「頑張れが命令口調で駄目なら「まあ頑張りましょう」でいいじゃん」茜色に焼かれる 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
頑張れが命令口調で駄目なら「まあ頑張りましょう」でいいじゃん
2021年映画館鑑賞53作品目
6月21日(月)フォーラム仙台
尾身会長や玉川徹が観たらニッコリの徹底的なコロナ対策
思わず笑ってしまう
日本の現代劇といえばここ数年東日本大震災を絡めることが多かったがこれからはコロナを取り上げるのがトレンドになりそうだ
石井裕也監督の代表作と言っても過言ではない
個人的にはインディーズ時代の『ガール・スパークス』が1番好きだが
全体的に胸クソ悪い
とても不愉快
不幸の連続でも笑えるコメディー映画は過去にいくらでもあるがこれはそういった種類の作品ではない
それゆえに神社の乱闘シーンは痛快だし田中良子の一人芝居はインディーズ時代からの石井裕也監督らしい笑い所
教室での先生と良子の距離も笑える
冒頭の斜め下にたしか「田中良子は芝居が得意」という字幕が出てくるが映画のタイトルではない
本編で家賃とか時給とか食事代とか生活に纏わる値段がしょっちゅう登場するのがこの映画の特徴の一つ
具体的で親切な情報でも年月が経てばいずれ夏目漱石の『坊っちゃん』のようにわかりにくいものとなるだろう
交通事故で夫を亡くした妻と中学生の息子の奮闘記
良子は元女優で元カフェ経営者で今はホームセンターの生花部門と風俗店従業員の掛け持ち
尾野真千子の芝居がとにかく素晴らしい
怒りや悲しみの表現がやっぱり非凡
特に居酒屋のシーンが好き
息子純平は読者好き
特殊な環境で本を読む
全て父の遺品のようだ
塾にも行かず家で勉強するわけでもないのに成績はトップクラス
『エスパー魔美』の高畑さんみたい
風俗店の同僚ケイを演じた片山友希も素晴らしかった
彼女の出演作品は何本か観たはずだが記憶にない
スレンダーな高岡早紀という印象
弁護士役の嶋田久作の憎たらしさもたまらない
世の男性にとっては朗報
尾野と片山のオッパイがちょっとだけ拝める
キャラクターの言動に共感できないと映画を楽しめない人には向いていない
僕は必ずしも共感は必要だとは思わない
だって世の中みんな違って当たり前じゃん
みんな同じだよねって教育受けてきたのかもしれないがそんなもの嘘っぱちだよ
純平を虐めた挙句に放火するよう連中はそういった人たちのなかでも最低最悪の部類かもしれない
床に擦り付ける自慰行為はおすすめできない
なんか痛そう
防弾ガラスも突き抜ける冴羽獠のタフなチンコのようならともかく
親に見つかったら匍匐前進してたと誤魔化せるかもしれないから案外いいかも
僕は潰れるのが怖いのでやりません