「ドラえもん的ツカミから盛大なバタフライ効果を経て結実する大いなる責任に泣きました」スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム よねさんの映画レビュー(感想・評価)
ドラえもん的ツカミから盛大なバタフライ効果を経て結実する大いなる責任に泣きました
ミステリオによって実名をバラされたピーターがドクター・ストレンジの魔力で誰も自分がスパイダーマンであることを知らない世界にしようとするというドラえもんのような導入部、サム・ライミ版とマーク・ウェブ版それぞれの世界にポッカリ空いた穴を埋めようとピーターが奮闘する仮面ライダーシリーズや戦隊ヒーローシリーズのような東映的展開を経て、科学の力に魅了された者、家族や友人を愛する者、全ての生きとし生ける人々のため達大いなる力で大いなる責任を背負いNo Way Homeを覚悟するピーターに泣きました。3つの並行世界を巧みに束ねた壮大で複雑なストーリーの下地にあるのはわずか1年前の米国の実情。信じたいことしか信じない人々によって分断された世界を救うにはこんな手しかない、そこには『バタフライ・エフェクト』に漂っていた絶望と同じものを感じました。
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