鳩の撃退法のレビュー・感想・評価
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非常に巧妙に構築された意欲作 藤原竜也&風間俊介はもちろん、西野七瀬も爪痕残す
直木賞作家・佐藤正午の同名ベストセラーを藤原竜也主演で映画化。一見、非常にとっつきにくい作品だ。タイトルを見てもよく分からない。だが、非常に巧妙に構築された、高度なテクニックで紡がれた良作である。
藤原が上手いのは、もう百も承知。それでも、やはり芸達者ぶりは健在で、演劇で鍛えられた卓越した演技力は見ていて飽きることがない。土屋太鳳も新たな境地ともいえる役どころを得たが、今作でいえば出番がそんなに多いわけではないが西野七瀬がきっちりと爪痕を残している。また、風間俊介はもっともっと評価されてしかるべき俳優ではないだろうか。
悪くないけど・・・
複雑な構成や意外な関連性など面白い要素はあるけど、ちょっと理解が追いつかない。
大事なブツが予想外に渡っていき後で繋がってカタルシスと行きたいが、ん!?どういうこと?となってスッキリせず
どこまでが小説で、どこまでが現実なのか考えることで作品の余韻に浸る
映画内での出来事が、藤原竜也演じる主人公が書いた小説の内容なのか、それとも真実なのかと考えながら観るタイプの映画になります。そのため、どこまでが小説で、どこまでが真実か、考えさせることで作品の余韻に浸るタイプの作品という点で、作品に曖昧さを持たせるクリストファーノーランを少し思い出しました。
藤原竜也をはじめとした俳優陣の演技は違和感なく、安心して観ることができました。その中で、良い意味で印象に残ったのは、風間俊介です。風間俊介はもう少し年齢を重ねたらさらに仕事が増えてくる気がしますが、そこまでの期間がもったいないですね。
原作は小説なので、映像と文章では、また違った印象を受けるのかなと思いました。
最高の映画。本作は一見ハッピーエンドに思えますが実はハッピーエンドではありません。
この映画を1度だけ見るとハッピーエンドのいい映画に思えます。
しかし2回見ると……。
映画の最後に男二人が車に乗っていることで何となく良かったねという感じになっていますが、実は現実では別の2人の男女が車に乗ってダムの底に沈んでいます。
是非2回見てください。
最高の映画です。
面白いがややこしい
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藤原は小説家だが、過去に事実を小説として出版して問題となった。
以降、書かなくなってたが、新作を書き始めた。
それを出版社勤務の土屋太鳳が時々来て見せてもらう。内容は面白い。
でも今回も事実を書いてるんじゃないの?の疑念はあった。
調べると、やはりそれは事実(というより藤原の経験+一部推理)だった。
本編では少しずつ事実関係が浮き上がって来るのだが、簡単に時系列で書くと、
・ヤクザの親分が経営するバーに風間が勤務してた
・そこのバイトの女の子が風間に3万円の前借りを依頼
・偽札の試し刷りの3枚が届きレジに隠される
・バイトは知らずに、風間が用意した3万と勘違いし持ち去る
・それを恋人に貢ぐ
・その恋人はクズでその金で女を買う
・それを受け取った売春婦は藤原に3万円借りてたので返す
・藤原の車に乗せてもらった少女が、挟んでた本ごと持ち去る
・その母親が藤原の馴染みの古本屋の主人に返す
・古本屋の主人は急死、遺産3千万と上記の3万を藤原に残す
・藤原はうち1万円を使い、それが偽札と判明
こうして藤原はヤクザから追われることとなる。
藤原は残りの3002万が全部偽札と思い込み、ヤクザのボスに返す。
偽札が3000万円つきで戻ったことにボスは喜び、藤原は許される。
また上記クズは風間の妻の不倫相手でもあり、子供をはらませてた。
ということでこの2人は殺された?詳細不明。
風間も責任を取らされて命の危険にさらされたが、助かった模様。
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劇場で見た。時間が経つのを忘れるくらいに面白くはあった。
ただ、とにかくややこしい。ストーリーを追うのに大変。
登場人物も多く、誰が誰だかよう分からんくなることも。
そんなこんなで感情移入したり感動したりは皆無やった。
まあシナリオがおもろいからそれでもええのやが。
あと西野が何のためにいるのかもよう分からんかったなあ。
藤原とお互いに悪口を言い合う感じで妙に仲がいいが、
何故そうなのか、何故少し好意を持ってる感じなんかも不明。
人それぞれの好みなんだよね
真実なのか小説の中の話しなんだかさっぱりわからず。
加えていつも変わらない藤原竜也の大げさで区切ったように話すあのセリフの数々。馴染めないんだよね
ラストまでもがはっきりした結末ではなくて、鑑賞者によって異なるラストらしい。
スッキリしない
えーさっぱりわからん
何を演じても藤原達也主演
まーこのお金が偽もんだったら
というのは思い浮かぶが
どうして前もって事実が書けたか?という
事象は理解できなかった。
同じような作品が多いんで
長生きするとこんがらがるんです!
60点
イオンシネマ草津 20210920
良否の判断できず
話の作りは面白いが、物語の中で物語を作って、ようは好きに作った事実に沿わせて津田という小説家が物語を作るというもの。
あまり謎解き感や疾走感がなく感じた。
答え合わせも、後付け感があった。
「鳩」の意味がわかってスッキリした
タイトルの通りです。
原作も何も知らず、ベランダにやってくる鳩の大群の撃退法を考えて実行する映画かな?と半分冗談で想像していたくらいです。
まず、導入部での一発で富山と分かるくらいに素晴らしい風景に度肝を抜かれました。そこで、あー、富山を舞台にした作品なんだな、と理解し、藤原竜也の話し方が標準語であることで、東京から流れてきて~~~、という具合に話の概要を自然に理解させていく作りには関心しました。
・ストーリーは非常に面白い。藤原竜也を巡っての色んな人間模様が、数々の支川が大河に流れ込んでいくような語られ方をしていて、それぞれの繋がりが理解出来た時のすっきり感が気持ち良かった。あっという間に終わった感じ。
・話は面白いんだけど、わざわざ映画館で観なければならない理由はないかな。テレビサイズで十分。まあ、アクションとかギミックもないので仕方ないかもしれないけれど、映画館で観たことに対するなんらかのプライズは欲しいなあ。
・殴られるだけの藤原竜也でも藤原竜也は藤原竜也だった。何やっても藤原竜也であることはすごい。木村拓哉と双璧。
個人的には爽やかなオチで好き
小説家の津田が、編集者の鳥飼におもしろい脚本の話をするが、これが実は(ほぼ全てが)実話だったという話。
いろんな登場人物が出てくるが、点と点が線になっていくところは非常に痛快。
やや混乱しながらの鑑賞だったが、伏線の張り方、最後の回収がなんというか爽やかな感じでよかった。
「疑似家族」を描いた一本にもみえた。
<映画のことば>
今ある事実から考えて、何が自然か。
そう考えれば、おのずと隠された事実が見えてくる。
世上に散らばっている素材から、一本の糸をより、何本もの糸を編み合わせて最終的には一枚の反物を織り上げる(一編の小説を書き上げる)ためには、こんな洞察力が必要なのだと思いました。小説家には。
けっきょく津田は、小説家である自分にとって、鳩(いくつかの意味で使われていたと思いますが、この場合には、津田の身に降りかかる災難)を回避するいちばんの撃退法が「臆せずに書くこと」であることを再認識したんだろうと理解しました。評論子は。
何年か前に筆禍事件を起こして、文壇からは干されかけていた津田にとっては、作家(小説家)として立ち直るためには、何よりの「荒療治」だったことと思います。
ミステリーもの?としても、場面の切り替わりが適切で、ストーリーの展開も楽しめます。
佳作であったと思います。評論子は。
(追記)
本作の物語からすると、いささか脇道なのでしょうけれども。
本作では、倉田健次郎と幸地秀吉とが、いわば「疑似家族」として描かれていることは、まず、異論のないところだと思います。「親はいなくても、食べ物と寝る場所があれば子供は育つ。」という倉田健次郎の台詞にもあったように。
そして、もうひとつ、本作には疑似家族があったのではないでしょうか。
つまり、津田自身は、そうまでは認識していなくても、房州書店の夫妻にとっては、津田は、わが子同然の擬似的な家族だったのかも知れません。それで、房州書店のオヤジさんは、3,000万円という「資本」を彼に託した…。
その意味で、彼の才能を信じて、「こうなれば、書くように仕向けるしかない」と、妻の生命保険金を彼に遺した房州書店のオヤジさん(オヤジさんだけでなく、たぶんの奥さんも?)、その想いを遂げることができたのだろうとも、評論子は思います。
ただ、遺した3,000万円と、津田のお金と勘違いして添えた3万円がもたらした災難が、彼を書かせる気にさせたという現実の因果関係までは、予想していなかったとしても。
(刑法学的には「因果関係の錯誤」)(笑)
間が空いてしまったレビュー
面白かった記憶があるが、最後が曖昧‥なのは、結末は見る人にお任せ系だったか。他の人のレビューを見て記憶を呼び覚ます笑
謎や伏線があまりにも多すぎてまとまりきらなかったか。どこまでが現実でどこからが仮想なのか、分からない。わざとか。
新しい名探偵スタイル
主人公の津田は、手に入った1つ2つの情報から隠された事実を推測する名人である。彼は警察でも探偵でもないし、事件を解決しようとしている訳でもないのだけど、身の回りで起きたエピソードをネタに隠された部分を推測で埋め小説を書いていく。
この小説を書くという行為が実質的に事件を解明する探偵行為になっているという名探偵の新スタイルを産み出している。その精度は高く、最後に小説のモデルから訴えられたり狙われたりしないよう、導き出した事実と小説を少し変えないとならないほど。
原作小説は読んでないのだけど、津田を主人公にした同じスタイルの作品をもっと観たいと思った。
期待はずれ・・・。2時間が長い。
藤原竜也 主演ということで、期待したんだけど、いま一つ。
新しい見せ方(ストーリーの展開方法)であるとは思う。でも、そのストーリーが練られてないから、ありきたりな内容の映画になっているような気がする。
最終的にごちゃまぜにして、すべてつながってますよ、的な”落ち”はいただけない。それに、藤原竜也なら、浜野謙太には余裕で勝ちそうだし、駿河太郎とは良い勝負以上、って感じになると思うので、キャスティングもちょっと。
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