メタモルフォーゼの縁側のレビュー・感想・評価
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期待を裏切って良い作品でした
芦田愛菜と宮本信子の年齢差の大きい二人の主役がとても良かった。脚本も岡田惠和ということも見終わって知りました。若き頃のなんとも言えない感情を芦田さんが表現、歳を重ねても気持ちが若く新しいことへの興味を宮本さんが自然に表現していました。期待以上の作品でした。
走り方で表現するオタク道
漫画や(文化としての)BLには個人的にあまり興味が無いのですが、
この作品にはのんびり、ほっこり。
芦田愛菜さん演じるうららちゃんの走り方がとっても愛しくて。
同じ“文科系高校生”だった「桐島、部活やめるってよ」の神木龍之介さんが演じた前田くんの走り方を思い出しました。私も文科系だったからわかるのよ(笑)
宮本信子さんもこういう役を演じる年齢になっていらっしゃるのですねぇ。「マルサの女」から35年も経ってるなんて。
雪さんのように可愛いくて、お若い方と対等なお友達になれる、そんなオバアサンになりたいなぁ。
あー亡き母はこんなタイプだったな。とってもチャーミングな人だったな。
見習いたいけど、私はちょっと(かなり?)ひねくれてるからなぁ(泣)。
なーんて母親の姿を重ねて観る人も多いのでは?
まるで縁側で日向ぼっこをしてるような、のんびりほっこり映画もたまにはいいなぁ、とちょっぴりオマケの4点です。
縁側という時間軸的
素晴らしくドラマチックではないバディムービー(大絶賛)。ネタは腐女子と呼ばれる世界ですが、そんな事はお気になさらず鑑賞して頂きたい愛おしい作品でした。
良く見受けるドラマ的な環境が整ってるわりに肩透かしが多いのだが、それが良い。世界はそんなに盛り上がる方向には進まないし、奇跡も起こらない。けれども起こる。そんな「事実は奇なり」な世界を抜群の役者陣で固めているので、安心して縁側時間を堪能出来ます。
心にシコリが出来た時にでも繰り返しみたい、優しい映画でございました。
好きなこと、やりたいことにドンと背中を押してくれる映画です。
芦田愛菜さんの出演作を初めて観ました。
まっすぐなまなざしが印象的でした。
10代のはつらつした動きが、70代の宮本信子さんと見事な対比で、2人の間の友情の刹那さ、貴重さを感じました。
でも、BLの話をしている時は、2人は対等で、キラキラしていて…素敵な関係でした。
宮本さん演じる雪さんのおうちが、すごく好みでした。
私の祖父母宅もこういう感じで、築52年の平屋、現在弟が在住してくれていて、帰省するとホッとします。
雪さんが作る料理、用意しているお菓子も、祖母や母、おばたちを懐かしく思い出させてくれました。
昭和の遺物に愛惜の情が湧きます。
私も、10代の頃読書にハマり、国内外の小説を読み漁っていましたが、同じジャンル・作家・作品を好きな人が近くにいなくて、寂しかったです。
今は、SNSが熱く盛り上がれる場を提供してくれるので、本当にありがたいです。
芦田さん演じるうららちゃんは、SNSよりリアル派なのかな?
雪さんとの出会いは、本当に貴重なものでしたね。
羨ましいなと思いました。
二人にとっての縁側は?が見えなかった
原作が好きで実写化には不安がありつつも鑑賞です。基本的にとっても良いお話ですし、うららと雪の距離感や空気感は十分に作品に落とし込めたんじゃないかなぁ?って思います。また全5巻の物語をよくまとめたなぁとも思います。
昨今の人間関係って昔に比べると気薄になってきたかなぁって思います。情報を共有することはできるけど、刺激し合うほどの関係性になることってなかなかないですよね。大体はテキスト文章のやり取りで終わっちゃう・・・要件で終わる仕事みたいな関係・・・。けど、それで生活が困るわけじゃないし、面倒な人付き合いを敬遠しがちになる気持ちもわからないでもないです。けど、やっぱり、人間関係って化学反応をもたらすことあるんですよねぇ。なぁんてことを考えると、この物語は現代のおとぎ話なのかもしれません。
人間関係ってそりゃぁ面倒臭いです。けど、ちょっと声をかけてみる、ちょっと相手のことを考えてみる、ちょっと誰かに歩み寄る、ほんのちょっと勇気を出してみる、それが人生をほんのちょいとだけど揺さぶるのではないでしょうか。揺さぶられたらきっと何かが変わっていくような気がしますし、素敵な何かが待っているんじゃぁないか?って思いたくなります。本作を見終わればなおさらですね。きっと僕らはそんな「ちょっと踏み出したら・・・」って場面を数多く味わってきているんじゃぁないかなぁ?
全体的に楽しめる作品なのではありますが、原作を知っているからこそ「?」って思うところがありまして。うららの性格が変わっている気がしました。BL好きを隠してはいますが、BLが好きであることを恥ずかしいとは思っていないはずです。雪さんとの最初のファミレスのシーンのうららの行動に違和感しかないんです。彼女は自分の「好き」に対して尻込みする子なんだと思うのです。原作にはBLを卑下する描写がないからさらに違和感です。この映画の作り手は「BL」というジャンルを「笑われるもの」って思っているんでしょうか?・・・なんか、リップク、リップクー!です。
それと、原作の最後の方でうららの大好きなセリフがありまして「縁側は〇〇みたいだ」ってセリフ。そう、彼女らにとっての縁側ってそうなんだよなぁって。だからこそ、本作の題名があるんだよなぁって思うほどの良いセリフです。そのセリフも、それを感じる描写がなかったので、残念ながら「二人にとっての縁側とは?」の部分がちょいと曖昧になっちゃった感があるのです。だからこそ、本作ラストのうららの気持ちがイマイチ不明瞭になってしまったような気がします。
あとは、愛菜ちゃん。やっぱり健全でポジティブなイメージが強すぎますね。すごく邪魔しちゃってるんですよね、いい子オーラが。「何にも話さないけど実はいい子」なうららではなり得なかったかなぁ。それも残念ポイントです。あ、全然別件ですが、愛菜ちゃんの俊足にびっくり。走り方がとっても綺麗で力強かった。
芦田愛菜という女優(その2)
ほのぼのとした気持ちで劇場をあとにした。
岡田惠和が、また良い仕事をしている。
『映画 妖怪人間ベム』『青くて痛くて脆い』の狩山俊輔の演出は、同時進行・対比を多用して、時に台詞を消したり、スローモーションや画面分割を入れたりして、映画的に盛り上げる工夫がなされている。
人生において最高に輝く年頃の高校生も、皆がみんなキラキラしている訳ではない。
自信が持てず、明確な目標が持てず、モジモジ悶々としている高校生はきっと多いだろう。
芦田愛菜が演じる主人公 うらら こそ、そんな一人だった。地味で目立たず、BLコミックが好きなことを誰にも知られたくない女の子。心が許せるのは、明るいイケメンの幼馴染み(高橋恭平)くらいのようだ。
その幼馴染みにはガールフレンド(汐谷友希)がいる。彼女は美人でクラスの人気者。しかも留学という目標を持ったキラキラ組だ。
うらら の「何が夢かなんて言うのは恥ずかしい」という気持ちはよく解る。
夢があったとしても、自信がないから人に言えない。夢や目標を堂々と言える人が羨ましく、時には妬ましく思えたりもする。一方で、そんな自分に嫌気がさす。
うらら は、バイト先の書店で老女 雪(宮本信子)と出会い、BLコミックについて語り合うことになる。
好きなことを恥ずかしいと隠してきた うらら が、雪と打ち解けて楽しみを他者と共有する喜びを知る。決して大きくはないが確実に うらら の中で変化が生じる。
そして、雪に背中を押されるかたちで、一大チャレンジをし、大冒険をすることになるのだ。
芦田愛菜は、若干卑屈な少女を嫌みなく演じている。
彼女自身はシッカリ者だと誰もが知っているのに、迷える少女に同化して見える。そして、観る者から共感を誘い、応援を呼び起こす。
「若い」と「幼い」の中間にいるような芦田愛菜の“今”だから成立した映画だと言えよう。広瀬すずや浜辺美波が同年齢の時でも、ああは演じられなかったと思う。
うらら の思いきった挑戦は成功とは言えなかったかもしれないが、雪と同じように声をかけたい。「凄いじゃない!」と。
そして、大冒険の一日を終えて、宮本信子と並んで窓の外を見上げる芦田愛菜の横顔は、微笑ましくもあり凛々しくもあった。
この映画にサクセスストーリーはない。
が、登場人物たちが微妙に影響しあって、それぞれが少し変化する、暖かい物語。
宮本信子の包容力もあって、本作でも芦田愛菜の女優力が発揮されている。
輝ける未来が、芦田愛菜にも うらら にも待っている。そんなことを思いながら帰路に着ける映画だった。
「2人の変化」
今年73本目。
2人のメタモルフォーゼ(変身)が見もの。BL漫画が好きな事で繋がった2人がどう変化するのかが楽しみ。BLアニメ映画よく見に行くのですが今作も漫画の絵でBLが進んで行く描写もあってドキドキ。泣かないで神映画ってあるんだなあと作品がゆっくり流れていて非常に心地良かったですが最後泣いてしまった。
それなりに楽しめたけれど、これでは世界では勝てない。
外国映画ばかり鑑賞していて、そろそろ邦画を鑑賞しなければと考えていた。日本人として邦画には頑張って欲しい。最近の韓国映画の勢いは凄いなと感じている。
レビューの評価が良いので、鑑賞してみた。正直な感想は、悪い映画ではない。人生の終焉を迎えようとしている老人とこれから人生の荒波に出航しようとしている娘との交流を漫画を通して描かれていく。アイデアは良いと思う。ユーモアもある。しかし、ゆっくりしたテンポについていけない。
これでは、世界に配給するのは無理だろう。
かっての日本映画の栄光はどこに行ってしまったのだろう。
75歳の生き方
雰囲気はいいけど...系の映画だと思っていたので、そこまで期待していなかったけど、意外にも高評価だったので、期待値を上げて鑑賞。やはり評判通りの心温まる作品でした!最近のBLをテーマにした作品にハズレはないな...。
芦田愛菜が本当にイイ!
久しぶりに声ではない実際の演技を見た気がします。「えんとつ町のプペル」でも声の演技で衝撃を受けましたが、今回もトリハダものでした。喜び、苦しみ、悩み、楽しみ、戸惑い、泣き、笑う。繊細な演技をさりげなく、そつなくこなすのが、この天才女優・芦田愛菜です。なぜだか、めちゃくちゃ元気になる。演技で勇気をくれる、本当にいい役者です。もっともっともっと、評価されてもいい気がするんだけどな〜。最高です!
そして、負けじと宮本信子。こちらも最高。
愛することに、楽しむことに年齢なんて関係ない!無邪気に子どものように、いや、子ども以上に子どもみたいにはしゃぐ姿が、可愛らしくて仕方ない。熱く語る姿もまた、見ていて癒される。芦田愛菜とのタッグも完璧で、2人に魅了されっぱなしの2時間でした。
ちょっと冗長で間延びする部分もあるんだけど、登場人物だけでなく、家も、お菓子も、空気までも暖かくて居心地がいい。嫌な人なんて1人もいません。みんな優しい心を持った人達です。お初にお目にかかります、なにわ男子の高橋恭平も、やっぱり落ち着く光石研も、とても良かった。心が満足感と幸福感で一杯になりました。
ストーリーとしては少し弱い。インパクトに欠けるなと思ってしまったが、演出と音楽にはかなりのこだわりを感じる。漫画を描き始めた時のうらら(芦田愛菜)の演出と音楽にはワクワクが止まりませんでした。なんだか、絵を描くという点でもだけど、演出とかも「ハケンアニメ!」味がありました。だから好きになったのかな。こういう、勇気と元気を貰える作品が見たかった。今の自分の気分にピッタリでした!
PLAN75を見て、なんだかすごく違和感を覚えたので、この作品を見てスッキリしました。同じ75歳でも、目の前にある楽しいことを全力で楽しむ75歳はめちゃくちゃ愛おしい!こういう歳の取り方をしたいものだなぁと思いました。下半期1位で。
大切なものは大切にしなきゃいけない
うらちゃんと雪さん
見た目も年齢も全く違う
けど、同じものが一つあれば心を通いあわせられる。
たった1つのもの(マンガ)、一人の人(うらちゃんと雪さんお互い)との出会いがきっかけで
友情が生まれ
楽しみが生まれ
生きる意味が生まれ
目標が生まれ
夢が生まれる
本当に素敵でほっこり。土曜日の昼間にみたい。
話はナチュラルに進むし難しいことも何一つない。
だけど、たくさんのことを教えてくれた気がする。
好きなことを好きと口に出すことが怖い。
目標を口に出すことが怖い。
そしてそれを実行することが怖い。
そしてそれを馬鹿にされるのが怖い。
でも
"本当に大切なものは大切にしなきゃいけない"
雪さんとうらちゃんが教えてくれた。
あと、
幼なじみのつむちゃんが大好きでたまらない。
何も考えてなさそうで
ちゃんとうらちゃんのことを思っている。
うらちゃんの趣味を見つけても決して言わず
"人一倍気にしいのに"
の一言で整理して、何もかもお見通しなところ。
つむちゃん、お前いい男だ、、、、!!!
そしてエンディングの
"これさえあれば"
2人の歌声、最高だった。
好きなものを好きと同じ熱量で語れる仲間を
大切にしたい!!!!
誰かに自己投影して泣ける映画
2022/07/09@TOHOシネマズ有楽町
本当によかった 全シーンで泣いた
両隣の人も泣いてた
原作からのファンだけど、再現度が本当に高くて大満足
登場人物が全員優しくてそれだけで泣ける
原作では描かれていなかったうららの個人誌も本当に素敵で、1番泣いたシーンかもしれない
うららと雪さんが歌うエンディングもよかった
私個人も9月にコミティアが控えているので、楽しかったって思える活動にしたいと思った
大事なものを大事にする
芦田愛菜の演技(特に表情)が素晴らしい。主人公の葛藤やモヤモヤした思い、挫折と達成を見事に表している。芦田愛菜演じるうららの朴訥さが縦糸、宮本信子のチャーミングさが横糸となって映画を魅力的なものにしている。
原作漫画の淡々とした描き方も好きだが、映画の少し色のついた演出もとても良いと思う。これは原作を大事に思っている人だけがつけられる「色」だろう。
ボーイズラブ アンビシャス
2022年映画館鑑賞29作品目
7月6日(水)イオンシネマ名取
100ポイント使い1700円
原作未読
監督は『映画 妖怪人間ベム』『青くて痛くて脆い』の狩山俊輔
脚本は『ときめきメモリアル』『いま、会いにゆきます』『おっぱいバレー』『県庁おもてなし課』『おとなの事情 スマホをのぞいたら』の岡田惠和
BLを通じて女子高生と老婦人が友達になるほんわかほのぼのとしたお話
雪のすすめで同人誌デビューするうらら
良作だ
脚本が岡田さんだし
だけども物足りない
それは芦田愛菜出演作だからだろう
韓国風に表現するなら国民の娘
模範的18歳女性
毒がない
芦田の走る姿が良い
全力坂の若手女性タレントとは根本的に違う
白黒映画の剣戟スターが走ってるような感じ
エンドロールの最中も続きあり
エンディングは芦田愛菜と宮本信子が歌う
BL好きな女子はゲイを小馬鹿にしてニヤニヤしているわけじゃなかったんだな
詳しい人の解説でそれを知って見直した
でもおっさんずLOVEで爆笑していた女子高生はやっぱり嫌いだ
書店でバイトしているBL好きな女子高生・佐山うららに芦田愛菜
BLにハマってしまった習字の先生の未亡人・市野井雪に宮本信子
うららの幼馴染で同じ学校の別クラス河村紡に高橋恭平(なにわ男子)
BL漫画家のコメダ優に古川琴音
コメダ優のアシスタントちまきに菊池和澄
うららの同級生で河村と付き合っている橋本英莉に汐谷友希
うららの母・佐山美香に伊東妙子(T字路s)
ノルウェーに住んでいる雪の娘・花江に生田智子
印刷所を営む沼田に光石研
あるあるです
なんてことない日常なのになんか凄く共感できる。
鎹となるBLは何とでも置き換えられるのでBL好きでなくても全然わかると思います。
大きな声で言いづらい趣味が共通ってのは貴重です。
マンガを書き始めると1話描いてる間にも絵がうまくなって、描き終わったころには最初のほうの絵が恥ずかしくなるっていうのもホントありますよね。
勢いでコミケ出店するっていったものの周りに後押しされて引けなくなるとか・・・
エリちゃんみたいな人ってなんにも嫌われるようなことした覚えがないのに敵意をぶつけられちゃう存在なんでしょう。
なんやかんやで日本のシステムが嫌になって留学するっていう・・・
宮本信子がでてる映画はだいたい面白いというのもあるあるですかね。
飾りっ気のない映画で満点の縁側
飾りっ気のない2人だからこそ出来た、飾りっ気のない映画、決して花がない訳でもない愛菜ちゃんだからこそ出来た女子高生、
愛菜ちゃん服装によって走り方を違えて、もっと走って欲しかった。
同人誌が売れない葛藤が縁側でサンドイッチを食べている時現れて、同人誌と漫画家かどう繋がるかワクワクもんだった。
漫画家と同人誌の絡みが原作になくても、今後の女子高生の可能性を見せて欲しかった。
プラン75との対比
比較的に豊かな老後を送るおばあちゃんであるが、それでも年齢関係なく何かに夢中になる、つまり関心を持つことが如何に大事なのかと思う
思春期の段階で、関心事や興味など好奇心旺盛な人と、その地点で差があるとも思う。
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