劇場公開日 2022年12月3日

「原作はおぼろげに既読」THE FIRST SLAM DUNK さささんの映画レビュー(感想・評価)

4.5原作はおぼろげに既読

2023年3月20日
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泣ける

楽しい

興奮

原作は小さい頃に読んだので、キャラクターや人間関係、大きな流れはまぁ覚えているが、細かいことは記憶の糸を辿って「確か……こうだったような……」と不確かに出てくるくらい。
原作未読でも感情移入しながら見るタイプの人であれば、十分に作品に入り込めるくらいの描写とエネルギーがあった。
感情移入型ではなく考察や分析型の場合は未読だと情報が足りなくて分からない気持ちが強いだろうくらいには、本当に物語の断片的の映画化。

試合の速度感は本当にバスケの速さに感じた。数秒後には相手のゴール下に行ってるような世界。
長年バスケをしている人が、実際に1試合見に行った気分になると言っていたので、その体感はどうやらさほど間違ってないようだ。その上で周りでバスケをやっている人の感想はどうなのかと聞いたら、「バスケをやっている人間でスラムダンク未読のやつなんてほぼ居ない」と言われた。なるほど、不朽の名作と言われる所以を感じた。

原作アリの作品は見終わったあと原作を読みたくなることがあり、この作品でも同様の状態になったが、
普段は「物足りなかったから原作でちゃんと物語を満喫したい」という理由が、スラムダンクは映画は映画として満足した上で「ここに至る物語を追いかけるために原作を読んで、それからもう一度この映画を見たい」と感じた。
自分が原作が朧気だからというのもあるが「原作を読んだ後にそのままもう一度この映画を見たい」と思うのは、これは原作のアニメ化という別軸の作品ではなく、原作の1部だと感じたからだ。

ささ