JUNK HEADのレビュー・感想・評価
全252件中、101~120件目を表示
感動の一言
ストップモーションは素晴らしいですが、年月や技術が映画の素晴らしさではないので割愛。
永遠を生きる人間と地下にいる生物の対比が素晴らしかった。
全ての創造主の人間が感情を失い、生殖を忘れて滅びかけている。
決まった時間に起き、表情も髪型も自由に変えられる。
管理された食べ物、何不自由ない暮らしを見ても羨望の気持ちなど起こりえない。
それに比べ、地下にいる生物の何と荒々しい感情か。
襲う。食う。逃げる。恐れる。怒る。
グロテスクかもしれないが本来の生き物とはこうだったのではないか?
外見は怖いが悪戯をして追いかけっこする場面は感情一杯に描かれている。
無条件で命を助け、敵が現れても勇敢に立ち向かう。
彼らのように生きてみたいと思ってしまう私がおかしいのだろうか?
種族が人であれば本当に人なのだろうか?
映画の序盤では抵抗のあったキャラクターも、映画の終わりでは愛おしく可愛く観えてくる。
彼らの方がよっぽど人ではないだろうか?
人間など滅んだ方がいいと思えるほど、地下の生物は美しく輝いて見えた。
摩訶不思議ワールド
もはや1つの芸術作品
シャイ過ぎてひとりぼっちで作り上げた30分の短編「JUNK HEA...
クレイジーでアイロニーとユーモアの詰まった芸術作品
もはやただのストップモーションアニメーションでもない。
これだけCGでリアルな質感の映像ができる時代に、敢えて精巧で緻密なクレイとセット、VFXでこの映像を創り上げたこだわりにただただ脱帽する。7年間という壮大な時間をかけた覚悟にも頭が下がる。
一見独特な世界観で難解かと思いきや、独りよがりな表現に偏らず分かりやすいストーリーになっている。
ただそのなかに、人種差別や格差社会など現代社会に蔓延る様々な問題に対するアンチテーゼを忍ばせている。
またシンギュラリティやウイルスの蔓延といったタイムリーな話題も風刺している。
そしてさらに、弱肉強食や人間とは、生きるとはという普遍的な重いテーマも含ませている。
そんなエッセンシャルなテーマを隠しながら、ユーモアで包んで笑わせてくれる粋な作品。
純粋に笑って楽しむもよし、深くメッセージを考えるもよし、何度でも楽しめる映画だ。
エンディングのメイキングを観るとさらに凄さを痛感するので最後まで見逃せない。
続編もあるようなので楽しみだ。
パンフレットは購入必至!な素晴らしく狂気に満ちた一作。
堀貴秀監督が7年を掛けて、ほとんど独力・独学で作り上げた(制作過程で資金調達ができ、スタッフをある程度拡充することはできたものの)というのに、そんなごく小規模の制作体制であったことを全く感じさせない物語世界の奥深さ、アニメーションの緻密さ、そして造形の見事さに触れて、まず感じたのは一種の「狂気」でした。しかしその「狂い」に駆動された熱意が、作品の昇華に向けてまっすぐ進んでいることも同時並行で体感するため、映像のおどろおどろしさとは反対に、爽快感すら味わうことがあります。様々な形で織り込まれた、「ポップさ」も映像の軽やかさに影響を与えているんでしょう。
本作の印象から、堀監督は自分の世界を強烈に打ち出す人性格の人なんだろうな、と思っていたら、インタビューに答える彼は非常に穏やかな雰囲気を漂わせていて、失礼ながら本作を完成させたクリエイターと同一人物であるとは当初思えませんでした。しかし監督の口から語られる制作過程を聞くにつれ、「やっぱりどこか狂気じみてる…」と感じてしまうのでした。もちろん良い意味で。
制作内容や撮影機材まで詳細に解説したパンフレットは、本作に感銘を受けた観客であれば必携、必読の素晴らしく濃い内容。独特のデザインで編まれたこのパンフレットも、もちろん堀監督 自身が手がけており、その売り上げは続編の制作費用に充てられるそう。その意味でも購入は必須ですね。
不思議な魅力
まず、ミニチュアセットでフィギュアで撮ってるとは思えないスケール感と臨場感、躍動感に驚いた。カメラアングルかな。造形も良かった。キモカワ+アーティスチックな感じ。
ストーリーは、下らないコウモン期のようなネタがありつつ(笑)、人間性を問う場面あり、恋あり友情あり勇気ありで愉しかった。
あんなエンドロール見たことないw。
とにかく監督自身が楽しんで創っている感じが伝わってきて、明るい気持ちで映画館を後にした。
余談だが、三人組の個人の名前がえらくクリアな現代語で聴こえたのだけども、あれでいいのかな?なんでアレなんだろう?しっくりきたのだけど(笑)。
一人で作り上げた凄さ
今日見ました。
ストップモーションアニメとしての映像がすごい
本作はほぼ一人で作ったストップモーションアニメの映画で
映像はストップモーションアニメーションとは思えないくらい
かなり、クオリティが高い
観ているとストップモーションアニメだと忘れてしまうくらいだった
この作品では、人類は永遠の命を得たが
生殖能力はなくなっている
しかし、謎のウイルスにより
人類が滅亡の危機に瀕していていたので
主人公が地下のマリガンを調査するために下降しているときに
ミサイルに撃たれてしまいバラバラになってしまう
作品の世界観やキャラクターは
グロい部分もあったり、下ネタもそこそこあったりして
人を選ぶがかなり壮大である
そして、バケモノみたいなマリガンが多いためか
キャラクターの死生観は結構軽い感じがする
主人公をだました奴は
バケモノに食われたりする
ラスボスでバケモノを倒すために助っ人として連れてこられた
ハンターたちが実は3バカ兄弟だったが
彼らの活躍も必見
最後は任務は結局どうなったの?
という感じで終わってしまったが、実はこの作品は
3部作らしい
この作品だけで7年かかったので
完結するには15年くらいかかるのかなと思ってしまうので
個人的には作品の完結ができるのかどうかが不安
内容は人を選ぶが
映像はストップモーションアニメとしては最高峰だと思う
映像は凄いです
まず映像の完成度の高さに圧倒されます
……が、それは最初の10分くらいで慣れてきて、段々ストーリーの底の浅さを感じるようになりました
この途方もない設定の世界観なのですから、もっと軽快でブッ飛んだシナリオを期待していたのですが、残念です
おそらく、ストップモーションアニメを作りたい❗というのが動機付けの全てで、ストーリーとかは二の次だったのかもしれません
続編があるならば、プロの映画監督・脚本家の力を借りるか、お任せしたほうが良さそうです
それにしても、これだけの映像を7年間ほぼ一人で作り続けるとは……
制作者の頭の中(ジャンク・ヘッド)を覗いてみたくなりますね
総長風エレベーターボーイ
自主製作でこれはすごい……
ストップモーションの最高峰
本業が内装業で、映画製作素人の堀隆秀が、独学で映画作りのための原案から脚本、撮影、セット、アニメーターとありとあらゆる役割を独りで担い、7年の歳月をかけて作り上げたストップモーション・ムービー。14万枚もの膨大なショット作業を、たった独りで作り上げたとは、信じられない力作であり、秀作である。
物語は、永遠の命を得た代償として生殖能力を失った人類が、生殖再生を願い、地下都市に住み、自我に目覚めた人工生命体マリガンの調査に行くストーリー。その調査の中で、地下に潜む、恐ろしい生物や虫に襲われながらも、マリガン達と協力して、生殖の秘密を目指して冒険していく。
調査隊と任命されたダンス講師の男の紆余曲折のあるストーリー展開も面白いが、場面場面の背景やセットの壮大さは、とても仕事の作業場を改良して作ったとは思えない精密さと壮大さを感じ、ハリウッドのSF映画に引けを取らないし、それ以上に、一つ一つの小道具等のディテールの高さは群を抜いていると感じた。
今やCGが当たり前となった映画製作において、とにかく一コマ一コマをアナログで作り上げていく作業は、気の遠くなる作業であるが、だからこそ描ける、質感や温かさが伝わり、観ていただけたら、そのスケールの大きさも頷けるだろう。
また、ストーリーの中に子供心を忘れないおふざけやクスっと笑ってしまうシーン、かと思うとB級的なグロさも盛り込んだ、エンターテイメント作品として仕上がっている。そして、滅茶苦茶な言葉(台詞)も聞いているうちに、その表情から何となく内容が理解できてしまうのも不思議な感覚だった。3部作で続編があるようなので、また、ぜひ観てみたい。
ストップモーションの傑作
期待を裏切らない、昨今の映画で一番の出来でした。
スタッフロールを見たとき、ほとんど一人の名前しか出てこないのに正直笑いました。
まさに執念のようなストップモーションの名作です。
ストーリーもギャグ要素が散りばめられていて、2時間まったく退屈しませんでした。
ただぶつ切りエンディングだったので、続きが気になります。
こういう錆・コンクリだらけディストピア的なSFは最近見かけなので
続編も頑張って作ってほしいです。
全252件中、101~120件目を表示