「「スパイダーマン」の偉大さを感じられる映画」スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム Daveさんの映画レビュー(感想・評価)
「スパイダーマン」の偉大さを感じられる映画
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メイおばさんが亡くなって、「大いなる力には、大いなる責任が伴う」という言葉をトムが授かるシーンは、歴代の全てのスパイダーマンが戦う中で常に大切にしていた言葉であるだけに、感慨深かったです。ベンおじさんを亡くしてしまったトビーと、グエンを亡くしてしまったアンドリューが、大いなる力を自身の憎しみのために振るうトムを止める演出には、改めて「大いなる力には、大いなる責任が伴う」という言葉を胸に苦難を乗り越えながら戦ってきた「スパイダーマン」という存在の偉大さを感じることが出来ました。本作のトムは真の意味で「スパイダー・ボーイ」から「スパイダー・マン」になった映画と言えるでしょう。貧弱な高校生であり、また私たちのヒーローでもあったトビーとアンドリューが、それぞれ時を経て、おじさんになって登場する演出には胸が打たれます。そんな二人が交わり、お互いに「恋人はいるのか」や「どんな敵と戦ったのか」など質問し合う会話はとても感慨深いものです。自分の正体を隠すことが目的とされている今作は、一貫してスパイダーマンは他のヒーローとは違い、素顔を隠して戦うヒーローであることを理解出来ました。全身をコスチュームで覆い素顔を隠し戦う姿には、観ていてどこか自分自身もスパイダーマンに投影できる魅力があります。だからこそ「親愛なる隣人」という言葉通り、常に自分の中で勇気を与えてくれる存在です。他のヒーローとは違い素顔を隠しているスパイダーマンの魅力を再確認できる映画であり、「スパイダーマン」という存在を明確に定義している作品です。
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