「アニメでバスケの試合を作るとはなんぞや」THE FIRST SLAM DUNK すぱーくりぃさんの映画レビュー(感想・評価)
アニメでバスケの試合を作るとはなんぞや
世間の評価をはっきりゆって信じてなかった。
好きな声優(小林親弘)目的で見に行ったが、それらは全て大きな間違いだった。
宮城リョータの回想シーン、沖縄の景色。
最初は「この世界の片隅に」のような柔らかな絵だなと思ったし、風景に立体感がないことが少し気がかりだったが、段々とストーリーに吸い込まれる。
そして試合シーン、CGアニメだから顔や体の動きが硬いんだろうなという心配はすぐに消えた。CGアニメだからこその緻密な人間の動き、並大抵の人間観察じゃあのレベルの表現はできない。軸がしっかりあって重量感がある走るシーンもあれば、流川のスリーポイントシュートの手の動のようなしなやかなしーんもある。日本のCGアニメの技術は日々進化しピクサーアニメすら跳躍しそうな勢いだ。
CG表現だけに頼らずスラムダンクならではの一瞬の表現(画面から色が抜け輪郭線だけになるところ)やスピード感が伝わる表現(画面に空気の流れを実際に感じるような線が入るとこ)などにより臨場感やCGアニメとしては斬新だが、人が作ったアニメーションという温もりをも感じる。
THE FIRST SLAM DUNKの作成現場は果たしてどのようなものなのか、井上雄彦はレジェンド的な漫画家にしてこんなに素晴らしい完成度の映画を監督するなんてありえない。二刀流にも程がある。
その証拠に私はストーリーの素晴らしさとアニメ表現の素晴らしさとの感動により2種類の涙が同時に流れたシーンが何度もあった。
そこら辺のアニメとはレベルの違う人間が魂込めて作ったこのアニメを是非大きなスクリーンと素晴らしい音響環境で見て欲しい。というか絶対見たまえ!!!!
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