「20年ファンでよかった!報われたMCUスパイダーマン区切り作!」スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム TAKEさんの映画レビュー(感想・評価)
20年ファンでよかった!報われたMCUスパイダーマン区切り作!
やっとやっと見れたスパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム!去年予告を見てから「もうすぐもうすぐ!」とカレンダーを見ながら待っていましたが、個人的トラブルの連続で家に閉じ込められていたけど、やっと映画館で観てきました。
マーベル版スパイダーマンは少しライトな感じで子供も楽しめるように作られていましたが、今作は明るい部分もあるけど暗い部分も挿入されており、これまでのトム・ホランド演じるピーターにとって、初恋の相手の親を逮捕するより、自身が消滅するより、恩師のトニー・スタークを失うよりも辛い体験をする話が進むにつれてどんどん胸を締め付けられるような気分でした。でもそれは退屈とか演出がひどいなどの意味ではなく、これを経験してスパイダーマンとして立ち上がり立ち向かう姿をより応援したくなる気分を向上させてくれたと思っています。今まで応援してきた人たちが見ても初見の人でもピーターに同情し、応援したくなる作品だと思います。
MJやネッドという最高の味方が今作ではピーターがいないところで奮闘する姿も面白かったです。特にネッドは今後MCUで何かを起こすのでは?と期待しています。MJも今後スパイダーマンが関わる話でどんなアクションを起こしてくれるのか?と思わせる発言があったので再登場を楽しみにしたいです。
再登場と言えば、今作の目玉は何といっても歴代スパイダーマン、しかも終了・中止されたシリーズからのヴィランの続投でしょう。ドクター・ストレンジの魔術の失敗で現れた、これまでもこれからも永遠の因縁の敵グリーン・ゴブリン、スパイダーマンを捕まえるほどの知力と力のドック・オク、一度は和解したけど帰りたい一心で暴れるサンドマン、MCUの世界に来たことによりさらなる力を手にしたエレクトロ、そしてしれっとドクター・ストレンジを負傷させるという意外な強さを見せたリザードなど、もう見ることがないと思われていたヴィランをまたスクリーンで見れたことで、いままでスパイダーマンシリーズを見続けてよかったと感動すらしました。今作である意味グリーンゴブリンの次にピーターを追い込むJ.J・ジェイムソンをJK・シモンズさんが演じていただけでも感動したのに、ほぼほぼ同じキャストで復活させ、アルフレッド・モリーナさんのドクター・オクトパスのアームが登場した時は手が震えました。それくらい大好きだったけど1度しか登場しなかったキャラクターが出てくれることは本当に映画ファンにとって最高の演出をしてくれたMCUには感謝しかありません。ウィレム・デフォーさんのガラガラしたしゃべり方による怪演やモリーナさんの悪の顔だけでなく善の姿に戻った後の演じ分けは必見中の必見です!
そしてサプライズ登場のトビー・マグワイヤさんとアンドリュー・ガーフィールドさんのピーターの登場は、椅子が椅子ならひっくり返っていたことでしょう。しかも小ネタがたくさんある会話もあり、どれだけファンサービスをすれば気が済むのか、と思うほどでした。
これまでファンであるため喜びを爆発させましたが、少し気になるのはサンドマンの暴走くらいですかね。スパイダーマン3では人間の姿だったのに再登場ではほぼ砂の状態であり(砂化が悪化したの?)、娘に会いたい一心で元の世界に帰りたいのはわかるけどなんでスパイダーマンと戦っているのか?という疑問は生まれました。そしてストレンジの魔術でその場にいないヴェノムことエディ・ブロックも勝手に帰されて、それならピーターが必死で1箇所に集めなくてもよかったのでは?とも思いました。まあ被害を最小限にするためとかマルチバースはなにが起こるかわからないという予防と言えばそれまでですが・・・そしてシンビオートの一部だけ戻らず留まる、というのは今後の展開が楽しみすぎるというのに加えて、切り離されたものはその場に留まるの?というちょっとツッコミたくなりました。でもそれくらいしか気にならないくらい細かい設定が随所にみられ、ヴィランの会話も矛盾がないように工夫されていたようにも思えました。これまでのMCUを見ていないと理解に苦しむというのももちろんあると思いますが、見れば今後の映画の観方が変わるかもしれない一作です!是非過去作を見てから映画館に!
今年公開予定のドクターストレンジの最新作も、準備のためにこの作品を観た後に見るお勧めします