明け方の若者たちのレビュー・感想・評価
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期待、大きすぎたかなーー
新年一本目。黒島さんファンなので!
さて、原作未読ですが、勝手な妄想で
「猿楽町で会いましょう」同様に
胸を掻きむしられるか?と思い期待大
だったのですが、うーむ、よく言えば
等身大、悪く言えばあるある映画、、、
だったかなー。
新入社員時代が遥か彼方の僕にすると
あー、こんなだったねぇ〜留まりでした。
なんだろなー、等身大に描こうとしてる
んだろうけど、リアリティ濃いめに
しようとしてる気がしますが、演出プラン
に振り切りを感じないのです。
(でも、名前の演出好きですよ。
何処かの誰かが自分かも?みたいな)
あと、後出しジャンケン演出が無駄かなー。
それに引っ張られちゃう。
それ前提の心情をちゃんと描いて欲しかったな。
だって、だからこその人間ドラマじゃん。
黒島さんも頑張ってたけど、いかんせん艶が少なめ。
まだまだ若く見えてしまう。残念。
バスローブのシーン、色んな都合あるのでしょうが
失笑してしまいました。
うーむ、居酒屋で誰かのあるある昔話を聞いた感じかな?残念。
身近に感じる映画でした。
「理想と現実」のレベルが高すぎて共感できない
とても良い雰囲気の映画でした。
年末に公開は嬉しい。映画公開少ないので。
絵も音楽もいいのに、何故か入り込めない。共感できない。高校生くらい青い恋愛なら、親目線で応援できるけど、ちょうど応援出来ないのかな?
青い部分とあざとい部分が見え隠れする感じもちょっと嫌。どっちかにふってほいし。
高学歴で有名企業に就職しておいて満たされない感じも贅沢いうなと言いたくなる。総務の仕事を見下す感じも。
ただ、後半の急展開する感じ。これは好き。
そういう事かと妙に納得。ネタバレになるので多くは語らないが、なるほど、更に共感できない。
どの登場人物も、社会的には恵まれてるのに、なにか満たされない感じ。「理想と現実」のレベルが高すぎて。
最後の方で、ようやくちょっと共感できてきたけど、泣くとか心が動く感じではない。「切ない」と思うほどまでいかない。
ようやく大人になって、スタートライン。頑張ってとちょっと思った。
かっこいい男になれる日も遠くないかもしれない
荒井由実作詞の「スカイレストラン」という歌がある。日本のコーラスグループのハイ・ファイ・セットが歌った。ソプラノの山本潤子の美しい歌声が記憶に残る。次の歌詞で結ばれている。
なつかしい電話の声に 出がけには髪を洗った
今だけは彼女を忘れて わたしを見つめて
北村匠海が演じる主人公にとって、来ないで欲しいけれども確実にやって来るその日がある。それまでは自分だけを見つめてほしい。男も女も同じだ。「かっこいい男になれ」と尚人は言う。その通りだ。それしか生きる道はないじゃないか。でも、かっこいい男って何だ?
アニメ映画の高校生の恋じゃない。大人の恋だ。エロティックな部分も当然描く必要がある。ならぬ恋の最初のセックスは、これでもかというほどいやらしく激しく盛り上がらなければならないのだ。監督のその思いを汲んで、黒島結菜はキスするときに一生懸命に舌を突き出していた。
しかし北村匠海がそれに応えたとは言い難い。そこは思い切りよくいってほしかった。ちなみに互いに舌を出して、舌先を舐め合ったり舌を絡ませたりするキスのことをピクニックキスと言うらしい。
松本花奈監督がラブホで二人にやらせたかったのはピクニックキスに違いないと直感した。しかし北村匠海にはまだ覚悟が足りなかった。そして若い松本監督は北村匠海に遠慮したのか、そこまでの演出ができなかったようだ。少し残念である。
社会人になって淡々と仕事をこなすだけの日常になると、馬鹿をやった学生時代のように時間を濃密に感じることができなくなる。性風俗に行ったり、ガールズバーでエロティックな会話をしたりする。
学生時代に「内定をもらった俺たちは勝ち組だ」と叫んでいた奴の末路が悲惨である。悲惨だが笑える。勝ち組だと喜べなかった自分は間違っていなかったのだ。少しだけホッとする。電通女は社員寮から飛び降りたりしていないかしら。
ガールズバーで「エロく聞こえるけど普通の言葉、山手線ゲーム」というのをやっていて、これが面白かった。そのシーンで聞いた言葉は「アナリスト」しか覚えていないので、少し足してみる。
パチ、パチ、アナリスト!
パチ、パチ、尺八!
パチ、パチ、水戸黄門!
パチ、パチ、オマンジュウ!
パチ、パチ、チンチンデンシャ!
パチ、パチ、アイナメ!
パチ、パチ、簿っ記!
パチ、パチ、フェラーリの千代ちゃん
ブブー。ひとつの言葉じゃねえし。
おあとがよろしいようで。
ガールズバーに行っても性風俗に行っても、主人公の心についた傷は一生消えることはないだろう。しかし誰もが傷ついて生きているのだ。
寄らば大樹の陰の大企業。生活は保証されるが人格はスポイルされる。自由を放棄すれば楽な暮らしができるが、自由を求めると生活に困窮するだろう。しかしどこかで勝負をかけなければならない。
やりたかったことを忘れるなと尚人が言う。そんなことは解っていると主人公は言う。主人公が「かっこいい男」になれる日も、そう遠くないかもしれない。
懐かしくて切ない
なんか惜しい、、、
なんだろう。
キャスティングも良く、どの役者もいい演技をしている。
濱田まりさん、山中崇さんが適当なレベルで入れるコメディリリーフも利いている。
脚本も悪くないし、構成としても途中にあるギミックを巧く活かせていて、よく編集されている。
(「暇そうな総務部」は置いておいて)リアリティラインも十分だし、不必要なレベルでの嫌な奴や、他人や時代を腐しておらず変に引っ掛かりもなく観られる。
なのに、なんだか惜しい気がする。上手に作られているんだけど、なんだか「規定演技」のようで。。
だからどうしても「5年間の歳月のダイジェスト」に見えてしまう。実に惜しい。
テレビの深夜ドラマなら上出来なんだけどな、、って感じ。
でも松本監督、過去作と比べるとだんだん良くなってると思います。もう少し気にかけて観ていこうかな、と思う監督さんかな。
明け方という素敵な時間のあるあの頃
オール
ライフステージの変化を静かに描く
20代前半から後半に差し掛かった若者たちを描いています。恋人同士のライフステージの変化を静かに描く面と、スタートが明大前という設定では『花束みたいな恋をした』に近い印象を受けました。
明大前、下北沢、高円寺という降り立つだけでエネルギーが必要そうな場所が使われていました。映像としては綺麗で、マカロニえんぴつ等の劇中曲も合ってます。制作側は20代がターゲットなのでしょう。
若い時代を振り返ると、目を覆いたくなることは誰しも少なからずありますが、やはり若さにはそれだけで輝きがあり、この作品では若者の純粋さや真っ直ぐさが美しく描かれているように思いました。
また、主演の北村匠海さんは、元気がない普通の若者を演じさせると神がかってると思います。その中での感情表現の振り幅の大きさも素晴らしかったですし、アドリブなのかと思うようなところも多かったです。
そして同期役の言葉や行動が他の人なら鼻につくと思いますが、井上祐貴さんがやると驚くほどにマイルドですごくかっこいいと思わせる演技でした。
ノワールムービーなのか? 単なる独りよがりなのか?
下北沢の鈴なり横丁、高円寺の芸術会館通り、明大前のすずらん通り、そしてヴィレッジヴァンガードにフジロックに沖縄料理屋・・・
まるで00年代みたいなコテコテのサブカル系要素のオンパレード。
かと思えば、「渋谷をジャックする」だの「俺達で会社を引っ張って行こうぜ」だの80年代ドラマのような青臭いセリフ。
不倫にうぶ過ぎる純愛はかつての東海テレビの昼ドラを彷彿とさせる。
ハンコを傾けて押すビジネスマナーも含めて本作の作家さんは感性が古いのか? それとも、一周回ってこういうものが賛美される素地があるのか?
いずれにしろ、いかにもパルコが絡んだ映画だなぁ、という印象。
それにしても、久々に見た黒島結菜が余りにも大人っぽくなっててビックリ。冒頭のコンパの場面でも一人だけ学生としては違和感があった。(劇中での設定でも院生で他の学生より2学年上ということにはなっていたが)
北村匠海との絡みも艶かしくて色っぽかった。フルヌードが無いのにレーティングがR15+に指定されてるのはキスシーンの生なましさのせいだと思う。
濱田マリの居酒屋のおばちゃん役はもはや定番になってきたが、フワフワして掴み所の無い今作ではいい抑えになっている。
先行する東京街中振り返りムービーと比べると
またしても明大前。苦い恋愛の聖地にでもなってしまうのではないか明大前。ということでいやが上にも「花束みたいな〜」が思い起こされ、更に下北沢は「劇場」、もっといくと「街の上で」「南瓜とマヨネーズ」、、リアルな街中の映画がたくさん出来てきた今日この頃、比較的高評価ながら個人的にまったく響かなかった「花束」がうん、確かにあれはあれでよくできてたと思わざる得なくなる。脚本、演出、演技、予算の違いとあるのだろうが、なかなか細部が冴えてない。熱、体温が伝わらない撮り方をしている気がしてならない。
ストーリーは大学卒業してのあるある話ながら、大仕掛けのプロットが用意されている、が、そうか、とは思ってもそれも設定としては浮いたような設定で、あれだけ魅力的な黒島結菜の背景や所在をもう少し用意してあげたかった。出だしからファムファタール感漂っているが、その設定ならではの重さがないような。つまり、大人と子どものというか子どものように見えてしまう社会人ビギナーとの歴然とした違い、というか。
そういうところが軽いままで自分のようなおっさんには響かず、逆に「花束」は響くのだろうな、と思った。
あの頃にトリップする感覚
正月に観る映画じゃなかった
その経験が必ず将来の糧となる
2022年の鑑賞初めはこの作品からスタート。
若者によくありがちな出会いと別れを繊細なタッチで上手く描いていて、北村匠海が演じる主人公にも共感した。
結果はともかく、若いうちにしか経験出来ないことはたくさんあるのですべての物事を怖がらずにどんどん挑戦して欲しいというメッセージ性も感じた。その経験が必ず将来の糧となるはずです。
2022-1
何も響かない
【ブルーアワー/年上の女性と年下の男性の恋愛⑤】
若い頃、明け方のブルーアワーまで起きて遊んだり、語り明かしたりすると、確かに世の中を支配しているような気になった。
時間に縛られちゃいないとか、人々がやっと起き出してくる時間帯に起きているという優越感なのだろうか、そんな感覚があった。
大学のゼミの合宿で議論を朝まで交わした時も、友人と夜通し車をブルーアワーまで走らせた時もだ。
ただ、独りだとそんな感覚はなかった。
だから、きっと若者は集うのだ。
(以下ネタバレ)
ちょっと年上の人妻の”彼女”と、”僕”の恋愛は、就職を控えた学生と社会人の”はざま”ような、希望とも不安ともつかない時の中で揺れ動く感じだ。
ブルーアワーも似たようなものかもしれない。
こんな感覚を共有すると余計に親しくなる感じがするのは僕だけじゃないように思う。
でも、世界は残酷だ。
思い通りにならない会社。
くだらないルール。
同じように繰り返される日常。
飼い慣らされていく感覚。
非日常に思いがけずドキドキしてしまう人間性が失われる怖さ。
恋愛だけが逃げ場と思っていても、いつかは、その場所も変わる。
そこだけが自由というのは幻想なのだ。
いくら”はざま”を共有したからといって、”はざま”に止まり続けることは出来ない。
これは僕たちの世界そのまんまだ。
ブルーアワーは明け方だけのものではない。
暗闇が支配する前の時間帯も実はブルーアワーだ。
明け方のブルーアワーの後の希望の時間は、日がさす日中だったのかもしれない。
でも日は必ず暮れる。
でも、また、日はさす。
僕はそんなふうに思う。
Amazonの配信で出し惜しみして、中身が薄まってますね…。
Amazonで配信されている“彼女”視点のアナザーストーリー「ある夜、彼女は明け方を想う」も観てみた。
黒島結菜さんの演じる“彼女”は、大学生か大学院生ながら結婚し、夫のニューヨーク転勤と、自身の就職内定が重なり、夫の転勤についていくことなく、日本に残った。
“彼女”は“僕”と不倫する訳だが、その動機はとぼしい。
ただ、そのなんとなく満たされない感情を描きたかったのだろう。
メインストーリーの116分は、かなり長い。これならば、Amazonで配信せず、つまらない舌入れ&腰使いベッドシーンをなくし、一本の映画にすればよかったんじゃないだろうか?
アナザーストーリーも45分あり、メインストーリーはかなり間延びしている。
特に“彼女”と会えなくなってからが長い。
二本一緒で100分程度か、長くて120までが限界だ。…ということで、低評価になってしまう。
とはいえ、高評価もあるので、劇場で観て、Amazonの配信もご覧ください!
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