「エンディング曲は芦田愛菜ちゃんと宮本信子さんのデュオ!」メタモルフォーゼの縁側 よんしんさんの映画レビュー(感想・評価)
エンディング曲は芦田愛菜ちゃんと宮本信子さんのデュオ!
映画館で予告を観て芦田愛菜ちゃんと宮本信子さんという新旧の名女優の共演ということで面白そうだったので観てみました。
映画はゆっくりていねいに流れ、物語に大きな起伏があったり大きな山場やクライマックスがあったりもせず、ヒューマンドラマとしてはちょっと異例かもしれません。
そのぶん、主人公たちの細かい心の機微を楽しむといった感じでしょうか。
ただ、さすがの芦田愛菜ちゃんなんですが、相手が宮本信子さんとなると、う~ん。
フツーの若干おとなしめの女の子の役なので、感情の起伏を大きく見せるわけでもなく、終始フツーの女の子で終わります。泣きの演技はさすがでしたが・・・。
やっぱり「あまちゃん」の、のんのかなり風変わりな女の子のほうが宮本信子さんの演技に対抗できてたと思います。
芦田愛菜ちゃん、宮本信子さんのキャラに完全に喰われていたかなと・・・。
終始ゆったり進むので、物語的な山場も大きくほりさげることなく、現実味のある感じでサラっと終わってしまいます。
ってな感じで、芦田愛菜ちゃん演じるうららが、宮本信子さん演じる雪さんと、近くなっているようで近づきすぎず、心を開いているようで開ききっていない、そういう微妙な感覚を読み取り感じ取るセンスのある方なら楽しめると思います。
伏線なんかも、気づく人だけ気づけばいい的なスタンスですし。
日常の、少しの変化に喜びを見出していくような映画です。
よくある映画的なクライマックスや盛り上がりを用意してくれているだろうとか期待しちゃうと肩透かしを食らうかもしれません。
できれば、家で仲のいい人と、ゆっくりあーだこーだ話しながら見ると楽しい映画かもしれません。
エンディングテーマの二人のデュオはほっこりしてよかったです。