「青春のカタルシス」明け方の若者たち 十二滝わたるさんの映画レビュー(感想・評価)
青春のカタルシス
青春の実存は圧倒的強さで二人だけの世界をフジロックに対峙させる。
本当はフジロックは圧倒的に強く大きく揺るぎなく、会社も個人の前では圧倒的な存在としてこれまでのようにこれからも変わらずに継続していく。
いつもいつの時代も、若い情熱とエネルギーは、それを越えようとして越えられず、現実の前に妥協と蹉跌を繰り返しながら小さくなっていく。
けれど、あの時に見た青春の絶対的な風景は確かに存在したのであり、これからも記憶の中で存在し続ける。
誰もが必ず通る道を、若い感性が素直に描く。
青春のカタルシスを感じる作品。
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