「DVクソ男(女)は撲滅すべし」サンドラの小さな家 あささんの映画レビュー(感想・評価)
DVクソ男(女)は撲滅すべし
ポスターが美しく、ずっと観たかった作品。
2児のシングルマザーが自分で家を建てる話だが、その背景には元夫からの過酷なDVがあった。
本作はDV、パワハラ、モラハラ被害者たちの心の傷やトラウマなどがリアルに描かれている。
弱者に対する社会や法律の不平等が浮き彫りになり、改めて弱者の生きづらさを感じられずにはいられない。
世間は弱者たちからきちんと耳を傾け真実を見れているのだろうか。
ラストのまさかの展開には衝撃を受けるが、これはこれで良かったのかもしれない。家は無くなったが、大切な大切な娘たちが居てくれる。原題にあるように“自分自身を立て直すこと”である。
ラストのDVクソ男の母の登場で再確認したことは、負の連鎖を断ち切ることは簡単ではないこと。
そして、人生何があるかわからないからこそ、女性は結婚しても子どもを産んでも、可能な限り仕事は続けること、女性こそ自立することの大切さを痛感した。(もうそんな時代ではないけど、今でも専業主婦に憧れる女性が少ない割合ではあるがいると聞くので)
サンドラの雇い主であり、土地を提供してくれるペギー演じるハリエット・ウォルターが素晴らしい!包み込むような包容力、彼女の人間性が溢れていて何度も何度も彼女のセリフに涙した。
一緒に家を建てる仲間たちも良い人ばかり。少し描き方が雑ではあるが90分なら仕方ないですね。
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