「可も不可もない分、今週は競合枠が多いので…。」鳩の撃退法 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
可も不可もない分、今週は競合枠が多いので…。
今年108本目(合計172本目)。
この映画自体もコロナ関係で公開が延びたようで、ずっとこのCMは流れていたし「小説が本当になる」ということはずっと言っていたし、公開の1か月前くらいになると「1分でわかる鳩の撃退法」なんてやってましたから、結局「偽札の話」「一家失踪事件」をどう結び付けられるか、理解できるかという、作者 vs 視聴者のある意味「知恵比べ」的なところはあったのではないか…と思います。
日本映画なので、当然外国語も出てこず、いつも指摘対象になる「字幕が変」という類型はありません。やや方言がわかりにくい(富山方言とのこと)かなとは思いますが、アクセントの問題なので慣れれば気になるし、知らないと理解できない名詞等はないようなので(たぶん、意図的に回避した)、そこは良かったかな…と思います。
実際、この2つがどうつながるのか…という点はもう完全にネタバレになってしまうし、ネタバレありにしようがなかろうが、「みてしまうと終わり」なので(誤ってクリックする人もいるのは想定可能)、この辺は意図的にカットします。
今週は競合枠が非常に多く、そこではひとつの候補にはなるかな…とは思うものの「どれか1つ選べ」って言われるとなかなか「これ」と言いにくく、2つ3つくらいにはなってしまうのは避けられず、その中に入ってくるのではないか…と思います。また、前々からCMは結構多かったので、この日(公開日)を楽しみにしていた方も多かったであろう点まで考えると、ちょっと「他を完全に押しのけて堂々一位になれるか…?」というと微妙かな…と思います(映画自体はとても良いのですが、今週は競合枠が多いので…)。
評価は下記の0.1のみきになったものの、大きな傷ではないので、満点にしてあります。
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(減点0.1) 映画といえばアクションものだったり、違法薬物が出てきたりしますが、それが犯罪であるのは「明らかすぎる」ので、エンディングでも「真似をしてはいけません」とは出ません(出してたら、きりがなくなる)。
ただ、「明確に明らかすぎる」ものでは「なく」、真似をしかねないもの、たとえば「落書き」の類型(俗にいう、中高のヤンキー映画などで見られる)は、「落書きは条例などで罰せられることがあります」と表記されます。
今回も、「偽札とわかっていながらそれを使う行為」が登場します。もちろんこの類型で一番重いのは偽札作り「そのもの」ですが(通貨偽造罪、最大で無期懲役)、実は偽札を拾った人がそれを銀行や警察に届け出た場合、その金額分を補填してくれるわけではありません(そういう制度はそもそも存在しない)。
つまり、偽札をつかんだ人はいわば「ババ抜き」状態に参加している「ババ」状態なのであり、それを使って手放したいと思うのが普通です。しかしこれも犯罪であるものの(取得後行使罪。使用した金額の3倍以下の罰金か科料)、「ババをひかされた側の帰責性は低い」のは紛れもなく事実なので、法定刑もかなり緩くなっています。
ただ、犯罪は犯罪であり、落書きは注意対象なのにこちらが注意対象ではない(こういう行為は法律で禁止されています、といったものはでない)のは、ちょっとどうかな…とは思いました。
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