「甘ったれスパイディからの脱却」スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
甘ったれスパイディからの脱却
MCUのスパイディはとにかく好きになれなかった。理由は大人(トニー・スターク)に頼り切ってばかりの甘ったれ小僧だから。
自力で解決しようとしても、取った行動で状況を余計悪化させてしまい、結局スタークに貰ったスーツのテクノロジーで事態を収拾するというパターンが多すぎて、なんだかなぁという印象しかなかった。要は前2シリーズのスパイディよりも恵まれすぎているのだ。
今回も、自分の行動が原因でとんでもない事態になるわけだが(もっともあの魔術師にも一因はあるけど)、それによってついにスパイディにも本当の意味の悲劇が起こり、あの名台詞「大いなる力には…」が活きてくる。そこへきてのマルチバースなのだから、そりゃ前シリーズからずっと観てきた者ならテンションが上がりますよ。特にクライマックスのあのシーンには涙が出そうになった。ようやく救われたんだね…
どうせならあのキャラもこのキャラも再登場させてくれればよかったのに…と思わなくもないが、そこまで求めるのは贅沢すぎか。
サム・ライミ版スパイディ然り、ダークナイト・トリロジー然り、アウトレイジ然り、3部作のラストは得てして尻すぼみに終わりがちというのが自論だったけど、それがついに崩れた感。まぁ今回のは結構反則レベルだけど。
マーベル作品はDVD買ってなかったけど、久々に買ってもいいかなと思った。
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