「多くの人が経験するであろう“人生のマジックアワー”に共感しかない」明け方の若者たち あささんの映画レビュー(感想・評価)
多くの人が経験するであろう“人生のマジックアワー”に共感しかない
今回めちゃくちゃ長いレビューです。なが〜い余韻に浸っています。
2012年から2017年まで、名大前、下北、高円寺、渋谷、新宿三丁目などを舞台に20代の若者たちの恋や仕事や人生を描いた作品
本作、中盤まではほぼ『花束みたいな恋をした』だと私は思った。名大前、大学生、サブカル(エイリアンズとかキノコ帝国の東京)とか、ありとあらゆるシーンで「花束みたいな恋をした」時々「街の上で」が脳裏をよぎるが花束はほぼ恋愛に特化したストーリーに対し本作は大学生から社会人になる変化や恋愛友情仕事などを含め幅広く“生きること”を描いている。
殆どの人たちが経験したであろう、就職、恋、友情、失恋、学生時代に描いていた夢と現実とのギャップ。だけど過ぎ去ってわかる“人生のマジックアワー”。
この時代を生きたリアルな1990年生まれより少し年上ではあるがほぼ同世代の私もめちゃくちゃ共感しまくったのだから、この年代をリアルに生きた1990年生まれはビシバシささるのではないだろうか。そして、これから20代を迎える10代、今の20代がどんな感想を持つのか気になるところ。
※以下ネタバレ※
「既婚者との恋」について。もちろん不倫に対して色んな意見があるけど、私は劇中の“僕”が言っていたように、浮気や不倫とか関係なく、本気で誰かを好きになるって素晴らしいことだと思う。
そして本気で好きになって傷つく経験も“人生のマジックアワー”だからこそできること。
30代、40代と年齢が上がっていくに連れて様々な打算や惰性が絡み合い感情にブレーキがかかって、本気の恋さえも若い頃よりも簡単には出来なくなってしまうから…。
全力で恋した後の辛い失恋さえも、10年も経てば懐かしく美しい。これこそ魔法の時間なんだよね。
これまでは、既婚者男性との恋に敗れた女性の失恋の描写が多かったけど、男女逆転しているところも面白い。というか、昔は男がそう言う姿見せるのカッコ悪いとされてたから描かれなかっただけで、性別関係なく、みんな失恋するとあんな風にズタボロになるよね。
失恋後、同僚たちに誘われて風俗に行って、風俗のお姉さんにうっすら涙を流しながら胸の内を話して慰めてもらうシーン、個人的に一番好きなシーン。
そして、僕の「好きだよ」に彼女の「ありがとう」の関係性が切ない。
脇を固める役者たちも素晴らしかった。特に同僚の尚人役の井上祐貴がかっこよすぎる(どタイプ)し、上司中山役の山中崇は相変わらずいい演技。
まだまだ書きたいことが山ほどあるけど、最後にマイナス点を一つ。出演者の事情もあるだろうけど、バスローブ着たままのベッドシーン撮るならいっそのことないほうが良かったかも。逆にシュールだったけどねw
追記:出会いの飲み会の“彼女”の財布の汚さに彼女のだらし無さというか、曖昧さ、全てが現れている
今晩は
コメント有難うございます。
劇中、主人公の”僕”が風俗に誘われるシーンで,”いや、俺は良いから・・”と断るシーンが妙に懐かしく思えたNOBUです。(清廉ぶるつもりはないですが、風俗に行った事が無いんです‥(このコメント、消えますよね・・))
夢を持って入社した会社で、現実を知り煩悶する主人公の姿や、人妻と知りつつ、現実逃避且つ甘美な日々に耽溺する姿は、(私は不倫の経験はありませんが!!)とても、心に響きましたね。
山中崇さんの一見ぶっきら棒ですが、優しき且つ総務のプロとしてのスチュワードとしての姿。
そして、主人公の”僕”を何だかんだ言いながら支える同期の尚人の姿。
佳き、映画でした。
ー 余談:私の後ろの席に座っていた男女4人の鑑賞後の言葉が面白くって・・。
”あの、”僕”の同期の人、スンゴイ好き(女性二人。)”
”そうかな、同期だったら普通じゃね(男性二人。)・・。”
深い意味はありません・・。ー
明日から、厳しき会社かあ・・。ふう・・。
あ、独り言でございます・・。では。
こんばんは。
バスローブツッコんでいる方多いですね。笑
僕は逆の感想でバスローブは無駄な前戯がないところが慣れた関係表現できてるなと。
風俗のエロ演技(僕)が「いやいや、乙女か!」でした。
女性監督だな~って。笑
原作の心理描写が大切だったのかな?
気になるような…ん~。
先に原作読めばよかったかも💧