「幻の公開」アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン 室木雄太さんの映画レビュー(感想・評価)
幻の公開
時を隔て、心酔の空間が公となる。彼女の根底にあったゴスペルを軸に、教会でのLIVEに拘った至上のパフォーマンス。信仰に対する心情は私には分からない。けれども、スクリーンに映し出されたこの貴重な記録を目にすれば、二日間の幸福感が伝承されるはずだ。現代の大物アーティストでは、こうしたある種の素朴な演出は不可能に近いだろう。人の心を真にとらえるものは、決して過剰な煽り方では無い、真心に問う姿勢なのだ。
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