レミニセンスのレビュー・感想・評価
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孤独な中年男ニックに愛おしさを感じた
映画紹介にあるエージェントという言葉を誤解していた。アメリカ映画でエージェントと言えば、大抵はCIAその他の国家組織の現場工作員のことなので、本作品も近未来にあるなんらかの国家組織の話なのだろうと思っていた。地球温暖化が進行して、各地が水没しつつある世界で、国家間の争いか、巨大化した悪徳民間企業と国家の争いで活躍するエージェント。そんな想定をしていたのである。 ところが本作品でヒュー・ジャックマンが演じたニックは、自営業の回想提供業者であり、客の回想(レミニセンス)を案内するエージェントだ。旅行代理店(トラベルエージェンシー)の代理人(エージェント)と殆んど同じである。簡単に言うと商売人である。イーサン・ハントとは大違いであった。 つまり本作品は、国家組織のエージェントが世界中を舞台に八面六臂の活躍をする壮大なドラマではなく、商売人と客の切ないラブロマンスであると同時に、ミステリアスなヒロインの危険な過去に踏み込むことで主人公も危機にさらされるという、至って個人的なサスペンスである。 地球温暖化に立ち向かって世界の平和を守る主人公を想定していただけに、激しく肩透かしを食った気がした。しかし最初からこぢんまりとしたストーリーだとわかって観れば悪くなかったと思う。 世界各地が水没して、高台の地主が世界を支配するという設定や、回想するのに体温と同じお湯に横になるというアイデアは秀逸。雨のようなワイヤーディスプレイが回想を立体的に映像化するのも観ていて解りやすい。 レベッカ・ファーガソンが演じたヒロインのメイの登場シーンは、女優を美しく撮ることに長けているハリウッド映画らしさに感心したが、あんまり顔をドアップにするのはよろしくない。細部まで鮮明に映し出すIMAXのスクリーンでは美人のファーガソンといえどもアップに耐えられないと感じられた。 暴力シーンが何度か登場するが、必然性に欠ける憾みがある。なんでもドンパチすれば観客が喜ぶと思ったら大間違いで、本作品のようにいずれ全世界が水没してしまうという絶望的な状況では、どんな人間も哲学的になるはずで、ニックと悪役の哲学的な会話で虚無の雰囲気を出してほしかった。希望のない状況では感情は内に向かう筈で、暴力とは正反対の精神性が支配的となる。そのあたりの世界観の構築がまったくできていなかった。 という訳で世界観を考えれば褒められた作品ではないが、孤独な中年男の最後の恋物語という面では、センチメンタリズムに訴えかけるところがある。男はいくつになっても少年の魂を持っている。分別だけが人生ではない。世界の終わりが迫っていても、目の前の女を追いかける。人生はそんなものだ。中年男ニックに、妙な愛おしさを感じた。
推理小説としては…
推理小説なら面白いストーリーだと思うのですが、期待していたようなサイバー感や不可思議感は無かったです。 後半はスピーディーな展開で観れましたが、先ずオープニングから平坦でのんびりした展開に、途中眠気が…。 あと、ヒュー・ジャックマンみたいなタイプが主人公ではなく、真逆なタイプ、細くて科学者のような演技をする役者だったらもうちょっと違ったかも、と思いました。
ヒューのカッコ良さ、レベッカの美しさを見る映画
別ノーランだし、アメリカのレビューとかも…だし、なるべく期待値を上げずに鑑賞。 結果は、 凄い名のある店で修行したらしいシェフのレストランと聞き食べに行ったが、店の雰囲気やインテリアも良く、豪華食材なのに味がスカスカというか全然イマイチって感じ 記憶に潜入とか、近未来の水に溢れた街とか、SFの美味しそうな要素タップリなのに!ヒューとレベッカがグレーテストショーマン以来の再タッグなのに!脚本?監督?残念すぎでしょーーーーー 映像は綺麗だったのでIMAXで見て良かったかなぁぁ?
いい発想なのに、もったいなかったかな。
発想は凄くいい! 俳優も凄くいい! 映像も凄くいい! でも、なぜかもう一つ心に響かない。 もったいない。 スケールが大きいようで、実は小さい話になっていることがそう思わせるのか。 大風呂敷を開けたけど、その風呂敷を使いこなせない。 世界観が小さかったからかな? メイ役のレベッカ・ファーガソンが謎めいて美しかった。 ワッツ役のタンディ・ニュートンはホントにいい役だった。 ニック役のヒュー・ジャックマン、良さが出てなかったかな・・・
期待したんだけど
ヒュージャックマンとレベッカフォーガソンが出て、予告見たら誰だって期待しますよね。 俳優は最高です。 でも、ストーリーがね。 映画観た後、考えさせられるとか面白かったとか回想して楽しむとか無いんだよね。 ちょっと残念でした。
なんというか、世界観に比べると、とてもスケールの小さな物語です
ハイ、分かってます。 勝手にイメージ先行で盛り上がってた自分がいけないのです。 TOHOシネマズを利用する機会の多い私は、予告編より先に山崎紘菜さんの先取り情報でプチ予告編的に紹介されてる頃から期待が膨らんでました。正式な予告編の頃には、勝手にマイノリティ•リポートのプリコグとイメージをダブらせて、〝大作っぽさ〟への予感と期待が膨らむ一方でした。 で、実際に映画を観てみたら、その期待とは裏腹の意外なほどのスケールの小ささにビックリです。 私には、結局どんな科学的背景や政治的な構図があの世界を作ってしまったのかも理解できないまま、没入感に至ることのないまま、そういうことですか、それはそれでよく分かりました、ということで終わってしまいました。 ラストは、あの装置の動力源とか費用負担とかメンテナンスとか、誰かにバーンされないの?とか心配ごとが多すぎて、モヤモヤしたままです。 イメージという意味では、ウォーターワールドとか千と千尋の神隠しなんかも途中思い出されましたね。カオナシが出てきても違和感なさそうに… でも、ヒュー•ジャックマンとレベッカ姉さんと 優しくて勇ましいダンディ、この御三方に対しての不満は一切ありません。それぞれがそれぞれの個性でとても魅力的でした。
今週(9月17日)の本命枠とは思うのですが…。
今年121本目(合計185本目)。 結構前から広告CMが打たれていたので、結構期待されていった方が多いのではないかと思います。 水没してどうしようもなくなった、わずかに生活可能な領域の街と、記憶を操作したり過去に戻れたりする機械をつかって「ある事件」にチャレンジする、という趣旨のお話です。 お話自体は分かりやすいのですが、それは裏をいえば「一本筋でもある」という点も同時に意味してしまいます。どうしても、この映画はそのような「記憶を操作したり過去に戻れたりする機械」そのものが架空のものなので、どこまでお話を難しくできるか?というのは大きなキーワードになってしまいます(ただ、このご時世で180分とか言われるとさすがに厳しい…)。まぁ、「中高生のお子さんといっても、展開がわかりづらい」という点はまずもってないので、洋画入門にはお勧めなのかな…と思います。 評価ですが、総合的に下記がきになりました。 4.4を4.5まで四捨五入しています。 --------------------------------------------------------------------- (減点0.6(総合)) 物語の最初に「記憶を燃焼(バーン)するの」という趣旨で「燃焼」に「バーン」という語があてられます。ただ、そこ以外は単に「バーンする」という表現でしか登場しないので、最初(かなり最初。フライドポテト買って最初の数分間見遅れたくらいでもアウト?)からこの部分を逃すと混乱度は高いです。 ※ burn は動詞では「燃焼する・させる」、名詞では「燃焼・やけど」。 また、字幕がない場所があります(たぶん、うっかり)。上記のような設定理由で「まともな街」ではないのですが、 clock repair (shop) に行くところがあります。要は「(腕)時計修理屋」です。ただ、なぜかこの翻訳はなく(もっとも、そこが薬局だろうが郵便局だろうが、ストーリーには一切関係しない)、「なんで字幕抜けてるんだろう…」というのは気になりました(かつ、映画が結構早く進むので、簡単な単語の割に速読しないとついていけないというおまけつき)。 また、こうしたアクションもの映画には「お楽しみ」なのは、まぁ映画内の人でも現実の私たちも同じく、「¥」ですね。映画の中では「誰それが亡くなったら、法律上の取り分でお前の分はこれだけうんぬん」という点が2回登場しますが、日本の民法の親族法・相続法を知っていると混乱する(日本には存在しない概念があることが前提になっている)字幕になっています(正直、意味がわかりませんでした)。おそらく、アメリカか、撮影した場所の州の州法を参照にされていると思うのですが、だれしも日本以外の法律の、それも一見して意味が推知できない語句を(漢字圏なので)推知するのは無理で、ちょっと字幕に工夫が欲しかったです。 ---------------------------------------------------------------------
タイトルなし
予告編詐欺ではあったけど世界観や設定が好みで楽しめた。 主人公のモノローグ 荒廃した街 謎の美女 失踪 蠢く巨悪 切ない結末 など、非常にハードボイルドな世界が展開されていくのだが、肝心のヒュー・ジャックマンが全くハードボイルドしていない! なぜだ!ヒューならいくらでもカッコ良い探偵になれるだろ! なんだったらタンクトップ、酒浸り、抜群の戦闘力の助手のタンディ・ニュートンの方がよっぽど男前だった。
壮大な設定だけどよくある話
他人の記憶を辿れる装置や能力、水没した世界、金持ちが独占する陸地、そんなSF感満載の未来を舞台に、突然失踪した女性を探すことから大きな陰謀に巻き込まれていく…。 プロットはめちゃくちゃSFだし、もろインセプションということで、インセプションを初めて観た時の衝撃や混乱(良い意味で)を期待して観賞しましたが、拍子抜け。壮大な設定や世界観はオマケでしかなく、ありきたりなストーリーと予想通りの結末で、物凄く小さい話にまとまってしまっていた印象。 面白くなりそうな要素はたくさんあるのに、結果的に普通の話で終わってしまって残念でした。。
人の記憶なんて曖昧でいい加減
水に沈み行くロワータウンで記憶に潜入し再生すると共に映像化する仕事をしている男が、姿を消した女性を追い求める話。 特殊能力かと思ったら、設備があれば誰でも出来るんですね。 どんなギミックなのかの説明的描写から始まり、紛失した鍵探しで、落としたら判らない、置き忘れたなら記憶にあるから判る的なこと言っていたけれど、落としたのみつけてるし、記憶なのに何故第3者視点?言い訳的に古い装置で2Dがどうとか言って本人視点の描写もあったけど、視野に無いものは映らんでしょうに。 と根本的なところに矛盾が生じたまま突き進んで行くのでノリ難いなーと。 そして検察からの仕事がどうとかあらすじに記されていたけれど、結局そこはどうでも良くて、消えた女性に何があったか、どこに行ったかに終始するだけで、サスペンスとかミステリー的要素はあるにはあるけれど、あんまり興味が湧かず大して面白味を感じない。 後出しエピソードもあったけど特に感情移入する様な何かが無いまま消えた女性の話をされてもね。 まあ、自分の苦手な恋愛映画だし、ストーリーのボリュームの割にタラタラしか進まずテンポも悪いし、始まって30分ぐらいからずっと冗長だった。
ストーリーは追える、でも・・・
クリストファー・ノーランの絡む映画でストーリーがわかったのはダンケルク以来。前作のテネットは筋が不明なうえ、面白くもなんともなかった。インセプションなんかは筋がわからなくても面白かったけど、今回のはわかりやすいストーリーだったが、そこまで面白くもなかったかな。他人の過去に入り込むという設定自体は面白い。難解なのはもう勘弁してほしいが、このアイデアを使ってなにか他に展開できなかったのかなぁ。一応サスペンスなんだろうけれど、別にハラハラするわけでも無し。時間に余裕があれば観ても良い、ザ普通。 鑑賞中、主人公を翻弄する女役が角度によってレベッカ・ファーガソンに似ているような別人のようなとモヤモヤしていたら、エンドロールで、やはり彼女だったのが判明。ミッション・インポッシブルやグレイテスト・ショーマンでは非常な美人女優だと思ってたけど、こちらも普通の美人女優になってしまったのかなぁ。
一途に探すと、、、
記憶に残る台詞。 「ハッピーエンドなストーリーなんて無いのさ? 必ず悲しみが残るのだから?」 「それならば、ハッピーな時に終わらせるのが良いのでは?」 この台詞がストーリーを物語っていた事に!なるとは!
面白くなかった
記憶に潜入する機器がショボいし、水没した都市って設定も良く分からないし、謎も大したことないし、最初メイが記憶を取り戻したい理由がしょーもないし、私には面白さが分からなかった。 唯一ワッツ役のタンディ・ニュートンが良かったくらいです。
過去は取り憑かない、人が過去に取り憑くのだ
日本の大作、アメリカの大作が同日公開! どちらも楽しみにしており、まずはアメリカの大作である本作から鑑賞。クリストファー・ノーラン監督の弟である、ジョナサン・ノーランが制作。TENETは中身は複雑すぎてあまり面白くなかったが、かつてない映像体験という面ではピカイチだったので、予告を見た感じからして今作もそんなのが見れるのかと思い期待して見ることに。 中々面白いです。 TENETのような衝撃度や映像体験は無いものの、ワーナーブラザーズの大作ということもあり、やはり質は高く非常に楽しめた。 都市が水没し水に覆われた世界。未来に希望を持たず過去に縋り付くようになった人々は、記憶に潜入しその記憶を時空間映像として再現する「記憶潜入(レミニセンス)エージェント」のニック(ヒュージャックマン)の元へとやってくる。 独特な世界観の雰囲気はクリストファー監督とも非常に似ているなと感じた。冒頭シーンから不思議と引き込まれ没頭させる。この感覚、どう言葉にしていいか分からない。とにかく、楽しい。これを求めていた...。前半の面白さはかなりのもので、かなりハマった。 主演のヒュージャックマンの演技が光る。 グレイテストショーマンも何も見たことがなかったので初めて見たのだが、凄く渋くてカッコよくニックに適役だなと思った。焦って飛び起きるシーンだったり、キスシーンだったり、どれもこれも演技しているようには見えず「いい役者だなぁ...」としみじみと感じた。 名言だらけ、良曲だらけ。 最初と最後で繰り返される言葉。重みが違い説得力も違う。確かになぁ、と思える名言が沢山あってこれらのおかげでこの映画に深みが出ている。過去に縋る、未来を生きる。ラストも2019年を代表する作品にそっくりで、趣深くとても好きだった。 しかし、続きが気にならない。 主人公のニックの行動に好感がもてず、どうなってしまうのだろうかとあまり思えない。スッキリ解消されたように見える脚本だが、結構雑で無理矢理な部分もあって何だか思ってたのと違った。 トータルで考えればそこそこ面白かったのだが、やはり予告が面白そうすぎた。予告の期待を超えることは無かった。最近のアメリカ映画あるある、映画が予告を越えない。緊迫感、ワクワク感がいまひとつでラストに近付くにつれて失速していき、冗長に感じた。 人に勧めるか非常に迷う映画。 個人的にはそこそこ満足。 次に見た「日本の大作」が面白くて印象が薄れてしまったが...笑
ラブSTORYですかね
SFだし、ノーラン繋がりだし、、と期待しましたが、残念ながら。 オープニングの音楽、水没する高層ビル、ワクワク❗ しかしながら、 何だか女に捨てられた情けないオヤジに、見えちゃうヒューさまも違和感だらけ。構想がほんとにお粗末でどういうシステムなの、これ。 ラスト、彼女の残したメッセージはよかった♥️それだけ。
設定は面白かった。
小学校から見ているクリストファーノーラン監督の弟が制作に関わっていると知り、公開前日には、ヒュージャックマンが出演していた『プレステージ』などを鑑賞して、今日の鑑賞日を迎えた。 脚本は、『インターステラー』を作っているだけあって、最高の仕上がりで、映像ギミックも息を飲むようなアクションを撮影出来てたと感じる。だが、クリストファーノーランのような衝撃を与えるシーンがあまり無く、期待しすぎた感がある。しかし、決して駄作ではないのは確かだ。
記憶に、残っている作品を観よう。
ヒュー・ジャックマンを最初に見たのはやはりウルヴァリン役だった どこまでも強く逞しく怒りに満ちていてそして寂しく悲しげであった そのウルヴァリンも最後を迎えた まだ彼の『グレイテスト・ショーマン』は見ていない 『レ・ミゼラブル』での彼の歌は素晴らしくもっと早くに『グレイテスト…』を見なければと思いつつもなかなかミュージカルというジャンルに手が出せず今に至っているのだ 明らかに今までのアクションスターとは違いあらゆるジャンルで力を発揮する彼からまだまだ目が離せそうもない タンディ・ニュートン、私の好きな役者さんである、多くの作品に出ておりとても重要な役をいつも演じている様に思います。 好きな作品はドラマ『ER救急救命室』このシリーズは長い間見続けていたドラマでこのドラマのおかげで日本の医療ドラマがなんともかったるく思えてしまっていたのですが先日終わった『MER』は鈴木亮平さんのおかげで臨場感あり見応えのある作品でした 是非続編を見たい物です。 タンディ・ニュートンさんの話だった 彼女を決定的に好きになってしまった作品が『クラッシュ』 何年経っても忘れることのない深い深い作品でしたね 今また見たらあの時とは違った感想が湧き出るのでしょうね 明日は台風で仕事は休みなので『クラッシュ』と『グレイテスト…』を見てやろうじゃないか きっと二人にかなりおみまいされるのでしょうがじっくりと観賞したいものです。
設定は面白い。ロマンス成分は多め。
中々興味を引く予告とノーランの弟が関わっていると聞いて気になったため観賞。 設定については期待通りでしたが、トータル的にまあまあな印象の映画でした。 良かったところは前述したように設定や舞台の描写。 記憶潜入…というよりは記憶再現でしたが、そのテーマを活かそうとしている感じは好き。 水没した町とそこに住む人や乗り物の表現もなかなかSFしててワクワクできます。 逆に気になったところは予告で期待していたイメージよりもロマンス成分が多かった事。 これは完全に好みの問題ですが、あまり得意ではないジャンルというのもあり、 期待していた雰囲気からかなり遠のいてしまった印象を受けてしまいました。 とは言いながらも物語のテンポは悪くなく、 サスペンスな展開にも引き込まれるため、最後まで退屈せずに観る事は出来ました。 個人的にはそこまででしたが、ロマンス得意な方は楽しめるかと思います。
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