エッシャー通りの赤いポストのレビュー・感想・評価
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やっぱりバカが好き
やっぱりバカが好き。ほんと清々しい涙をこぼした。「地獄でなぜ悪い」と並べたい。こちらはオーディションからはじまる熱い話。なんだか過去の園子温のアイコンがばら撒かれていて監督本人が原点回帰のためにやっているような気もしなくないが、やっぱりこのカオスは園子温にしかできない。人は無様で、無様なままの姿が生き生きしてて、結局かっこつけることよりも、そんな無様なままで走ることの美しさに溢れている。
旗、もそうだけど、走るかなと思うと走る。川が流れてると落ちると思うと落ちる。そしてみんなジャバジャバ川を走り、土手があればゴロゴロ転がる。で汚れて現場に戻る。まあほかにそんな作劇の映画はない。僕は好き。バカが好き。
無名の役者中心に映画を作った心意気は5点
物語のクオリティは1点です
大勢いる役者たちを順番に紹介するだけで1時間30分以上は費やしてるし、残り時間はエキストラ大勢のロケシーンでのドタバタ劇で意味不明のまま映画は終了です
無名の役者中心に映画を作った園子温の心意気は買いますが、肝心の脚本・物語がゴミでは役者の魅力が伝わらないと思います
喧嘩したり怒鳴ったり叫んだり喚き散らしたり……
園子温の映画やそれに影響受けている監督の作品を見るといつも思うのは、感情的な演技が良い演技だとはどうしても思えないということです
どっちかというと悪い演技、レベルの低い演技でしかなくて、演技が下手な役者を多少なりとも演技してるように見せるには感情的な芝居を演出するしかないだけだと思ってます
実際に殴り合いの喧嘩させてみて、演技が下手に見える人なんていないですからね
感情的に喚き散らす芝居って、そういうことです
それで下手に見えるはずがない
でも、実際の人間社会で考えたら、感情的に喚き散らす人もゼロではないけど、よっぽどのことがないとそうはならない
なのに、これ系の映画は不自然なぐらい大勢の人が喚き散らすし、みんなして異常に沸点が低い
その不自然さがどうしても受け入れられないんです
園子温ならなんでも有り難がるファンなら、むしろ「愛のむきだし」の頃の園子温に戻ってるから大歓迎だと思いますが、私は園子温ファンでは無いのでこの映画の良さがまったく分かりませんでした
これで注目されて売れる女優もいるでしょうけど、間違った役者精神、間違った映画的な価値観を植え付けられて消えていく役者もいることでしょうね
主人公は、セツコと安子ですよね?
ちょっとした工事、なんであんなに厳しく通行止め?
安子は、突っ切りましたね。
エキストラを引き連れたギター女の子よかったです。
突然の舞台挨拶にビックリ!
セツコさんMC上手でした。(^o^)
もう、理屈は抜き!
もう、いいでしょう。
オーディション受けた51人のキャストで作りましたという映画。
理屈はいらない。尺も長いけど、51人出したら、長くもなるでしょ。
園子温監督とキャストの人達の舞台挨拶もありましたが、舞台に上がっている以外のキャストの人達も多数客席にいて、熱気を感じましたね。
こんなワークショップの映画を作るなんて、園子温監督の映画愛でしょう。
カオスに次ぐカオス、しかし、そのカオスこそが熱量を生み出す。
ぜひ、劇場でご覧ください!
破茶滅茶に溢れるエネルギー
好き嫌いはあるだろう。
しかしもはやそんなことは関係ない。
帰って来た園子温は、毒を吐くのではなく
自らが主役にならない僕らを叱咤激励する。
細かいことは気にせず「人生への応援讃歌」として受け止めたい。
とにかく観てなんぼという作品。
個人的に、この熱量は好きだ。
群像劇の難しさと咀嚼を経た余韻
群像劇は難しい。
登場人物が多くなり、それぞれの人物紹介や背景説明と続くのだからキャラクターの数だけ時間が取られる。
更にこのキャラクターのことは何となくわかった!となった次の瞬間には別のキャラクターにカメラが移るので感情曲線はその都度0に戻る。
だから50人以上を主役と言ってのけるこの作品の半分以上はかなり低い水準で感情や興味がくすぶり続ける。
そうして訪れる全てのキャラクターが一同に会するシーン。
メインキャラクターである小林監督の目の前にずっとあったけど気にかけていなかった赤いポスト(ターニングポイントのメタファー)が現れてから一気にクライマックスに移行する。
それまでの低めを維持していた感情線が一気に引き上げられる。
視聴者が抱く「映画へのくすぶり」が「登場人物たちの現状を変えたいという淡い希望」とリンクして、クライマックスの目の覚める疾走にシンクロしていく。
正直、話を理解するのは簡単だがテーマを理解するのがとにかく難しい。
良く言えば感情を溢れさせた、悪く言えば感情を垂れ流した演技と演出からストーリーを汲み取ることは出来ても描かれているものは少ないので好き嫌いは大きく分かれる。
全てを見終わって答え合わせをしてようやくこの映画が園子温監督から遠慮がちな若者へ向けた挑発であり鼓舞でもある作品なのだと私は解釈した。
単に視聴するのではなく、作品の背景を把握したり想像したり、監督の特性を理解していることが前提になっている面が大いにあるので観る人を選ぶというのはその通りかと。
魂!
こういう映画大好き!
映画やドラマにはもちろん演技力は必要だろう。
でも、一番大事なのは魂が宿っているか。
多少演技がイマイチでもその役に魂ぶちこんで演じていれば、魅了される、伝わってくる。
ワークショップで選ばれた役者さん達の今後が楽しみです。
騙し絵は同じ場所をグルグル回る
次に見る映画はエキストラの演技が気になってしまうかも?
やっぱり走るシーンが素晴らしかった!
園子温監督と言えば疾走だと思いますが、今回の疾走は“逃げ”でした。
ネタバレなしギリギリの範囲で表現すると…
「煮詰まった状況からの逃げ」というと無責任に聞こえるけれど、それと同時に「聞き分けの良い大人になった自分からの逃げ」でもあって、全速力の“逃げ”はむしろ反抗。
決して後ろ向きでネガティブな行為ではなく、安定している場所に居続ける事を放棄して別の場所へ向かう行為。
本当は撮りたくない映画からの逃げは、本当に自分が撮りたい映画を求めて追いかけることの始まりで、
本当に自分の撮りたいことを見つめ直すことは、原点回帰。
創作欲の原点を追いかけ、自分が情熱を傾けて撮りたかったものを追いかける。
純粋で愛しくて切ない、素晴らしいシーンでした。
エッシャーの騙し絵は、前に進んでいるようでいて、同じ場所をグルグル回っている。
作家や表現者にとって創作とは、自分をつき動かしている原点回帰をし続けることなのかもしれませんね。
小林監督心中クラブの存在も最高!
熱狂的なファンの期待もプレッシャーとなり、時として創作の妨げになる。
スランプやしがらみから逃げ出す→自身の原風景への旅→白い衣装 から、フェリーニの『8 1/2』がよぎりました。
更には「映画のセオリーからの逃げ」も加わり、映画の概念をブッ壊しにかかります。
主人公とエキストラ。
試写会が終わって街に出ると、交差点で信号待ちをしている人々が、まるでエキストラの演技をしているようで笑えてきました。
この世の中は、ものすごい群像劇で出来ている。
2020年、2021年とぴあフィルムフェスティバルの入選作品を見せていただき、すっかり自主制作映画の面白さにハマっていたので、職業や仕事ではない創作の尊さは非常に良くわかります。
1本の作品を完成させるのは並大抵のことではなく、メジャーになりたい、プロになりたいといった原動力もあるでしょうが、それよりも表現したい、表現せずにはいられない気持ちに突き動かされる熱量から生まれた、奇跡の結晶を見る気がしています。
今年のクローズド上映の『プリテンダーズ』もフィクションに斬り込んだものすごい作品でしたが、奇しくもイメージがかぶるシーンがあり。
寺山修司の時代の新宿が渋谷にシフトして久しく…やっぱ、いまだに渋谷なんですかね(^_^;)
これから見る映画はエキストラの芝居まで気になりそう。
でも、実際映画って、そこまで神経を注いで作っているものなので、観客は舐め回すように見て楽しみ尽くすべし。
役者になりたい魂のぶつかり合い
ワークショップで選ばれた51名のまだ無名な俳優を全員主役として起用しチャンスを与えたチャレンジは素晴らしい。
みんなの役を勝ち取りたい熱量がビシビシ伝わってきて、さながら実際のオーディションの演技アピールバトルのよう。
ただその分詰め込みすぎな構成のためオムニバス的で一つ一つのストーリーは浅くなってしまい、またそこまで群像劇のように絡み合ってこないのでまとまりがない感じ。登場人物の背景も薄くなってしまうので感情移入もしづらかった。
終盤、園子温ワールドに突入すると若干置いて行かれた。
「人生のエキストラでいいんか?立ち向かえ!」というメッセージは素敵だが、最後強引に持っていった印象。
でもエキストラにもそれぞれの人生がある。自分らしく自由に生きろと一人一人にスポットライトを当てようとした作品。
そしてやっぱり目を引く人には華がある。
※ジャパンプレミアで鑑賞
#人生エキストラで終わるな
ジャパンプレミア試写会にて鑑賞。
無名の俳優さん、女優さんを起用しワークショップの延長での構成と仰っていたので正直途中で飽きてしまうんではないかと思っていましたが、いつの間にか独特の世界観と熱量に惹き込まれていました。
個性的なキャスト達も、乱入してくる子供たちも『みんなが主役』 と監督が言っていた通り皆がキラキラしている作品でした。
#人生エキストラで終わるな
#エッシャー通りの赤いポスト
個性的!
ワークショップに集まった役者さん達を起用とのことですが、皆さん、レベル高!
こんなに大勢の出演者の個性を引き出せるなんて、凄い作品。沢山の短編映画を集めた結果、長編になったという様な感じでした。どの人のエピソードにもちょっとずつ共感出来て、とても良かったです!
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