劇場公開日 2021年10月22日

「目力」ひらいて TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0目力

2021年11月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

綿矢りささん、ずっと気になりつつもまだ1冊の作品も読んでいない作家さんの一人。。
せめて映像作品くらいはと思い、『インストール(04)』『勝手にふるえてろ(17)』『私をくいとめて(20)』と鑑賞し、今作も「綿矢りさ原作」という点で注目をしておりました。
とは言うものの、腑に落ちて観られたのは『私をくいとめて』くらいで、今回の『ひらいて』も面白味は感じつつも、やはり50のオジサンにはちょっと遠いお話。
なんせ、高校生の三角関係のお話ですから解らなくても無理もないと解ってほしいのですが、むしろ、ヒリヒリ感や考え方、そして真剣さは大人よりも深く複雑で、恐れ入る感じです。
なんなら、それぞれの親役(板谷由夏さん、田中美佐子さん、萩原聖人さん)が近い世代であり、娘や息子との関係性や距離の置き方にこそ、シンパシーを感じたりします。
そして山田杏奈さん。先が楽しみな俳優の一人で、過去の出演作品を振り返っていくつか拝見していますが、何と言っても「目力」ですね。
今回の木村愛役も、時に鋭く、時に動じず、時に妖しく、愛の言動と彼女の目力に参りました。
まだ20歳ですが演技プランの引き出しも多そうで、もっと色々なタイプの役を観てみたい一人です。

TWDera