「“真の王は架け橋になる”」アクアマン 失われた王国 コウさんの映画レビュー(感想・評価)
“真の王は架け橋になる”
DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)第15作目。
第3作目「アクアマン」続編。
宿敵のブラックマンタが再び登場し、ブラック・トライデントと闇の力によって、アトランティス王国とアクアマンのみならず、地球の存亡をも脅かす事態を引き起こす。
まず、IMAX3Dで鑑賞したのですが…すっごく良かった!
それを加味しての評価ではありますが、間違いなく映画館で見るべき作品ですね。
IMAX3Dの大スクリーンで観るジェイソン・モモアの迫力といったら 笑。とても屈強で力強い男が目の前にいました。
勿論アクションシーンも迫力満点!水中でのスピード感や躍動感も充分に伝わってきて大満足でした。
感動したシーンはいくつかありますが、序盤でトムとアーサーが自宅で静かに語り合うシーン。
一ファンとして、DC作品では “ヒーロー” という言葉を大切にして欲しいという思いがあるので、この場面でアーサーが自分にとってのヒーローは父であるとトムに伝えた事に感動しました。トムの “時に、諦めない事でヒーローになれる” という言葉も良かったです。
また、アトランナが息子二人に互いに力を合わせて共に戦う事を約束させ、抱き締めるシーン。二人に対する愛情が伝わって泣けます。前作同様、私はアトランナにとても弱いなと思わされました。彼女を演じたのがニコール・キッドマンで本当に良かったなと思います。
対ソニック砲のシーンも良かったです。鯨や鯱たちの超音波で超音波を跳ね返すという演出は予想外でおもしろかったですし、何より海の生き物たちが自分たちの海を守るために協力するという絵面も美しいシーンで、思わずウルッとしました。
“真の王は架け橋になる”
異父兄弟である二人が共に戦い、最後は互いに認め合うという流れは予想通りではありますが、ラストでアーサーを”兄上” と呼ぶオームには泣かされました。きっと子どもの頃から、将来は地上にいる異父兄と王座を賭けて戦う事になるだろうと覚悟して生きていた彼にとって、アーサーは心許せる対象ではなかったはず。しかし本心では、初対面でアーサーに言われた “お前は一人じゃない” という言葉が嬉しかったんですよね。
投獄されていたオームがやっとの思いで海までたどり着き、正に水を得た魚の如くバッチリ蘇る演出もすごく好き 笑。それにしてもパトリック・ウィルソンは格好良くて本当に若い!びっくりだよ。
そして宿敵ブラックマンタの執念深さ。
かつて存在していた7つ目の海底王国 ”ネクラス” を発見する事態まで引き起こすのだから、愛する父を見殺しにされた彼の恨みが文字通り海よりも深かった事が良く分かります。
経緯を思えば彼の気持ちも分からなくはありません。”あの時、アクアマンが助けていれば” と何度思った事か。しかし、あの頃の未熟なアーサーにはそれができなかった。そんな彼が今作では ”手を差し伸べる” という選択ができるようになったのは、彼が真の王として成長した証でもあるのだろうと感じました。そしてまた、ブラックマンタの矜恃を見せつけられる演出でもありましたね。
エンディングでのアトランティス王国の国連正式加盟には笑ってしまいました。こんな事を言うのは無粋ですが、アトランティス王国の存在をここまで素直に受け入れられる世界ってものすごくハッピーでしかないもの。
シン博士の科学者としての探究心や良心とか、博士が使った発炎筒って前作のあれだよね?!とか、トポやストームの事だとか、バルコがいなくて寂しいとか、ミッドクレジットのオームについてとか… まだまだ言いたい事は多いのだけれど、これ以上長くなるのは避けたいので最後にこれだけ。
アーサージュニアかわいすぎる〜♡!めちゃくちゃキュート!
現時点では、4DX3Dでも鑑賞予定。
スケジュールさえ合えばもう一度IMAX3Dで観たかったな。
DCEU作品ファンとしては、これで終わってしまうのはとても残念ですが、多くの方同様に今後のDCU作品に期待します。