「最高のファンサービスと稚拙なストーリー展開」スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム 愛騎さんの映画レビュー(感想・評価)
最高のファンサービスと稚拙なストーリー展開
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ファンのために作った豪華な同人映画という感想。
物語が内包するテーマ性は皆無、あるのはファンを喜ばせるための断続的なシチュエーションのみ。メイおばさんが亡くなるまでは、あまりのつまらなさに途中退席しようかと思ったくらいだ。
お祭り映画として観ても、ダラダラとしたキレの悪い会話の応酬には辟易する。
特にトビーピーターとアンドリューピーターの登場のさせ方はもうほんとなんだあれ??
自由の女神像でトムホピーターが一人でヴィランズに立ち向かう。加勢に来たmjが敵の攻撃で転落する。トムピーターがシューターを伸ばすもヴィランの猛攻に行く手を阻まれて届かない。アンドリューピーターのシューターが間一髪でmjを助ける。お互いがスパイダーセンスで何者であるかを瞬時に理解して共に闘う。
私が観たかったのはそういう映画だったので、あまりにダラダラした会話劇は本当に興醒めだった。
映画スパイダーマンの集大成だという評価も散見されるが、単純な映画としてのクオリティで前二シリーズに遥かに及ばないだろう。
スコセッシがマーベル映画を映画ではなくテーマパークのようだと表現したことに対し、トムホランドを含んだ関係者が猛反論をしたことは記憶に新しい。
その結果がまさしくスパイダーマンテーマパークのアトラクションのような「このネタ知ってる!」を楽しむしかない本作なのだから非常に残念。
唯一評価できる点は、スパイダーマン世界においてノイズでしかなかったアベンジャーズ勢を排除した点だ。
ようやくトムホランド版スパイダーマンの単体作品として楽しめるのだから、次回作が待ちきれない。
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