サマーゴーストのレビュー・感想・評価
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『杉崎、期待しているぞ』と先生は言うが、教え子が偏差値の高い大学へ...
『杉崎、期待しているぞ』と先生は言うが、教え子が偏差値の高い大学へ入学しても、先生には関係ない。生徒の偏差値の高低と言うノルマは担任教師には無い。
と知り合いの政治経済教師から聞いた。やる気の無い先生であった。
しかし、ここでも黒髪は無い。
死んで、どうなっても良いが、土の中に埋められて、『ずっと苦しかったら嫌だなぁ』と思っている。
『生きる意味』は簡単。人間はいつだって死ねる。いくら苦しくともいつだって死ねる。生きることに大変なんて無い。要は『大変』と思い込んじゃう事が問題。
何で三人なんだろうと思っていたらその答えが分かる。
悪くは無いんだけど
時間が短いので、何かのイベントで上映されたかNetflixみたいな配信サイトのオリジナル作品かなと思ったら、劇場上映だったのね。料金1300円。40分で1300円かぁ。
何か、既存の作品の先行上映(最近だと、鬼滅の刃や推しの子のTVシリーズ一話先行)とかなら分かるけど、オリジナル作品だしなぁ。
まぁ、監督はイラストレーターとして活躍、脚本も小説家として活躍してる方らしいのでファンなら行くんだろうな。自分も好きな小説家の書き下ろしだったら行くだろうし。
作品としては作画は普通。ただ、光の使い方が綺麗。
キャラは生きている三人にそれぞれ幽霊を見に来た背景が有って、それを膨らませれば100分位の作品に出来ただろうけど、あえてせずに短編にしたんだろう。それ故、スッキリと無駄が無い。逆の言い方をすると満腹感が無い。でっ、その三人の背景も特段に物語性が有るかと言うと、まぁ有る有るな話。一番、ストーリーを作りやすく、ゴーストと言う対象にリンク出来る涼では無く、一番有る有るな友也にしたのも狙いなんだろうけども。
美しい背景の上を滑る音楽、ストーリー、キャラクターetc.
商業作品として見たらこうあるべき、自主制作として見ればこうでも良い、というようなダブルスタンダードは作品にも作っている方にも失礼なように思いますし、そもそも本作は紛れもない商業作品でしょうから、その前提で考えると、正直楽しめませんでした。
一番気になったのは、音楽の不自然さです。
尺が短い中でとにかく物語を推進しようとして、無理に音楽で盛り上げようとしているように感じました。
特に、主人公の友也が自宅でクローゼットから服を放り出した先にあるキャンバスのシーン。映像で主人公が思い描く世界の広がりを描こうとしており、それを助けようとして入っただろう音楽が、むしろ妨げているように感じました。
ストーリーやキャラクターについても気になるところが多かったです。
幻想的な範囲と現実的な範囲のバランスをどうとるべきか、難しいところだと思いますが、それにしても本作はその辺りがやや宙ぶらりんだったように思います。
それに、流れとしてそうしないといけないのはわかるけど本当にそうするしかなかったのか、という違和感が合わさって、見るのに集中できませんでした。
(例えば、なぜ遺体を見つけた後、自宅の玄関前に絢音のブローチ(?)を置いていくだけにしたのでしょう。警察官の姿が見えてやたら現実らしくなることは作品にそぐわないと思えますが、友也が物理的に遺体を発見したのとはあまりに対照的すぎる気がします。)
そんな感想を持ちながら見たせいなのかもしれませんが、エンドロールが見づらかったのが気になりました。
フォントのデザインによるものか、サイズによるものか、そこまではつかめませんでしたが、見る人(見る環境)のことを考えていたのか、改めて不安にさせられました。
良い作品。
ストーリーが面白く、40分で上手くまとめられていました。
絢音との出逢い、涼の死が友也とあおいにとって、現状を変え、悔いなく生きるきっかけになる。
どうやってトランクを見つけたのかは謎。
後処理はどうしたのだろう。警察に言っても信じないだろうから。
涼は成仏出来ていないのだろうか?
最後に何も言えなかったとはいえ、再会した時に特に二人に伝えたかったことがあったわけでもなさそう。
友也、よく母親説得出来たな。(ブルーピリオドが被る)
あおい、可愛いのに何故イジメられる?
等あったが、話に引き込む魅力の方が圧倒的に勝っていました。
つまらなくはないですが、、、
loundraw というイラストレーターが立ち上げた短編映画。小説「君の膵臓をたべたい」の挿絵やアニメ「月がきれい」のキャラデザの人。
絵と色はきれいで、絵描きが創る作品だからストーリーは、まあこれで充分としても、エンタメなのかアートなのか中途半端。アマチュアの自主制作なら「よくできました」なのだが、商業作品だと特徴なさすぎかな〜。
ストーリーは幽霊と高校生3人のジュブナイルもの。ストーリーは単純だけど、これでもちゃんと面白く、コミカライズの漫画はちゃんと読める話。
で、絵描きのアニメだからストーリーを端折っても構わないが、じゃあ絵でなのを伝えたかったのだろう、、、。なんとなく、色彩のグラデーションを使って伝えたいのかな〜と思いましたが、、、よくわからなかったです。
つまらない訳ではないが、あ〜もっと面白くなれたかも、と言うのが素直な感想です。
レビューしづらい
若い女性の幽霊サマーゴーストは、夏の間、花火をするとその姿を現した。現れた原因は自分の体を探してもらうためだった。受験生の杉崎友也、いじめられてる春川あおい、病気の小林涼はそれぞれ悩みを持っていた。さてどうなる、という話。
なんか入り込めず、興味も湧かず、良くも悪くもない感じで眠くなった。
川栄李奈の声は違和感無かった。上手かったという事なのかも。
レビューしにくい作品だった。
色々考えさせられる作品
死へ触れる機会のある3人が出会いサマーゴーストに会う。設定が良く、流れもいい。一人一人の過去?というか現実?の話やゴーストになった理由等感動するところがある。
ただ、もうちょっと長くして一人一人について描いてもいいのでは?とか、終わり方もいいけど物足りない感。
これを見て、自分の今の生活や価値観等見直そうと思った。病気や事故で死んでしまう人、いじめられている人、自分の生き方を生きれず死んだように生活する人、ただ淡々と目標もなく生きている自分に少しクルものがあった。色々頑張ろうかな、、、
炸裂した、凝縮された作家性
loundraw初監督作品。今作の最初のビジュアルを見た時に「君の膵臓をたべたい」のアニメ版と似てるなーと思ったら、キャラクター原作を務められていたというので合点がいきました。とても好みのキャラクターデザインだったり、タイトルのストレートさだったり惹かれるものが多く楽しみに待っていました。(サマーとついてるものだからてっきり夏に公開かと思いきや、肌寒くなってきた11月公開でした笑)
今作40分という劇場公開作品としては異例の短さで、自分が今年観た作品の中でも同時上映を除けば1番短い作品でした。メディアミックスはされていましたが、敢えて情報を入れずに初見で鑑賞しました。
loundrawさんのアニメーターとしての魅力が存分に発揮されていました。灰色に近い白を基調とした風景描写、その白さとの対比のように美しく光る青空や夕焼け、夜空。線香花火の小さな閃光すらも見惚れてしまいました。地面の下を水として映す表現も素敵だなと思いました。
物語もサマーゴーストこと絢音の体を探すというもので一貫しているので、無駄な要素が全くない綺麗な映画でした。変に横道に逸れたり、男女の物語だからと恋愛に走ったりなど、余計な事をしなかったのが功を奏しています。自分を見失っている友也、病気を抱えており寿命が差し迫っている涼、同じ学校の生徒にいじめられているあおい、と型にハマりながらも、現代の若者を象徴しているものから、病気という身近ながらも遠いように感じるものまでカバーしているので、脚本を務めた乙一さんの構成力もお見事だなと思いました。そんな3人が同じ目標に向かって力を合わせるのも一種の青春だなと思いました。
絢音がサマーゴーストになった理由は、自殺ではなく他殺という中々に重いテーマでした。絢音の遺体を探すというヘビーな展開を、空を飛ぶなどのファンタジックな世界線が混じりあっているので、ヘビーに感じなかったのも凄いなと思いました。3人が出会ったこと、3人が絢音と出会ったことにより前を向く理由を見つけ、友也は美術の学校へ行き、あおいはいじめっ子に立ち向かい、涼は病気での死後、サマーゴーストとなり、2人を暖かく送り出しました。というストーリーでした。
40分という時間に詰め込まれたひとつの物語がとても面白く、もっとこの世界を堪能したいなと思ってしまった程です。漫画版や小説版も出ているみたいなので、一通り読んでいこうと思いました。新たなアニメーションの時代を体験できる今作、超オススメの一作です。次の作品も楽しみです。
鑑賞日 11/12
鑑賞時間 16:40〜17:30
座席 H-11
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