劇場公開日 2021年3月5日

「"ありのまま"で息が詰まる」14歳の栞 ezioさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5"ありのまま"で息が詰まる

2024年5月3日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

難しい

幸せ

カメラが入っているため本当のありのままでは無いことは分かる、が。あまりにも
とはいっても私が14歳から倍ほど生きてしまっており、時代感も変化しているのは当然。だがそこで生きる中学生の苦悩、同級生やクラス全体を俯瞰で見ているという自覚と驕り、でも本質も見透かしているような場面もある

特に不登校(正確には登校はしているが教室に入ることができていない)の生徒と、その不登校の一因となってしまったのかもしれないと自覚している生徒とのやりとりには真っ直ぐな心と人の心の解らない部分が見え隠れしておりホロリときてしまった。
モラトリアムと言ってしまうことは簡単だが、そのまっすぐゆえの複雑さと自己陶酔と他人の評価に溺れる様子がドキュメンタリーとしてだけでなく、物語として完成しているのはそれが"人生"をそのまま切り取ったからなのか。

あとエンディングは反則だ。王道のタイトルバックで流れるテーマ曲、陳腐で使いたくないが『エモすぎ』て刺さった。

ezio