「奇抜な超大作」スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
奇抜な超大作
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公開前には箝口令が敷かれたと言われているが、歴代スパイダーマンやヴィラン大集合というのは怪獣ものやウルトラマンなどでもお馴染みのアイデアですが実現させるとなると大変だったでしょう。予算2億弗も注ぎ込めるマーベルならではの力技、構想が大きいので2時間半の長丁場になるのも致し方ありませんが退屈せずに観られたのはVFX満載のど派手なアクションシーンのお蔭でしょう。
物語性はどうかというと相変わらず辛気臭い、原作同様、主人公の未熟さや運命への葛藤、引きずる悔恨などジュブナイル世代に共感を呼ぶ設定、本作もあれだけ痛めつけられたヴィランに掛けた情けが仇になるという微妙なプロット、宿敵に「お前の弱点は人が良すぎることだ」とまで言われます、「大いなる力には大きな責任が伴う」という亡き伯父の名言は伯母が継承。
ヒーローの匿名性が扱われますが、活動のしやすさは基より、家族や友人たちを心無い人々から守る意味でも必要でしょう、覆面強盗に妻を殺された恨みを持つからといってマスク姿のスパイダーマンを非難する新聞社社長などは病的ですが、メガネだけでばれなかったクラークケントの時代とは違いますね、メン・イン・ブラックではニューラライザーという記憶消去装置を使っていますから本作で懲りたスパイダーマンも続編では使うかもしれませんね。
マルチバースは何でもありなのでつっこみようもありませんが荒唐無稽というか奇抜な超大作でした。
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