アンテベラムのレビュー・感想・評価
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ドキドキハラハラして、でも考えさせられた
以前、マンガの編集をやっている友人が、序盤にこの作品はどんなマンガ(どんなジャンル)なのかを知らせないと読者は戸惑うんだと言っていた。たしかにこれ何の話?と思う作品は困ることが多い。
そんなことを思い出した本作。予告編を観ていたので、ホラーみたいなものをイメージしていた。「シャイニング」的な映像もあったし。でも、序盤は黒人の奴隷がひどい扱いを受けるシーンが長くて、思っていたのとは違う!と若干戸惑ってしまった。それはそれで緊張感があって面白かったんだけど。
中盤からも思っていたのとは違う展開(いい意味で)。エデンが序盤でとる行動の意味が判明したり、いろいろと伏線が回収されて痛快だった。ホラー映画はあまり好きではないのでこういう話の方がいい。
サスペンスとしての緊張感があって、飽きさせない展開があって、上質のエンタテインメント作品なのに、黒人差別の問題をキチンと考えさせる、ものすごい映画だった。序盤にどんなジャンルなのかわからない映画でもたまに面白いものが出てくる。そんな映画の一つだ。
途中で、「ああそういうことか」、と。
事前に『ゲット・アウト』を復習してから鑑賞。ゆえに。どんでん返しへの期待マックス、前のめりに鑑賞。というか、その期待なしには、ねっとりジワリとくたびれる話の展開だった。南部の旗って今でもウォルマートで買えるんだっけ、、、との雑念も(汗)。
現代バージョンのカットでは「そうねえ、リベラルってたって、一枚岩じゃないしね。女性も黒人も!って言われても、いろんな女性、いろんな黒人いるし、そういう風に属性で括られても当事者だってしんどいよなあ。多様性って重層的に捉えないとなあ」と現実世界に思いを馳せたりした。
人物の性格設定がとてもシンプル。それはプロット上、必然だったのだわと思った。
コットンフィールドの地平線に昇る朝日が美しかったのは『それでも夜は明ける』へのオマージュかと思った。
本当に怖いのは人間
こういう価値観の白人、口には出さないだけで今でもまあまあいるんだろうなあと思わされて、めっさ怖くなる映画だった。これってアメリカの白人の少なくない数が持っている隠れた願望なんじゃないのと思わせることに成功している点で優れた作劇と言える。生半可なオカルトより、人間の方がよほど怖いのである。幽霊はいるかどうかもわからないが、こういう人間はたしかにいるわけで、どういうきっかけで最悪の人間性が発現するかもわからない。テーマは明らかに現代アメリカの人種差別だが、ホラーの性質としては貴志祐介の『黒い家』に近い。人間が秘めて隠している嗜虐性の発露を描いている。
すごい衝撃だ
最初何の映画か分からなくて ポスターの絵柄から見てホラー映画か
と思い どうせ三流映画だろ みたいな気分であまり期待感は
持たなかったです
最初の画面から 綿花プランテーションの地主の屋敷だ と直ぐにわかったから
ははあこれは19世紀アメリカの南部なのかと思い込んだね(笑)
地主の立派な屋敷から裏へ回り使用人の住宅 そして南軍兵士の出で立ち
更に裏へ回り 綿花摘み取り奴隷たちの住みかと長回しのカメラで
綿花プランテーションだとわかった
え?南北戦争時代の話か これがホラー映画に?
奥の方で黒人の男と女が引き裂かれて女が逃げるシーン
この時代白人は黒人を人間だと思ってないから
どんな仕打ちを受けるのか目に見えてきたから
やだなあと思ったらやっぱり・・・・・・の展開
黒人に対するあらゆる人間性の否定が次々描かれて
段々と苦痛になってきましたね
これがなかなか終わらない(笑)延々とやってる
口答えするとその場で射殺される黒人の運命・・・・・
そのうちひそひそ話で何やら脱走計画があるらしいとわかる
後から連れ来られた黒人女性は来てすぐ「わたしには無理」と言って
首を吊ってしまう
最初の場面で煉瓦造りの建物からやたら白い煙が上がっていたが
それは後で 人間を焼く焼却炉だと解る
口答えした男性が"その小屋"の清掃を命じられるが
男性は狂ったように泣き叫ぶ なぜなら"その小屋"は
自分の妻が殺され焼かれた場所だからだ
妻が身につけていたペンダントからそうだと判る
なんて言う映画だ
彼らが脱走に成功するまでは辛いシーンが延々と続く
これでもかこれでもかと
"19世紀"の辛いシーンが続く
此処まで描くなら最後には必ず救いのシーンが
有るんだろうなと思いながら
途中からあれっ? と思ったのは綿花摘み取りの奴隷たちが
空を見上げると なんと飛行機が飛んでる ???
やっと判るのは脱走実行のとき 携帯音がなってから
さすがにこれは混乱しましたね
現代なのかと 気に入らない活躍している黒人を拉致して
『南北戦争時代保存の秘密の場所』に監禁し奴隷として酷使する
白人優位の思想 人種差別主義者たちの悍ましい映画だった
仕返しされた白人番頭の最後の言葉 「後から続くぞ」
確かに現代でもしっかり残っている
ラストシーン 馬に乗って雄叫び上げながら突き進む彼女の
実に清々しいこと これで救われました
何も調べずに見るべし
面白かった。
この映画はとにかく何の事前情報ももたず観た方がいい。
ひさびさに映画で気持ちよくだまされた!
どういうこと? どういうこと? からの、そういうことか! が気持ち良い。
中盤がホラーテイストになってすごく怖いのだが、ホラーの演出を兼ねた伏線になってるところが本当にうまい。
白人至上主義者はそこまでやるのか
南北戦争、あれっ現代?時空を超えたファンタジーか? ひょっとしたら・・・で「携帯は禁止だろ」の会話でやはりと理解。オチは予想どうりでも衝撃はあった。
これと同じく実は現代だったってオチは「ヴィレッジ」って映画が強く印象に残ってます。
最後の最後に・・オチ?
前半は南北戦争中のアメリカのプランテーション(大規模農場)で白人達に監視されながら来る日も来る日も綿花畑で労働させられたり、特に女は食事や洗濯などの家事をさせられたり性暴力を受けたり、耐えきれず脱走を試みた者は情け容赦無く殺され、白人の許可なく口を聞いただけで殴られたり・・と、正に生き地獄のような描写が続く(去年観た「ハリエット」も同様だが、白人達の黒人への過剰な暴力と異常な執着は全く理解できない)。
そんな時代を生きているはずの主人公が、ある夜の就寝中、何故か白人の"スマホの着信音"で目を覚ます。。観客は"えっ??"となるが、そのまま主人公は現代のアメリカで夫と娘とそこそこ裕福に暮らしている設定に突然変わっている。仕事や友達付き合いで多忙な生活を送るなかで、底意地悪い白人の女と、意味あり気で不気味な白人の少女も登場(農場の婦人と娘?)、やたら無愛想なホテルマンから届けられたブーケにはこれまた意味あり気に綿花が混じってたり、乗ったタクシー内で襲われて拉致され再度プランテーションで働いている設定に戻っている。そこで白人に逆襲し、スマホを奪い、911に電話したら何故か夫に繋がって無事に助かった・・・?
現在と過去のパラレルワールドとか輪廻転生?を表現しているのかと思ったら、、最後の最後で「南北戦争再現パーク」と書かれた看板が・・。え?どーゆーこと?壮大な"ドッキリ"ってこと?いや、誰が何の目的で?酷すぎるし、どう見ても犯罪では? 自分はこういう強引なオチは、ちょっと受け入れ難い、、何を描きたかったのかよく分からない作品。"ネタバレ厳禁"という文言にかなり興味をそそられますが、あまり期待しすぎない方がいいと思う。残念ながら大した驚きや感動、面白さは無く、、オススメはしません(笑)。。
大どんでん返し。愉しんで下さい。
あれっと思った箇所がありましたけれど、騙されました。この映画は大どんでん返しを愉しんだ方が面白いです。大半の人は騙されるでしょう。
時代が南北戦争であろうと現代であろうと差別(人種差別も含む)は無くならないと言うことです。
しかし、前半の黒人への人種差別は、嫌悪感を持ちますが、我慢です。
そろそろ、黒人が支配者となり、白人を迫害する映画が出てきても良いと思うのだが、誰か製作してくれないかな。
中途半端でしっくりしないな?
訴えたいことは分かるが冒頭から南北時代の物語が長く続き作品間違えかなの気分 その後現代になり今まではなんだったの?昔に戻りこれは別世界にいるもう一人の自分いや夢かタイムスリップかと思いきや100年以上前に○○○最後のオチは映画村みたいな所に拉致されて実体験させられた?何か中途半端でしっくりしないな?
自分の昂揚が怖かった
最初のプランテーションの長回しからドキドキした。
いろんなレベルの人種差別がたっぷり描かれる。ホテルでコンシェルジュが客から話しかけられた後に、その客を後回しにして電話を取るシーン、ああこの見下し方は比較的よくあるぞと思った。「われわれは無数にいる」と例の男が呪いのように言い残していったけど、あれは事実なんだと思う。
からくりがシンプルで鮮やかだった。「実は~だったのだ!」みたいな展開があるドラマや映画で「衝撃の秘密が」などと煽ったわりにネタが小さかったり、驚く条件が複雑だったりすることがままあるけど、これはすぱっと分かりやすい。
終盤、主人公が無双するところで、やったれやったれ!と思うばかりで、目を覆うような心持ちにまったくならない自分がちょっと怖かった。あまりにも爽快な疾走シーンだった。
また騙されました
思えばヒントはたくさんあったのに。逆にミスディレクションさせるヒントがもっとあっても良かったのに、それが無いのは潔い?しかし、この映画をいま作るか???ハリウッドの底力というか胆力に拍手!
してやられたと思った人は喜んでいい。
ネタバレ厳禁である。だからなのか、公式サイトも紹介サイトも、どうにも歯切れの悪い説明をしている。どうしてネタバレ厳禁なのかを説明するとネタバレになってしまうから、とにかく映画を観れば解るとしか言えないが、何故この作品が作られたかは説明できる。
アメリカでは黒人差別や女性差別がいまだに根強い。映画でも毎年、何作かは正面から差別を扱うか、正面からではないが物語の中で取り上げた作品が公開されている。同じ人間を奴隷として一切の人格をスポイルした歴史はそう簡単に消えるものではないし、特に奴隷を使って大規模な綿花農場を営んでいた南部の州の人々には、差別する側の精神性として残り続けているのかもしれない。
人間は差別をし、戦争をする。それが人類の歴史だと言っても過言ではない。だから常に差別と闘い、戦争反対を訴え続けなければならない。人道主義や平和主義よりも経済を優先するべきだと言う人がいる。しかしそれはアホの論理である。文明の利器が発達すればするほど、人間はアホになる。自明の理だ。
自家用ジェットで移動する金持ちを羨ましがる人々がいるから、いつまでも人間は富を求め続ける。あれはアホが乗るものだ。哲学と想像力が欠如している人をアホという。自家用ヘリに乗っているアホのCMを見れば一目瞭然である。
必要十分な生活で満足する人には、自家用ジェットは必要ない。ごくわずかの金持ちの自家用ジェットのためにどれほどの人々が貧しい生活を強いられているか、その構図を理解する想像力があれば、人類が求めなければならないのは、平和と平等であることがわかる。
本作品の主人公ヴェロニカは女性差別、黒人差別と闘う活動家である。アホたちはそれが面白くない。アホには哲学も想像力もないから、直情型で暴力的だ。暴走族やチンピラを見ればわかる。超然と振る舞うヴェロニカだが、その生活は常に差別と危険にさらされている。
本作品は、鑑賞後にしてやられたと思う作品のひとつである。同じように観客をミスリードする映画「マスカレード」を観たばかりだと言うのに、まんまとミスリードされてしまった。敢えて自己弁護をするなら、想像力があって、アメリカの歴史を少しは知っている人ほど、ミスリードされやすいと思う。
ある意味、アメリカにも沢山いるアホに対する挑戦状みたいな作品である。多分アホは観ないと思うが、観たとしてもアホだからミスリードされず、作品の面白さも理解できないだろう。してやられたと思った人は、アホでないことが証明されたと喜んでいい。
南北戦争
最初の迫害凄まじい!事実なんですね!
エデンとヴェロニカって、同一?親子?
結末は、よかったと思います。
タクシーのトラブルは、どうなったんですか?
よくわかりません。
エレベーターの少女?
とにかく、エデン無事でよかった。
ネタバレ知りたい方向け
作品説明は一人二役となってますが、どちらも現実の本人で一人一役。
時系列のトリックと見せたくないものを隠すトリックの映画で、SFでは無いです。
現在も過去も、奴隷状態も金満的な人気作家状態も、私には胸くそ悪く感じたけど、未来は地に足付いたしっかりとした人生になるのかな?
強烈だった
迫害され続けた人々の叫びが強烈に現れた作品だった。
差別や迫害、こういう方法で発信する方がダイレクトに訴えられるだろうと感じる。
ホラースリラーとジャンル分けされているが、細かいカラクリに導かれてたどり着くのは強烈な訴えや怒り。
脳裏に残るは終わらない黒人差別問題だった。
予備知識なく鑑賞するのがオススメ
予告で面白そうだったので見に行きました。
確か、怖かったはずなんだけど…どんな話だったか予習忘れた〜
起承転結のしょうが長く…なんだなんだと思ってるうちに…
あ、そうゆうこと?そっちだったのか!と感嘆。
ネタバレしちゃうと面白く無いので、あまり感想も書けないなぁ。
オチに到る道のりは長く
綿花畑で働く黒人女性奴隷の話が、序盤から延々と小一時間、その後のセレブな黒人女性の生活シーンもダラダラ話が続き、一体何を観せられているのか不安になります。トワイライトゾーンみたいな話しかと思ったら、引っ張りに引っ張って、オチはまさかの日光江戸村と来ては肩透かしもいい所でごさんす。ここまで引っ張る演出力はある意味すごいけど、全体的にバランスが悪い作品です。伏線もロクにないので、オチも意外感でなく唐突感しかないです。役者さんも,皆さんあまりお馴染みでなく、印象に残りませんでした。
ホラーとよべるシーンはラストだけか…
ホラーかと思ったら毛色が違いました。時代錯誤、今時まだ、と思う内容だけどまだまだアメリカには根強く残っているんだよな、とあらためて痛感。実際にありそうで怖い内容。シャラマンかよ、って感じだったけどね。面白かったです。
全113件中、61~80件目を表示