法則

5.0本年度ベストワン候補

2021年6月6日
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知的

早くも今年度日本映画の、ベストワン候補の、作品が届けられました。 心意気を持った映画人によって作成され、技術力のある映画人に撮影され、稀代の映画人によって演じられた、令和を生きる全ての日本人のための映画です。冒頭から一気に心臓をぐっと掴まれ、エンドロールまで疾走させられました。なにしろ、2時間24分、無駄なカットがワンカットも無いのです! 今までどちらかと言うとその筆致を抑制してきた石井監督ですが、この映画では見事に自身を出し切り、極限まで突き詰めた映像表現で、観るものの魂を抉り続けます。 主人公を始め、ほとんどのキャストがマスクをして撮影される映画を初めて見ました。コロナ禍をいち早く織り込んだ監督の感性に驚きしか有りません。リアルさがハンパないのです。 主演の尾野真千子さんが素晴らしいの言葉で収まりきれない熱演です。内臓を裏返すくらいの演技を見せてくれます。70年代のATG(アートシアターギルド)の映画かと思わせる切迫ぶりが伺えます。全盛期の桃井かおりを超えたのではないでしょうか。かと言って決してオーバーアクトではなく、役を理解し尽くした上での、上手さが煌めきます。キャリアハイの作品でしょう。今まで、『君はいい子』が彼女のベストでしたが、この作品は遥かにそれを越えて来ました。 助演の片山友希、和田庵も素晴らしい。永瀬正敏も含めて、イヤな脇役もホントに殺したいくらいウジ虫のようでいい。 多くのメディアや言論が切り捨てて来た、「たいせつなこと」を石井監督は冷徹に、そして優しく取り上げています。 小説では伝わりにくいことを、映画はやすやすと、われわれの目の前に表現してくれます。それが総合芸術の素晴らしさです。 日本経済新聞が伝えてくれない、でもとても大切なことを、しっかりと伝えてくれるのです。 エンドロールで、GOING UNDER GROUNDのハートビートが流れた瞬間には、スクリーンに飛びこんで行きたくなりました。 令和の時代に相応しい、魂の傑作にスタンディングオベーションしかない。

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kammomen